キノブックス文庫
世界中の青空をあつめて

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  • サイズ 文庫判/ページ数 267p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784909689122
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

東京で挫折し、愛媛の実家へ戻った和樹は失意の日々を過ごしていた。ある日、テレビで流れた2020年東京オリンピック開催決定のニュース。それを見た祖父は和樹に55年前の手紙を託す。祖父の“果たされなかった約束”を探しに再び東京へ。手紙に導かれて出会った麻帆や五人の老人との交流を通して和樹が見つけたものは―?過去と未来の東京オリンピックを舞台に描く、希望と再生の物語。

著者等紹介

中村航[ナカムラコウ]
1969年岐阜県生まれ。2002年「リレキショ」で文藝賞を受賞しデビュー。『ぐるぐるまわるすべり台』で、野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

242
タイトルに見るように、爽やか〜( ¨̮ )。どんよりとした冒頭で、おやおやどうした?と、思うのですけど、じーさんからの依頼をこなすうちに、心の挫折感も回復して行くのさ。最終章は大団円待ったなし!と、分かっちゃうけど、それがまた良い。予想を上回る盛り上がりでしたよ。そこに賭けるそれぞれの熱意も良いね。挑戦。そこへの努力。約束し、それが果たされる嬉しさ。若者は勿論の事、じー様方もポジティブに未来に向かい「攻める」とね。あぁ、花鰹たっぷりのおうどん食べよっと。(儂の心はヘタってないよ?)。2022/01/25

やすべえ

14
人が立直る為に必要な事は…描かれているモノもその一つだと思いますが主人公が辛い時に逃げずに頑張った事が大きいと思います。そして5人の約束。MASTARキートンの「FIRER&ICE」を思い出しました。64年の東京オリンピックは戦後からの復興を示し日本人の勇気に繋がったと思いますが2020年も誇りに思えます様に。楽しみです!2018/11/05

aya

13
中村さんの作品はどうしてこんなに爽やかなんだろう。オリンピック、棒高跳びだけでも見ようかな。離れなければわからないこともあれば、至近で寄り添わなければわからないこともある。2019/08/21

ベローチェのひととき

12
人生に挫折し、他人との関係を立ちきった主人公の和樹が、故郷の愛媛に帰るところから物語が始まる。故郷に帰っても傷心は癒せず、くすぶっていた時、東京でのオリンピック開催が決定し、祖父の悔やみから物語が展開していく。この本を読んでいると、どんな年寄りでも若い時があったんだよなと思わせてくれる。心の中に爽やかな風が吹き込んでくる様な読後感だった。2018/12/19

chi.

9
再生と復興の物語。家族小説。祖父母や親、家族のことに関しては知らないことの方が多いなと思った。どんな学生時代を送ってきたのか、どんなことを考えて生きてきたのかなど知りたくなる。作中に出てきた「新しい物語をもてたとき、人間は立ち直るんじゃないかな」という言葉が好き。何かに挫折したことのある人におすすめしたい作品。2019/01/21

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