内容説明
漆芸の基本となる技法を、わかりやすく丁寧に解説した本。
・初心者でも、この本を見ながら、実際に様々な漆の塗り方をマスターできる。
基礎から応用編まで学べる内容で、熟練者にも大いに参考にしてもらえる。
・数百枚に及ぶ工程説明や道具などの写真を掲載。
ビジュアル面を重視しながら、丁寧な解説を展開。
・塗りの工程紹介だけではなく、漆の特性や歴史、下地や塗りの種類と違い、修理方法、漆用語の解説、漆かぶれの予防法に至るまで紹介。
・講師役は木漆工芸家として活躍されている、十時啓悦さんと工藤茂喜さん。
長年の経験を生かして漆芸の本質を押さえながら、初心者でも取りつきやすい方法なども指導。
・紹介した主な技法:拭き漆(摺り漆)、木地呂塗り、本堅地黒塗り、本堅地朱塗り、本堅地朱溜塗り、目はじき塗り、蒔地黒塗り、根来塗、変わり塗り(錆塗り、布目塗り、石目塗り、マーベリング)、加飾(箔絵、卵殻、螺鈿、簡単な平蒔絵)、脱活乾漆、金継ぎ、安価で入手しやすい素材を使って木地づくりから漆仕上げ(津軽塗技法を用いた折敷、呂色仕上げした小箱)、など
・漆器の修理も紹介:割れた漆器、拭き漆がはげてきた椀、縁が欠けてきた盆
目次
第1章 漆の基礎知識
第2章 漆塗りの各種技法
第3章 加飾の基本技法
第4章 脱活乾漆の技法
第5章 手に入れやすい材を使って、木地づくりから漆仕上げまで
第6章 漆器や陶器を修理・復元
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アズル
10
図書館本。漆塗りの技法が丁寧に紹介されています。細かく解説があるので、「ここの工程の違いで、名称が変わってくるんだ!」とわかりやすい。沢山の工程を経て、完成される漆のうつわ、決して高価だと思えない気持ちになります。2021/03/16
ゆきのしん
0
金継ぎをしていて漆芸に興味を持ったので基本的な知識を押さえようと手にとった。手順が詳細に記述されているが、なぜこの工程が必要なのかといった部分は手薄。むしろ、著者曰く、それは実際に手を動かしているうちに理解できるようになるとのこと。ともかく、漆の奥深さを垣間見ることができたので満足。2020/06/23