【新宿本店】 「ほんのまくら」フェアのお知らせ #hon_makura(~2012年9月16日)

ほんのまくら写真.jpg

「本の出だしって、すごく悩むのでしょうね。」

 そんなことを作家の方に尋ねているインタビュアーが以前いらっしゃって、その作家の方は
「はい、なかなか出てこなくて。」
とこたえられる。そんなシーンが記憶に残っている。いや、とても曖昧なものだが。

 しかし...、しかしだ。我々はそれほど気にしているだろうか、本の出だしの文章=「まくら」を。有名なものならたくさんある。「国境のトンネルを抜けると~」「ゆく河の流れは絶えずして~」「メロスは激怒した」「桜の樹の下には~」「スプリットタンって~」。しかし意外と気にしていない、私は。いや、私だけでしょうか。

 だからそれを味わってみたいと思った。それを味わうのはページを開けて、目次をこえて、ページをめくったら、タイトルの後にもちろんでてくる。あら、目次がないものもあるじゃないか。しかしそれだときっとすぐに受け流してしまう。
 もう中身もみないで、自分の「まくら」に対する感覚で本を選ぶのって楽しいかもしれない。それは作家の方が一生懸命に考えたものなのだから。熱の籠ったものなのだから。そしてそうすることで自分の感覚も研ぎ澄まされる。想像する。この物語はどんなものなのか。その想像も楽しい。

 そんなこんなで、こちらのフェアがはじまりました。オリジナルカバーに載っているのは、本の「まくら」です。それぞれ「まくら」に何を感じ取れるのでしょうか。商品にはパックがかかっていますがそれを開けずに選んでみてください。それはもう本当に研ぎ澄まされた感覚のみで。きっと不思議な本との出会いが待っているはずです。

 またこのように中身が見えない状態でお買い上げいただきます不親切をご容赦くださいませ。そしてそれも含めて楽しんでいただけたら幸いです。

それでは

「ほんのまくら」フェア
~書き出しで選ぶ一〇〇冊~

はじまり、はじまり。
 
「ほんのまくら」運営委員会
メンバー 伊藤 稔

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開催場所:2階売場中央フェアスペース
開催期間:2012年7月26日(木)~9月16日(日) 
※本フェアの趣旨に従いまして、パックがかかった状態でのご購入をご了承いただきますようお願い申し上げます。
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※「ほんのまくら」は造語です。店頭にて「ほんのまくら」とおすすめ文掲載のペーパーを配布中! またTwitterでも不定期に気になる「ほんのまくら」をつぶやきます。ハッシュタグは #hon_makura

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2012.07.25 イベントに行こう  文学