【新宿本店】 ほんのまくらフェア終了・一覧リスト掲載のお知らせ

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 7 月26日に「ほんのまくら」フェアは始まりました。当初はこちらのフェアが本当にお客様に喜んで頂けるのか不安でした。車だって試乗できる時代にあえて、分からないよう情報を絞るのです。
 実験的な部分を多分に含んでいる為、デザイナーの加賀谷さんには、「売れないかもしれないけど、やりましょう」と不安げな声を掛けながら開始致しました。

 8/5 にご来店いただいた伊藤聡さんのツイートが、8/6 の夜から8/7 にTwitter で凄い勢いでRT され、まとめページができて、更にそれがツイートされました。
 その翌日フェア台の前に人だかりができて、商品を買って下さる。その光景をみた時、ネットの力に驚き、何が起きているのかわかりませんでした。担当者の一人は「飼い犬が化物になったようだ」とその状況を述べています。そして広い通路側にフェアを移すことになりました。
 予想していなかった状況になり、棚から本がなくなりました。一番少なくなった時は二種類、二十冊程度になりました。フェアを一時休止にしようかと考えましたが、上司の「お客様にとってフェアがないよりも、いくら少なくても続けていることの方が嬉しい事なのではないか」の言葉に、継続と期間の延長を決めました。
 そこからお盆前に怒濤のように発注致しました。出版社の皆様の協力を得て沢山の商品が入りました。カバーを切り、巻いていきました。少しずつ棚が戻っていきました。

 そしてありがたい事に各新聞社さんから取材が入りました。他のメディアも取り上げて下さいました。

 そのまま毎日が過ぎていきます。夜遅くまでカバーを巻いて、たまには呑みにいって。学園祭よろしくな感じで。夏が少しずつ秋の風を孕んでいきます。

 そしてフェアが終わります。終わらせなければなりません。お祭りはいつか終わるのです。そして日常が始まっていきます。しかしお祭りに行ったあとの日常はきっといままでとは違うのでしょう。そしてかえって日常の愛おしさに気づかされることかもしれません。

 このフェアを通して運営メンバーも成長させていただきました。そして一緒に走ったり、踊ったり、楽しんでくれた取引先の皆様、先輩、同朋たちに、そしてお客様に心より感謝して、閉幕させていただきたいと思います。

ありがとうございました。

「ほんのまくらフェア」解答編リストより
(フェア期間中に店頭で配布しておりました一覧リストを掲載したリーフレット(解答編)をPDFファイルでご覧いただけます。
リーフレット表面(解答版).pdf
リーフレット裏面(解答版).pdf


以下に、今回のフェアで選書した〈ほんのまくら〉一覧を掲載しております。
〈ほんのまくら〉をクリックすると紀伊國屋書店オンラインストアBookWebの商品ページにリンクします。

1 ああ、これだね、ここだったね。

2 秋祭りの夜のシーン。ピーヒャラピーヒャラ、コンチキチンと、祭りばやしの中を浮かれて歩くオレ。

3 あした世界が終わる日に 一緒に過ごす人がいない

4 あたしが発生したとき、あたしのパパとママは地中海のなんとかいう島の、リゾートコテッジにいたのだそうだ。

5 あたしの姉が死ぬ。

6 あのころはいつもお祭りだった。

7 あの人は今度こそ助からない。三度目の卒中だった。

8 雨が降り出して三日目、家の中で殺した蟹の山のような死骸の始末に困って、ベラーヨは水浸しの中庭を越え、浜へ捨てに出かけた。

9 一体いつからだろう?この村の上空を昼夜を問わず...こんなにも多くの流れ星が通り過ぎるようになったのは......?

10 いつものいやなあのばからしい高校から帰ってくると、机の上に麻の袋が置いてあって、何百年も前から生きてるみたいなうちのおばあちゃんがいつのまにかうしろに来てて、「でてきたんだよ」といった。

11 いま、こうしてわたしの生活が西瓜糖の世界で過ぎていくように、かつても人々は西瓜糖の世界でいろいろなことをしたのだった。

12 いまではまったく信じがたい話だが、私たちはついこのあいだまで花は花屋で、肉は肉屋で、服は仕立屋で買う世界に住んでいた。

13 今のところまだ何でもない彼は何もしていない。何もしていないことをしているという言いまわしを除いて何もしていない。

14 慇懃なる読者よ、小生がここ諸君の前に捧げるのは、わが生涯の非常なる時期の記録である。書き振り次第によっては、それはただ単に興味深い記録にとどまることなく、可成りの程度、有益かつ教訓的なものになろうかと信じる。

15 「お爺さん、お爺さん。」「はぁ、私けえ。」

16 夫を決める籤引きは、コウキョで行われることになっていた

17 男やもめに蛆がわく......

18 およそ小説には始まりも終わりもない。

19 快楽の動作をつづけながら形而上学について考えること、精神の機能に熱中すること、それは決して下等なたのしみではないだろう。

20 賭けをした男が牛の体内にもぐり込む。

21 片側の窓に、高知湾の海がナマリ色に光っている。

22 肩にオウムをとまらせた少年が線路づたいに歩いてきた。

23 仮に次郎としておこう。次郎は何もしていない。少なくとも今は。

24 彼の人の眠りは、徐かに覚めて行った。まっ黒い夜の中に、更に冷え圧するものの澱んでいるなかに、目のあいて来るのを、覚えたのである。

25 気がついたとき、熊は頭をおさえてすわっていた。

26 昨日、ヴォーンは最後の自動車事故で死んだ

27 昨日、心当たりのある風が吹いていた。以前にも出会ったことのある風だった。

28 昨日の葬式はとてもうまく行った。

29 「きみがあらゆるものを恐れているのなら、この本を読みたまえ。」

30 キムラサクヤは生まれる前から間違っていたのか?

31 空港の街。ここの空は煙霧で錆びついていると将軍は思った。

32 くまにさそわれて散歩に出る。

33 雲が人々の心にかかり、空は泣いていた。

34 Kは口の中いっぱいに異物がつまっているかんじで昼寝から目をさました。

35 結局、おばさんのところに、いそうろうだな、あたしの場合、と言うと、事情を知らない同級生たちは、愚かにも(としか思えないのだが)、ロマンティックというより、現実的効用を期待した好奇心をあらわに、口々にうらやましいという意味のことを口にした。

36 『航時機』が始動してから、そう、一週間も過ぎていたでしょうか。

37 五十二歳という歳、まして妻と別れた男にしては、セックスの面はかなり上手く処理してきたつもりだ。

38 子供の頃はあったのに、大人になると無くなってしまうものがたくさんある。

39 コモン君がデンドロカカリヤになった話。

40 これからお話しする一部始終の発端は、一通の封筒の上の見知らぬ筆蹟であった。

41 これは完全に調和した、みずみずしくも、アメリカそのものの、美しい図書館である。

42 これはわたしの弟たちの不幸な人生についての本です。―――あの子たちの不思議な、知られざる二重生活の話です。

43 三週間ほど前から、わたしは奇妙な日記をつけ始めた。

44 「しぇけなべいべな」「しぇけなべいべ」

45 しかし幸いなことに長く続いた夏の陽射しもようやく翳りを見せてうにやひとでややどかりや小魚たちがめいめいひっそり生きている静かな潮溜まりも薄明薄暗の中に沈みこんでゆくようだった。

46 死刑囚!

47 渋谷で生まれて目黒区で育ったんだけど、小っちゃい頃から嫌な子供だったな。

48 女子高生の頃、なんとなく学校生活がかったるいという理由で体中に生えてるあらゆる毛を剃ってみたことがある。

49 そのエアコンは、夏別荘へやってきたときからもうゼイゼイ、ヒューヒューと息切れがしていたほどですから、あとは老いぼれていくばかりで、使い物にはならず、時代遅れでした。

50 その八月の日の朝、私は確実に何かを失おうとしていた。

51 それは、とにかくまずいスープだった。

52 第五土曜日以外の土曜日には、いつも緑色の粘液が波立っているような風景を目にしながら旅をしていた。

53 たちの悪いいたずらはなさらないで下さいませよ、眠っている女の子の口に指を入れようとなさったりすることもいけませんよ、と宿の女は江口老人に念を押した。

54 小さい頃、僕はずいぶん幸福に暮らしていた。ぽっちゃりとして、何ひとつ不満を持たない子供だった。

55 近頃、ダイエットに励んでいる。痩せたら、脂肪のカタマリの中から精悍で美しい「本来のわたし」が発掘されるのではないかという馬鹿げた期待をしているわけで、これは肉体版の自分探しということになるのだろう。

56 鉄三のことはハエの話からはじまる。

57 「どうするんですよう・・・・・・」

58 時は流れているように思われる。世界は生じ、一刻一刻へと開かれていく。

59 徒刑囚の服は薔薇色と白の縞になっている。

60 トンプソンが殺すべき男はおかまだった。

61 ながく庄内平野を転々としながらも、わたしはその裏ともいうべき肘折の渓谷にわけ入るまで、月山がなぜ月の山と呼ばれるかを知りませんでした。

62 "何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。"

63 なんてくせえやつらだ。

64 において、約、九割、犠牲者の、ほとんど、いつも、地面に、横たわる者、としての、必死で持ち上げる、頭、見せ者にされて、である、攻撃の武器、あるいは、その先端、喉に刺さったまま、あるいは......

65 人魚は南の方の海にばかり棲んでいるのではありません。北の海にも棲んでいたのであります。

66 眠られぬ夜のために、とっておきの睡眠誘導術を伝授するとしよう。

67 年齢不詳の美人妻を療養所に閉じ込め、若い愛人たちのアパートを転々としている。

68 爆発!衝撃!大金庫の扉がはじけて開く。

69 はじめは、ちぎれ雲が浮んでいるように見えた。浮んで、それから風に少しばかり、右左と吹かれているようでもあった。

70 母が首を吊ったのを見つけた時、ぼくが、まだ五歳だったのは幸せなことだ。

71 母が縮んで見えるという視界の異変にずっと苦しんでいた間の事を、なんとか文章で説明してみたいと思ったのだが、そもそも縮み始めてからの記憶は目茶苦茶だし、苦しまなくなったきっかけはごく単純な事で、しかもそれを機会に母と会わなくなってしまったのだから一方的な話になってしまうかもしれないのだった。

72 人はヴァン・ゴッホの精神的健康について語ることができるが、その彼は全生涯の間にただ片方の手を焼かれただけであるし、それ以外には、あるとき左の耳を自分で切り落とす以上のことはやらなかった。

73 人々は生きるためにこの都会へ集まって来るらしい。

74 百万長者はすたれた。

75 腹上死であった、と記載されている。

76 「不思議な、あるいは超自然的な事件は、さほどまれなものではない。」

77 ブルース・リーが武道家として示した態度は、「武道」への批判であった。

78 減るもんじゃねーだろとか言われたのでとりあえずやってみたらちゃんと減った。私の自尊心。

79 編集による序 他人から聞かされる夢の物語くらい、退屈なものはない。

80 某氏の提供による多数の資料中に、「<ミッキー&ミッチー>:9月某日:大阪城にて」というラベルの貼られたDVDが一枚ある。

81 ぼくは、女の人のもう一つの唇が物を言うのを聞いたことがある。

82 僕は多くの非難をわが身に受けることだろう。

83 ぼくは病んだ人間だ・・・・・・僕は意地の悪い人間だ。およそ人好きのしない男だ。ぼくの考えでは、これは肝臓が悪いのだと思う。

84 真に重大な哲学上の問題はひとつしかない。自殺ということだ。

85 まもなく消灯時間だった。明朝、眼を覚ますと、もう陸地がみえているだろうという。

86 みすみすろくな結果にならないとわかっていても強行しなければならないなりゆきもあり、またなんの足しにもならないことに憂身をやつすのが生甲斐である人生にもときには遭遇する。

87 水のように澄んだ空が星を漬し、星を現像していた。

88 無数の大黒天吉祥天女が舞い踊っている。通りの両側に建つビルの窓から水が噴出し、沿道の群衆の発する歓声がひと固まりになって空中に高巻いて唸っている。

89 もはや、朝になっても、起上る必要はまったくなかった。

90 モリー・レインのかつての恋人ふたりは二月の冷気に背を向けて火葬場付教会の外に立っていた。

91 --やあ、田中君。まずは茶川賞受賞おめでとう。

92 やっぱり空手だよね。

93 やはり正真正銘の極道者だった時代があるのだろうか、左肩から上腕にかけてびっしりと彫られた紺青の龍の刺青が湯あがりに火照った肌からひときわ色濃く浮き出し、小柄な身体を拭くために両腕を動かすたびところどころ金を蒔いたふうの龍の胴体がうなって顔見知りの常連客たちをも黙らせるほどの迫力があるのに、まるで生きているようなその龍の昇天を助けようというのかひとしきり水滴をぬぐい取ると、脱衣場に備え付けてあるぶらさがり健康器の下に立って鉄棒競技の開始を告げる姿勢で気をつけをしながら顔をあげ、ひょいとバーにつかまったままながいこと背筋を伸ばしているのだったが、無事に着地をすませると、順番待ちをしている様子の客たちにたいしてなのか、健康に留意せねばな、と低くつぶやき、そういうときだけ留意なんて言葉を使うものだから、まわりの人間はふっと感心してしまうのだった。

94 よほど遠い過去のこと、秋から冬にかけての短い期間を、私は、変な家庭の一員としてすごした。

95 老人が一人、また一人と次々にやってきて並べられた椅子に座る。全部で椅子は八十席。

96 私がこれを書くのは私がこの部屋にいるからであり、ここにいて私が何かを発見したからである。

97 私たちは再々にわたる協議の末、このたび、めでたく、離婚いたしました。

98 私の恋人が逆進化している。

100 「わたしは数知れない書物を読んできた」

101 私はたいそう孤独な生い立ちだった。おまけに物心ついて以来、性的な事柄に悩まされつづけてきた。

101 わたしは他人の夫と寝るのが好きだ。

102 私は頬を打たれた。

*当初一〇〇点で始まりましたが、出版社品切れ等もあり、二点増えております。

 最後までおつきあいいただきまして、ありがとうございました。

(新宿本店 伊藤 稔 伊藤 隆弘 梅﨑 実奈 山﨑 陽子)

2012.09.25 イベントに行こう