イベントに行こう

【光文社古典新訳文庫】「罪と罰」、「ヴェニスの商人」など、112点の古典的名著を一挙電子化!お得なセット販売も開始します!! セット商品は全品ポイント20倍!お得な10%OFF商品もあります!

KOUBUNSYAKOTEN_PC.png


【光文社古典新訳文庫 電子版】発売開始!

いつも紀伊國屋書店をご利用いただき誠にありがとうございます。
12月13日(金)、Kinoppyでは【光文社古典新訳文庫】112点を一挙に発売します。Kinoppy独占先行配信!「罪と罰」(ドストエフスキー/亀山郁夫)、「ヴェニスの商人」(シェイクスピア/安西徹雄)、「純粋理性批判」(カント/中山元)など、そうそうたるラインナップです。

そして今回、翻訳編集部駒井編集長から各作品の魅力を熱く語ってもらいました。
もともとの古典新訳ファンにはもちろん、これまで「古典ってなんとなく難しそう...」と踏み込めずにいた方にも、自信を持ってお勧めできるセットをそろえました。古典文学への入口が今ここに。ひとたび読めば、面白さ、読みやすさに夢中になること間違いなしです。
各セットを読むのがさらに楽しくなる解説つき。あなたに一番ぴったりなセットを見つけてください。

光文社古典新訳文庫『ベスト100』 【10%OFF】税込¥66,679(通常価格¥74,088)12,700ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『イギリス文学』28冊セット 税込¥18,6373,540ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『シェイクスピア』全6冊税込¥3,013560ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『イギリス女性作家』全8冊税込¥6,3941,200ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『南條竹則』5冊セット税込¥3,370640ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『ジュニア文学』特選26冊セット税込¥16,6003,160ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『奇譚・幻想文学』17冊セット税込¥12,6212,400ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『ロシア文学』24冊セット税込¥19,3513,680ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『ドストエフスキー』全14冊税込¥11,7072,220ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『哲学』27冊セット税込¥22,4594,260ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『カント』全9冊税込¥8,0951,540ポイント進呈!
光文社古典新訳文庫『中山元』全16冊税込¥13,6392,580ポイント進呈!


光文社 駒井編集長コメント
光文社.jpg
【プロフィール】
1979年光文社入社。広告部勤務を経て週刊宝石創刊に参加。1997年より書籍編集に携わる。
2004年翻訳編集部編集長。2006年9月に古典新訳文庫創刊。2007年より文芸局長。


 光文社古典新訳文庫は、「いま、息をしている言葉で。」をキャッチフレーズに、生き生きとした日本語で世界の古典作品を新訳でお届けするシリーズです。
『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー/亀山郁夫訳)は、全5巻で累計100万部以上を売り上げ「今までのカラマーゾフは、なんだったのか!」と話題になりました。
 カメラのアングルを変えると景色が違って見えるように、「新訳」にすると物語が違って読める。ただ陰鬱だと思っていたドストエフスキーの登場人物たちが、「新訳」によって、現代を生きる私たちと同じ苦悩と歓びを共有する者たちとして感受されたのです。
 また、人気映画の原作となった名作もラインナップされています。たとえば激しい感情をもった男と女の壮大な愛憎劇『嵐が丘』(E・ブロンテ)。またディカプリオ主演で大ヒットした映画の原作『グレート・ギャッツビー』は、人が恋する時の一途さ、虚しさを、1920年代アメリカのロストジェネレーション(失われた世代)の作家フィッツジェラルドが、情感たっぷりに描いています。
 小説だけでなく戯曲の名作も新訳されています。人間の悲喜劇を描けば天下一品のシェイクスピア。『ヴェニスの商人』『ハムレットQ1』など6作品を読むことができます。翻訳は「演劇集団〈円〉」の演出家であった安西徹雄先生。俳優の肉声を通してつくりあげた訳語によって、まったく新しいシェイクスピア劇を私たちに見せてくれます。
 さらに、思想・哲学の分野も充実しています。その中でもダーウィンの『種の起源』はお勧めです。私たちは進化論を常識として捉えていますが、この書物をしっかり読んでいる人は少ないはずです。しかし、一度でいいから目を通してみてください。そこには実に魅力的な世界が広がっています。この本には、「我々はどこから来て、どこへ行くのか?」という真摯な問いかけがあります。膨大な例証を積み重ねながら種の起源へと遡っていく記述は、とても感動的です。



光文社古典新訳文庫『ベスト100』光文社古典新訳文庫『ベスト100』


電子版価格:【10%OFF】税込¥66,679(通常価格¥74,088)
12,700ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 古典新訳文庫は、幅広いジャンルの文学・哲学の古典が並ぶシリーズです。
 感覚的表現が駆使されたフランスの恋愛小説『うたかたの日々』(ヴィアン)から、西洋哲学の源流であるギリシャ哲学(プラトンの『ソクラテスの弁明』など)まで、その広がりは多岐にわたっています。加えて、子供たちの胸を躍らせた海洋冒険物語『宝島』(スティーヴンスン)や『トム・ソーヤーの冒険』、そして思想書では無意識を発見したフロイト、ニーチェやマルクスもいます。
 そして、このシリーズには本邦初訳のものも。『プークが丘の妖精パック』(キプリング)のように、イギリスでは誰もが読んでいる物語なのになぜか100年間も日本で訳されていなかった作品があります。私たちは、埋もれた名作の発掘も積極的に取り組んでいきます。
 さて、古典新訳文庫から100冊の本を選んでみました。扱っているのは20世紀に生まれた作品を含むあらゆる古典作品。きっと、21世紀を生きるあなたを支える新たな教養のリストになっているはずです。


光文社古典新訳文庫『イギリス文学』28冊セット光文社古典新訳文庫『イギリス文学』28冊セット


電子版価格:税込¥18,637
3,540ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 戦前から紹介されてきた外国文学の主流はイギリス文学でした。そのような背景もあり、イギリス小説には既に訳されているものがたくさんあります。しかし、あえて私たちはイギリスの小説の「新訳」を試みました。
 『ジェイン・エア』『嵐が丘』『高慢と偏見』のような作品が、名のみ高くして、逆に一番読者から離れたものになっていたからです。こうした古典は、当然ですが珠玉の作品ばかり。とりわけ19世紀の小説は世界的レベルに達した名作がそろっています。こういう名作が埋もれたままなのは本当に惜しい。これらの作品の持つ豊かさを読者の皆様に新たに発見していただきたい。そう思ったのです。
 しかし、既訳が数多くある中での出発ですから、新訳には非常に神経を使いました。そこで私たちが考えたのが、英米文学のトップクラスの翻訳家にお願いすることでした。
 ジョン・ル・カレの名訳で名高い村上博基さんには『宝島』を、カズオ・イシグロの訳で知られている土屋政雄さんには20世紀モダニズム文学の代表作ともいえる『ダロウェイ夫人』(ウルフ)、その他、英米翻訳家の第一人者の方々に、『高慢と偏見』(オースティン)『クリスマス・キャロル』(ディケンズ)などの名作を新訳していただきました。
 さらには、作家の平野啓一郎さんにワイルドの『サロメ』を翻訳していただき、その画期的な解釈で大きな話題になりました。
 加えて、古典新訳文庫のイギリス文学の特徴は、ウェルズ、スティーヴンスン、チェスタトンなどのエンタテインメント性に富む作家の作品も取り揃えてあるところです。読書本来の楽しさが味わえるラインナップです。


光文社古典新訳文庫『シェイクスピア』全6冊光文社古典新訳文庫『シェイクスピア』全6冊


電子版価格:税込¥3,013
560ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 坪内逍遥以来、シェイクスピアはたくさんの訳者が翻訳してきました。そうした中、私たちが安西徹雄先生にお願いをしたのは、演劇の世界とは違い、出版界ではまったくといっていいほど、安西先生のシェイクスピア訳の素晴らしさが知られていなかったからです。厳密でありながら大胆な安西訳の醍醐味を多くの人に味わってほしかったのです。
 安西先生は、「演劇集団〈円〉」を拠点に、シェイクスピアをはじめ、多くの演劇の翻訳・上演に携わってきた方です。ですから「安西シェイクスピア」の特徴は、演出家として俳優の肉体を通った言葉を何十回も聞いた上で、それを文字に換えた翻訳の魅力ということになります。 舞台上で俳優が、その言葉を発する時に最大の効果を出すために考えぬかれた言葉なのです。『マクベス』の主人公が妻にそそのかされて王を殺す場面での緊迫した台詞などがその好例でしょう。こうした台詞を読んでいくと、これは最高に洗練された翻訳なのだということがよくわかります。
 安西先生は演劇人であるとともに、上智大学の英文学科の教授でもありました。豊かな英文学の教養を感じさせるところも、その訳文の特徴でしょう。
 たとえば『リア王』に出てくる道化。これは日本人にはなかなかわかりにくい存在です。しかし、安西訳で読むと、人の運命をふと予言してしまうような不気味な道化として浮かびあがってきます。中世の闇を知悉した人だからこそできた翻訳の成果だと思います。
 惜しいことに2008年に亡くなった安西先生は、人間的にも魅力ある方でした。俳優・橋爪功さんがこの演劇人の思い出を綴ったエッセイ(『マクベス』に収録)には、安西先生が演出をしながらよく笑い、泣いた様子が描かれています。この名エッセイもお勧めです。


光文社古典新訳文庫『イギリス女性作家』全8冊光文社古典新訳文庫『イギリス女性作家』全8冊


電子版価格:税込¥6,394
1,200ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 イギリス文学の歴史は、自立しようとした女性たちの歴史として観ることもできると思います。
 19世紀、特に女性にとっては小説は深い教養と強い意志がなければ書けないものでした。知的に自立しようとした女性は、その困難を引き受けて作品を書いたのです。このセットはこうした女性たちの激しい魂を反映した作品群だといえます。
 そういう背景を理解していただき、これから社会に出ようとしている若い女性たちにぜひ、読んでいただきたい。もちろん、すでに読んだ経験のある方にもお勧めします。既訳の多い作品だからこそ、翻訳家に最大限の努力をお願いしてできあがった素晴らしい「新訳」だからです。
 オースティンの『高慢と偏見』は、主人公が婚約するまでの過程を追いながら女性の恋愛と自立を描いた小説です。彼女たちの心理の機微を描いた会話の妙を堪能してください。本当に楽しめる小説です。
 シェリーの『フランケンシュタイン』は、映画のキャラクターが喧伝されすぎて、小説に辿りつく人は少ない作品でしょう。しかし、これも女性作家ならではのまなざしが感じられる作品です。何よりこの怪物が悲しい存在で、胸打たれます。
 E・ブロンテの『嵐が丘』は、小野寺健先生の渾身の翻訳です。この作品を激烈な男女の恋愛小説として理解している人は多いでしょう。私もそう思っていましたが、ひとつ疑問をもっていました。なぜヒースクリフはこんなにも激しくキャサリンを愛するのか? この新訳を読むと、二人の人間像が鮮明に浮かびあがり、ヒースクリフが強くキャサリンを求める理由がわかってくるのです。これは感動的な体験です。


光文社古典新訳文庫『南條竹則』5冊セット光文社古典新訳文庫『南條竹則』5冊セット


電子版価格:税込¥3,370
640ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 南條竹則さんには、恐怖・幻想小説を中心に翻訳していただいています。熱烈なファンの多い世界ですが、この文庫に入ることで、もっと広い層の人たちに読んでもらえるのではないかと思っています。
 マッケンやブラックウッドはイギリス恐怖小説の巨匠ですが、この文庫で初めて出会い魅了されてしまった人も多いでしょう。「極上の恐怖」という表現にぴったりの感覚を味わえるのではと思います。お勧めしたいのはマッケンの『白魔』。これほど怖い小説はありません!イギリス小説特有の透徹した洞察力に裏づけられた恐怖が味わえます。
 南條さんの新訳作品は、ご自身のご提案からスタートしたものが多いのですが、その選択眼の鋭さはもとより、小説の面白さというものを実によくご存じの方だと敬服せずにはいられません。
 たとえば、坂本あおいさんと共訳されたスティーヴンスンの『新アラビア夜話』は、ロンドン版「アラビアンナイト」ともいうべき奇譚を集めたものですが、物語が持つ本来の楽しさを深く味わえるものになっています。
 そして南條さんの翻訳の特徴は、日本語のテクストとしての素晴らしさにあります。南條さんは、幻想文学作家としても活躍されておられますが、翻訳文の文学性の高さが抜群です。その日本語の馥郁たる香りを、どうぞお楽しみください。


光文社古典新訳文庫『ジュニア文学』特選26冊セット光文社古典新訳文庫『ジュニア文学』特選26冊セット


電子版価格:税込¥16,600
3,160ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 成長期の子供が読む本がいかに大切か。そのことがあまりに忘れられているように思います。
 身近なテーマを扱ったジュニア向けの物語もいいのですが、あえて海外の小説を読むことをお勧めしたいのは、それが等身大の世界ではないからです。自分の実生活とはかけ離れた、たとえば19世紀の世界一周ツアーを描いた『八十日間世界一周』(ヴェルヌ)や時代も国もはるかに遠い『ヴェニスの商人』などを読むには、少しばかり想像力の翼を広げる努力が必要です。
 また、一回読んだだけでは、理解できない本もあるかもしれません。けれども子供たちには、一度だけでなく何度も読んでみてほしいと思います。小説というものは、何回も読み返せば語彙力や思考力も身につきます。そして心の中に「物語の場所」とでもいうべきものができてくるのです。
 成長期には、自分が自分らしくいられる場所が必要です。読書によって、それが心の中にできるのです。
 私たちは児童文学が「文学」であることを大切にしていきます。成長する子供の心に深い影響を与えることができるのが文学、それも古典といわれる作品です。
 『宝島』は、スティーヴンスンが息子の描いた宝島の地図をきっかけに書き上げた物語です。決して古びることのない胸躍る冒険物語になっています。この本に登場する島や海賊のことは、大きくなっても忘れることはないでしょう。
 また、ジャック・ロンドンの『白い牙』『野性の呼び声』の主人公である犬たちには、子供たちは深い共感を覚えるでしょう。過酷な状況を生き抜く犬たちと自身の姿を重ね合わせるうちに、生きる力や知恵を学ぶことができるのです。
 先に何回も挑戦していただきたいと書きましたが、大人になって、もう一度ジュニア文学を読んでみてください。自分の成長を楽しむことができるかもしれませんよ。


光文社古典新訳文庫『奇譚・幻想文学』17冊セット光文社古典新訳文庫『奇譚・幻想文学』17冊セット


電子版価格:税込¥12,621
2,400ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 想像力は、常に文学の世界で重要な位置を占めてきました。このセットは奔放な想像力によって既存の文学ジャンルからはみ出した小説が詰まった、文学愛好者垂涎の作品群といえます。
 まずお勧めしたいのは、『グランド・ブルテーシュ奇譚』。バルザックというと写実的な長編小説をすぐに連想しますが、この小説家の異質な面、幻想的な想像力を楽しめる短編集です。
 それから『黄金の壷/マドモアゼル・スキュデリ』のホフマン。この奇想の作家は、1970〜80年代、日本でもファンが多かったのですが、今では彼の本のほとんどが絶版の状態です。非常に文学性の高い小説ですので、ぜひ一度手に取って読んでみてください。
 イタリアのノーベル賞作家として有名なピランデッロの『月を見つけたチャウラ』は、まさに奇譚集。不条理に満ちた幻想の世界に浸ることができます。
 ブラジルのマシャード・ジ・アシスの『ブラス・クーバスの死後の回想』も、私たちのラテンアメリカ文学観をゆるがす小説です。これなど既存のカテゴリーからはみ出した小説の代表といえるでしょう。なにせ、死後の世界で男が回想録を書くという設定なのですから。日本人の想像力を遥かに超えた物語であることは言うまでもありません。
 驚くべき小説が、ここには並んでいます。


光文社古典新訳文庫『ロシア文学』24冊セット光文社古典新訳文庫『ロシア文学』24冊セット


電子版価格:税込¥19,351
3,680ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 古典新訳文庫の創刊時から、大変話題になった亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』。最大の功績は、暗くてわかりにくいと思われていたロシア文学のイメージを一新させたことです。
 ロシアの小説はとにかく面白い! 多くの読者がそう認識を変えました。それを証明するかのようにドストエフスキーなどまったく知らなかった若い読者の数も増えていき、ついには発売部数が全5巻累計100万部を超えるまでになりました。
 ロシア文学のイメージは何によって変えられたのか? もちろん翻訳の言葉によってです。
 私たちの「新訳」は、決して奇をてらった新しさではなく、極めてまっとうに、現代日本語で古典作品を読めることを目指しています。『カラマーゾフの兄弟』では、ドストエフスキーが現代日本語で書いたらこう書くだろうという視点で、翻訳をお願いしました。
 そうしてできあがった亀山先生の翻訳原稿の素晴らしいこと、「いま、息をしている」日本語で語りだしたカラマーゾフの兄弟たちの言葉に、私たちも驚きました。混迷する現代の日本で、私たちが苦悩しているすべての事柄について彼らが発言しているのですから。
 そして改めて、ロシア文学の、とりわけ19世紀に書かれた作品のすさまじいまでのパワーを感じました。この時代の作家は、人生で遭遇した出来事、社会的事件について、とにかくじっくり考えています。流れてくるニュースをただ消費している私たちとはまったく違う。その気が遠くなるような思考の末に結実したのが、彼等の小説なのであり、だからこそ現代社会の闇にもその言葉の光は届くのです。
 古典新訳文庫ではロシア文学の作家たちを多く紹介しています。「彼の作品を読んで人生観が変わった」という読者がたくさんいる世界的な作家ドストエフスキー。確かに革命の狂気を扱った『悪霊』を読めば、この社会が違って見えてくるでしょう。しかし、ただの暗鬱な小説ではありません。登場人物の青年に多くの人たちが魅了されるでしょう。
 トルストイの『アンナ・カレーニナ』は、夫ではない男性を愛した女性の心理と行動を社会全体の変化を捉えながら追っていきます。
 そして「大きな物語」の崩壊後に生きる人々の悲喜劇を描いた作家チェーホフ。時代の変化に敏感に対応する人間と取り残される人間を象徴的に描いた『桜の園』は、激変する社会を生きる今の日本人にとって、とても味わい深い作品だと思います。
 また、本文庫ではトゥルゲーネフの『初恋』を刊行しています。年上の女性を恋することの幸福と苦悩をテーマにしたすぐれた小説です。沼野恭子先生の清新な新訳でお楽しみください。さらに奇怪な想像力をもつ作家ゴーゴリの下級役人の生活を描いた『鼻/外套/査察官』。これは従来の暗いイメージではなく、作家本来の爆発するユーモアを生かすため落語調に訳してあり、実に味わい深い作品に仕上がっています。
 ロシア文学の巨匠たちが描く人物は、とてつもなくエネルギッシュです。だからこそ混迷する社会の中で生き抜く勇気を与えてくれます。どうぞ古典新訳文庫で彼らに出会ってみてください。


光文社古典新訳文庫『ドストエフスキー』全14冊光文社古典新訳文庫『ドストエフスキー』全14冊


電子版価格:税込¥11,707
2,220ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 率直に言って、亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』が出るまで、ドストエフスキーは、「テクストが直接読める」作家ではありませんでした。
 評論家や作家の書いた文章で、あるいは文庫本の解説で「間接的に読む」作家だったのです。埴谷雄高などが、これまた超難解な文章でドストエフスキーの「読み」を披露したので、読み終わるとただ呆然としていたものです。 私たちが亀山先生にお願いしたことは、「いま、息をしている」日本語で読むことができ、読者が自分の頭で小説を考えることができる翻訳でした。結果、先生の「新訳」で私たちはドストエフスキーを普通に読むことができるようになったのです。
 ドストエフスキー文学の特色のひとつに犯罪がテーマとなる小説が多いことが挙げられます。「小説家とは誰もが弁護しない犯罪者の側に立つ者だ」とかつて三島由紀夫は言いましたが、ドストエフスキーはそれを徹底的に行った作家です。父殺しをテーマとした『カラマーゾフの兄弟』、高利貸しの老婆殺しの『罪と罰』、そして革命集団の内部粛清を扱った『悪霊』。犯罪の中にはある種の人間性が潜んでいることを白日の下に晒していったのが、こうした小説だったのです。
 様々な犯罪が起こる社会に生きる現在の私たちに、ドストエフスキー文学は、新たな世界観を与えてくれます。
 また、安岡治子先生が訳している『地下室の手記』『貧しき人々』も非常に現代性に富む小説です。そのことに気づいているのでしょう、若い読者たちの大きな共感を呼びました。『地下室の手記』は、自意識という地下室に潜り込んだ男が、世界を憎み、攻撃する言葉で綴られた小説ですが、現代の「ひきこもり」問題と共振するところがあるように思えます。
 ここには現代作家としてのドストエフスキーがいるのです。


光文社古典新訳文庫『哲学』27冊セット光文社古典新訳文庫『哲学』27冊セット


電子版価格:税込¥22,459
4,260ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 混迷する現代社会、この状況のなかで生きていくのには一度、頭をリセットして、自分の頭で考えることが必要だと思います。いま、西洋哲学を学ぶ理由のひとつは、哲学史のなかで重要な位置を占める書物を読むことで、自分自身の思考方法を身につけることが可能になることです。
 この文庫では近代哲学の原点ともいうべきカントの『純粋理性批判』を刊行しています。
この本を読めば「カント以前・以降」という言葉の意味もよくわかると思います。
 さらに西洋哲学の起源であるギリシャ哲学の新訳も刊行しています。『饗宴』などプラトンの対話篇を読んだことがある方もいるでしょう。しかし、読みやすいわりには内容がよくわからなかったのではないでしょうか。ギリシャ哲学には独特な考え方があり、その核を掴まないと、プラトンはまったく理解できないのです。
 私たちはプラトン対話篇を文学作品としても捉え、その舞台を詳細に解説するよう訳者にお願いしました。たとえば『ソクラテスの弁明』では、裁判の制度や、ソクラテスの罪の意味を説明し、内容が生き生きと伝わるように工夫してあります。
 また近代思想の最重要人物であるルソーの主著がきちんと読めない状態が日本で続いていることは本当に残念なことだと考えて、『社会契約論/ジュネーブ草稿』『人間不平等起源論』を刊行しました。 さらにミルの『自由論』もお勧めです。イギリスの経験論哲学は、やや鈍重なイメージがありますが、実は非常によく考え抜かれた優れた書物です。自由というものをじっくり自分の頭で考えることができる手引の書といっても過言ではありません。
 繰り返しますが、混迷している時代だからこそ哲学の古典を読みたい人々が増えているのではないでしょうか。哲学を学ぶには、どうしても継続が必要です。わかりやすい訳語と解説、そして日本語のリズムに配慮した、古典新訳文庫の哲学書をぜひお読みください。


光文社古典新訳文庫『カント』全9冊光文社古典新訳文庫『カント』全9冊


電子版価格:税込¥8,095
1,540ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 近代哲学の創始者であるカントの本をきちんと読んでいる読者はあまり多くないのではないでしょうか。西欧の政治家にとっては基礎的な教養とも言われますが、日本だけ何故そんな現状なのでしょうか。結論から言えば、わかりやすく読める日本語のテクストがなかったからだと思います。
 カントを読み込めば、近代哲学の基礎は身につきます。そこから他の哲学書にアプローチすれば、哲学を持続的に学ぶことができるはずです。
 私たちはカントの誰もが読めるテクストを作りたいと思い、いわゆる「カントの三批判書」の新訳を中山元さんにお願いしました。現在、『純粋理性批判』『実践理性批判』の刊行を終え、さらに『判断力批判』を刊行するつもりです。
 とりわけ『純粋理性批判』は、ぜひ読んでいただきたい書物です。これを理解できれば、それ以降のヘーゲル、ショーペンハウアー、そしてマルクス、さらに現代哲学の理解の基礎をつくることができます。 2006年、この文庫の創刊時、カントの「三批判書」に先駆けて、『永遠平和のために/啓蒙とは何か他3編』を刊行しました。
 カント入門書という意味もありましたが、イラク戦争後の当時の世界情勢もにらんでの刊行でした。カントは「永遠平和のために」の中で国際連合と同じものを構想していたからです。この論文を通して未来の国際関係について、考えていただければと思います。
 このように、現代を生き抜くために必要な思想家としてのカントをぜひともお読みください。


光文社古典新訳文庫『中山元』全16冊光文社古典新訳文庫『中山元』全16冊


電子版価格:税込¥13,639
2,580ポイント進呈!

電子版購入へ
光文社 駒井編集長コメント
 難解な哲学用語をいっさい使わず、「読める哲学書」をつくりたい。その願いを実現できるのは、いわゆるアカデミズムの世界から距離をおいて、哲学研究を行っていた中山元さんをおいてない、私たちはそう考えました。
 もっとも現代性のある哲学書の一つとして、中山さんのご提案で、カントの『永遠平和のために/啓蒙とは何か他3編』を新訳してもらいました。
 これは画期的な仕事でした。日本の哲学史上初の「普通の言葉で語るカント」が出現したのです。
 中山さんは、いわば定訳となっている「悟性」「格律」などの訳語をまったく使わずに、私たちにも理解できる日本語で表現しています。だからわかりやすいのです。
 カントだけでなく、ニーチェの『道徳の系譜学』やルソーの『社会契約論』などにも触れてみてください。数ページ読めば、「あっ、これは読み続けられる」と思うでしょう。読破できる思想書になっているのです。
 また、中山さんには読者のことをつねに考えて新訳をしていただいています。『純粋理性批判』を7巻に分け、それぞれの巻に「解説」を付けたのは、中山さんのアイデアです。本文と併せて読んでいけば、理解がいっそう深まります。
 また、フロイトの文化芸術論を選んで刊行したのも、中山さんのご提案です。『ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの』『人はなぜ戦争をするのか』は、人間精神の暗部に迫った著作です。フロイトが芸術家たちに大きな影響を与えた理由がよくわかるはずです。
 難解な哲学用語を使わずに、編集的にも工夫されている「読める哲学書」。それが「中山セット」の特色です。





Kinoppyのダウンロードはこちらから

紀伊國屋書店Kinoppy

Webストアで買った電子書籍を、
好きな端末で読む。
紀伊國屋書店の電子書籍はマルチデバイス!

紀伊國屋書店ウェブストアでご購入頂いた電子書籍は、電子書籍アプリ"Kinoppy"を介して、iPhone/iPadやAndroidなどの様々な端末でお読みいただけます。
ご注文履歴画面から本棚に同期してお読みください。


※ iOS 商標は、米国Ciscoのライセンスに基づき使用されています。
※ Android、アンドロイドは Google, Inc.の登録商標です。

2013.12.13 注目の本