読書量に拘った時期がある。10代から30代にかけての頃だ。ジャンルの広がりを求め、文系、理系の交差点に立つことを意識し、年間数百冊の本を読んできた。しかし、今はひたすら量を追求するような読み方から離れ、本当に読みたい本をじっくり読むようになった。それは東日本大震災がきっかけである。地震で書斎に溢れかえったおよそ2万冊の本を整理しているうちに、本に対する考え方が変わったのだ。必要なだけ本を残し、読みたいと思った本だけを買う。そんな当たり前の蔵書管理にようやく行き着いたのである。今は本棚にも多少の空きができ、背表紙を楽しむこともできるようになった。そんな本棚の一部をここに公開してみたい。