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発表!!紀伊國屋じんぶん大賞2012──読者と選ぶ人文書ベスト30

発表!!紀伊國屋じんぶん大賞2012
──読者と選ぶ人文書ベスト30
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今年で第3回目を迎えました「紀伊國屋じんぶん大賞2012」。おかげさまで、今年は過去2回を大きく上回る数のご応募と推薦コメントをお寄せいただくことができました(*)。アンケート結果をもとに、社内の選考委員会で討議し、2012年に刊行された人文書の中から「ベスト30」を選定いたしました。

*2012年12月1日(土)~2013年1月6日(日)の期間で読者の皆さまからアンケートを募り、2012年に刊行された人文書のうち、お薦めの本を推薦コメントをつけてご応募いただきました。当企画における「人文書」とは、「哲学・思想、心理、宗教、歴史、社会、教育学、批評・評論」のジャンルに該当する書籍(文庫・新書も可)としております。

【大賞】『哲学の起源』柄谷行人、岩波書店

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【読者推薦コメント】

●上野亜紀さん
イオニアの社会と思想、自然哲学を遡りながら、イソノミア(無支配)という原理を発見し、そこに民主主義の限界を超えるものを求める試み。そしてソクラテスは、過去のどの思想家たちが行った評価とも別様に肯定され、イソノミアの継承者として位置付けられるのだ。独創的解釈を引き連れた『哲学の起源』の豊かな試行は、一つの挑戦の書と映った。
●野間健司さん
哲学の門外漢であっても「起源」への問いはゾクゾクする。ソクラテス以前の哲学者たちの迂遠に見える自然哲学も、実は彼らの社会的存在が要請する、かつてあった、来るべき関係性のための思考なのだとしたら?知られざる古代イオニアの遺伝子をたどりながら、ソクラテス登場の真の意味を救い出す展開に、まさに哲学の原点の風景を見た。
●meta-biblioさん
〈哲学〉を「形而上学」から解放しつつ、「起源と根源」を問う〈能動知性〉の書。一見「共通了解」と思える事項群も、天才的なキュレーション能力で、決してプロパーでは書きえない著作に仕立て上げた(魔術的リアリズム!)。「職業としての学問/政治」が問われる時代に、柄谷行人の挑戦はまさに〈名づけられない革命〉といえよう。

【柄谷行人さん受賞コメント】

『哲学の起源』が読者によって大賞に選ばれたと聞いて、大変うれしく思います。

 私は本書を、2011年、原発震災のあとに始まったデモに行く傍ら、毎月雑誌に書き続けました。たまたまそのような巡り合わせになっただけですが、後から思うと、そのことには一つの必然がありました。ソクラテスはダイモン(精霊)に「民会」(議会)には行くな、しかし、戦えといわれた。それで彼は「広場」に出かけたのです。そこで静かな問答をしたのではありません。彼自身は穏やかに話したが、しばしば怒った相手に殴り蹴られた。しまいには、市民が参加する法廷において死刑の宣告を受けた。

 私は本書で論じたのは、いわゆる「ソクラテス以前の哲学」ですが、それは通常、ソクラテスとはまるで異質なものと見なされます。しかし、私はソクラテスを「ソクラテス以前の哲学」を受け継ぐ者として見ました。彼は意識的にそうしたのではない。ダイモンの命令によって、つまり、無意識にそうしたのです。私は本書を書きながら、デモに行った。むろん、ダイモンの声を聞いたからではなく、やむにやまれずそうしただけです。しかし、そのとき、「ソクラテス以前の哲学」、すなわち「哲学の起源」が回帰してきたのではあるまいか。今、私はそう思います。

 今日、哲学はたんに、知識を厳密に基礎づける仕事だと考えられています。しかし、その「起源」において、哲学はむしろ真の生を開示するものであった。哲学がそのようなものであるなら、またそうである限りにおいて、私は自ら哲学者でありたい、と考えています。


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【柄谷行人(からたに・こうじん)さんプロフィール】

1941年生まれ。哲学者。主な著作に、『マルクス その可能性の中心』『探究Ⅰ・Ⅱ』『定本 柄谷行人集(全五巻)』 『世界共和国へ――資本=ネーション=国家を超えて』『世界史の構造』『Origins of Modern Japanese Literature』『Transcritique: On Kant and Marx』などがある。

【大賞】

哲学の起源

哲学の起源

柄谷行人 / 岩波書店
2012/11出版
ISBN : 9784000240406
価格:¥2,268(本体¥2,100)

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野間健司さん
哲学の門外漢であっても「起源」への問いはゾクゾクする。ソクラテス以前の哲学者たちの迂遠に見える自然哲学も、実は彼らの社会的存在が要請する、かつてあった、来るべき関係性のための思考なのだとしたら?知られざる古代イオニアの遺伝子をたどりながら、ソクラテス登場の真の意味を救い出す展開に、まさに哲学の原点の風景を見た。

【第2位】

社会を変えるには

社会を変えるには

小熊英二 / 講談社
2012/08出版
ISBN : 9784062881685
価格:¥1,404(本体¥1,300)

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メキシさん
社会運動で、社会は変えられるのか。そもそも社会運動とは何か。どういう状況になれば、社会が変わったことになるのか。これまで、漠然と口にしていた言葉を一つ一つ取り上げ、社会運動における歴史・思想史をひもときながら、緻密にかつ豪快に「社会を変える」ための考え方を示唆してくれる。

【第3位】

ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観

ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観

ダニエル・L.エヴェレット、屋代通子 / みすず書房
2012/03出版
ISBN : 9784622076537
価格:¥3,672(本体¥3,400)

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竹内誠人さん
現在の定説では充分に括る事の出来ない言語の深遠な世界、優劣でははかれない自分たちの尺度も揺らぐ多様な文化との出合いがまだまだこの世界にあふれているのだという気づき。想像を超えるピダハンの世界観を垣間みて、自分の持つそれを改めて考える契機を頂いた本書に感謝したい。驚きと発見に満ちた必読の一冊。

【第4位】

独立国家のつくりかた

独立国家のつくりかた

坂口恭平 / 講談社
2012/05出版
ISBN : 9784062881555
価格:¥820(本体¥760)

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くぼたさん
「独立国家」をつくる、それは政治運動ではなく1人1人の精神の改革だ。既存の社会に疑問を持とう。自分の頭で考え沢山の人と会おう。そうすれば、様々な生き方が見えてくる。「何故?」から始まる自由な思考、世界が広がる1冊だ。

【第5位】

未完のファシズム 「持たざる国」日本の運命

未完のファシズム 「持たざる国」日本の運命

片山杜秀 / 新潮社
2012/05出版
ISBN : 9784106037054
価格:¥1,620(本体¥1,500)

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匿名
著者に、吉田秀和氏は生前「もっと考えなさい」と注文していたらしい。自分の文体を持っていて、かつ書くべきことを的確に嗅ぎあてる能力は、たしかにこの世代では群を抜いており、より大きな期待を寄せたくなる気持ちはよくわかる。音楽と政治思想を同じレベルで論じる著者の一連の著作が存在することは同時代に生きる者にとって救いである。

【第6位】

レッドアロ-とスタ-ハウス もうひとつの戦後思想史

レッドアロ-とスタ-ハウス もうひとつの戦後思想史

原武史 / 新潮社
2012/09出版
ISBN : 9784103328414
価格:¥2,160(本体¥2,000)

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武田浩和さん
国鉄の歴史からは「国」が見えるが、私鉄の歴史からは「市井」が見える。西武鉄道、 そして、沿線に建ち並ぶ団地......首都から郊外へ延びていく<線>と<枝葉>を追うと、戦 後を見つめる解像度が格段に上がる。

【第7位】

東京プリズン

東京プリズン

赤坂真理 / 河出書房新社
2012/07出版
ISBN : 9784309021201
価格:¥1,944(本体¥1,800)

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上田克之さん
「東京プリズン」とは日本人が戦後ずっと忘れたかのような状態に閉じ込めてきた精神の牢獄を指すらしい。この大作の小説には、現在40代半ばで、1981年の16歳の時、留学先の米国北部で「天皇の戦争責任の有無」についてディベートを進級試験でやらされたマリがたどる歴史体験が綴られている。その中心は連合軍が敗戦国の日本を裁いた「東京裁判」にあり、日本人が忘れたフリをしてきた戦争、戦後の歴史的体験の本質を問うことで、戦後の呪縛から日本人の精神を解放しようという作者の野心、構想力の大きさには同時代人として敬意を払う必要があるだろう。

【第8位】

魂にふれる 大震災と、生きている死者

魂にふれる 大震災と、生きている死者

若松英輔 / トランスビュー
2012/03出版
ISBN : 9784798701233
価格:¥1,944(本体¥1,800)

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伊藤稔さん
「悲しむ」とは何なのだろう。私たちは悲しみの中で、又はその後に、何を感じるのだろうか。本書はそれを語り、教える。私も涙を流しそうになりながら読み進めた。文章がそっと心の奥底に手を伸ばしてくるのだ。そこが魂の在処なのではないか。

【第9位】

系統樹曼荼羅 チェイン・ツリ-・ネットワ-ク

系統樹曼荼羅 チェイン・ツリ-・ネットワ-ク

三中信宏、杉山久仁彦 / NTT出版
2012/11出版
ISBN : 9784757142633
価格:¥3,024(本体¥2,800)

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大矢靖之さん
古今東西にみられる図像、系統樹とは、歴史的・思想的に深いルーツをもつものであり、多様な情報の記憶を助け、体系性を養うツールとして有用性を備えていた。系統樹という不可思議な図像を辿ることで、人間の営為の厚みと深みを体感させられる。

【第10位】

江戸の読書会 会読の思想史

江戸の読書会 会読の思想史

前田勉(思想史) / 平凡社
2012/10出版
ISBN : 9784582842326
価格:¥3,456(本体¥3,200)

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romantiker1976さん
ともに書物を読み討論する、自由で創造的な場が江戸時代の日本にあった。「近代」を可能にした学習方法が「近世」に育まれたという発見。そして「科挙のない国の学問」の床しさと哀しさは、今日のわれわれにも切実。はるか二、三百年の時を越えて、「学問」「教育」「読書」をめぐる理想と現実が迫ってくる、これぞ「人文書」と言いたい快著。

【第11位】

日本2.0 思想地図β vol.3(付録付) vol.3

日本2.0 思想地図β vol.3(付録付) vol.3

東浩紀 / ゲンロン
2012/07出版
ISBN : 9784990524357
価格:¥2,057(本体¥1,905)

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四井志郎さん
新日本国憲法ゲンロン草案を収録。国家大局を論じるにあたって、個別の事案や曖昧な概念ではなく、大きなビジョンを具体的な文章に落とし込んだことの意味は大きい。某党の憲法改正草案と比較して読みたい。

【第12位】

ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて

ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて

安田浩一 / 講談社
2012/04出版
ISBN : 9784062171120
価格:¥1,836(本体¥1,700)

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鈴木敏子さん
ネットや街宣活動を駆使し、在日コリアンへのヘイトスピーチを繰りかえす「タブー集団」在特会(=在日特権を許さない市民の会)。あまりにエキセントリックで排他的で、できれば目を背けたい「彼ら」に肉薄したこのルポは、「われわれ」の意識の根底に脈打つ「在特会的なるもの」を照射する。今年一番の衝撃作だ。

【第13位】

功利主義入門 はじめての倫理学

功利主義入門 はじめての倫理学

児玉聡 / 筑摩書房
2012/07出版
ISBN : 9784480066718
価格:¥842(本体¥780)

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川島拓馬さん
サンデルブームの功罪として、一時的にであれ政治哲学や倫理学にそれまで関心を持ってこなかった多くの人が目を向けるようになった一方、功利主義を含むそれぞれの立場が単純化された上で批判されたり無視されたりする状況があるように思う。とはいえ、ならどうすると言ってもこれまで功利主義に手軽に入門できる本はなかった。第一線の研究者による本書を一読することで、無視はともかく少なくとも「わら人形攻撃」することは避けることができるだろう。

【第14位】

全-生活論 転形期の公共空間

全-生活論 転形期の公共空間

篠原雅武 / 以文社
2012/04出版
ISBN : 9784753103027
価格:¥2,592(本体¥2,400)

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榎本周平さん
生活を覆うこの不安で、不気味で、おそろしいような雰囲気はなんだろうか。その綻びを丁寧に説明するので読者としてはとても苦しくなるが、その先にあるであろう未知の生活にはとても期待したくなる。痛くなったら声をあげてみよう。

【第15位】

文明 西洋が覇権をとれた6つの真因

文明 西洋が覇権をとれた6つの真因

ニ-アル・ファ-ガソン、仙名紀 / 勁草書房
2012/07出版
ISBN : 9784326248407
価格:¥3,564(本体¥3,300)

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文明論の謀略さん
英国屈指の歴史家による、この最高にリーダブルな「問いを持った物語」は、わたしたちの現在にもぐんぐん迫ってくる。500年前はどう見ても東洋の後塵を拝していた西洋がいかに(よしあしは別にして)世界の繁栄を担うことになったのか。それを可能にした6つの「アプリ」を理解すると、中国の台頭(というか再臨?)の真の意味が見えてくる。

【第16位】

団地の空間政治学

団地の空間政治学

原武史 / NHK出版
2012/09出版
ISBN : 9784140911952
価格:¥1,296(本体¥1,200)

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ふみふみさん
「政治の季節」はあさま山荘事件を最後に終わった。著者はその典型的な「戦後史観」に異議を唱える。これは70年代の団地で生まれた政治空間の分析を通して、「ありえたかもしれない」日本の公共空間を描き出した、「もうひとつの戦後史観」である。

【第17位】

一揆の原理 日本中世の一揆から現代のSNSまで

一揆の原理 日本中世の一揆から現代のSNSまで

呉座勇一 / 洋泉社
2012/10出版
ISBN : 9784800300195
価格:¥1,728(本体¥1,600)

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HIさん
一揆は革命ではなく、人のつながりのあり方だと説く著者は、脱原発デモが盛り上がらないのは、百姓一揆の延長にすぎないからだと言う。ここで大事なのは、百姓一揆は革命を目指して後の政治を引き受ける覚悟のある政治運動ではなく、「「お客様」感覚で、幕府や藩のサービスの悪さにクレームをつけているだけ」という見方だ。

【第18位】

驚きの介護民俗学

驚きの介護民俗学

六車由実 / 医学書院
2012/03出版
ISBN : 9784260015493
価格:¥2,160(本体¥2,000)

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今井太郎さん
こんなにも豊かな感覚や想像力が身につく民俗学って凄い!自らの子どもの頃、若い頃を語るお年寄りの語りの中に、忘れ去られ誰にも知られることのなかったこの国の風景が、あまりにも鮮やかに続々と浮かび上がる。自分の親や祖父母の話が無性に聴きたくなります。

【第19位】

河原ノ者・非人・秀吉

河原ノ者・非人・秀吉

服部英雄(日本史) / 山川出版社(千代田区)
2012/04出版
ISBN : 9784634150218
価格:¥3,024(本体¥2,800)

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佐藤高廣さん
秀吉の出自、秀頼の出生の真実を明らかにする第二部はトピカルな内容で興味は尽きませんが、本書の真骨頂は、差別や賤視の問題を中世社会に探る第一部の方にあるでしょう。例えば教科書に書かれる「犬追物」がどうやって執り行われたのか。現代人にとって衝撃的な事実と、それを支えた底辺の人々のリアルな姿が史料によって活写されます。圧倒的な研究成果です。

【第20位】

世界が土曜の夜の夢なら ヤンキ-と精神分析

世界が土曜の夜の夢なら ヤンキ-と精神分析

斎藤環(精神科医) / 角川書店
2012/06出版
ISBN : 9784041101162
価格:¥1,836(本体¥1,700)

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山崎陽子さん
「気合」「アゲ」の精神で「いまここ」を生きるヤンキー的文化。「日本の中で三分の一はヤンキー的なものを求めている」というナンシー関さんの言葉を端緒として本書は展開される。日本文化の中で受け入れられてきた「ヤンキー的精神」について「これも?」と思わせる事例をふんだんに散りばめながら考察する一冊。なぜこうも多くの人がヤンキーに惹きつけられるのか。本書を読み終えた後、あなたの中に眠る「ヤンキ―精神」に気づくかもしれない。

【第21位】

社会問題の変容 賃金労働の年代記

社会問題の変容 賃金労働の年代記

ロベ-ル・カステル、前川真行 / ナカニシヤ出版
2012/03出版
ISBN : 9784779506376
価格:¥7,020(本体¥6,500)

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長野壮一さん
フランス福祉国家形成史をめぐる大著。中世から現代に至る賃労働の概念の変遷を一冊でたどる。原著は二十年近く前の刊行だが、世界的な不況によって福祉国家が動揺する今こそ読む価値のある一冊。

【第22位】

商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道

商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道

新雅史 / 光文社
2012/05出版
ISBN : 9784334036850
価格:¥799(本体¥740)

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浅山太一さん
もし私が村上春樹なら、こう語るだろう。今日でもなお、日本人の商店街に対する意識はおそろしく低い。歴史的に見て商店街という小売形態が生活のレベルで日本人に関わったことは一度もなかったんだ。国家レベルで日本に輸入され、育成され、そして見捨てられた。それが商店街だ。まあいわば、日本の近代そのものだよ、と。

【第23位】

到来する共同体

到来する共同体

ジョルジョ・アガンベン、上村忠男 / 月曜社
2012/08出版
ISBN : 9784901477970
価格:¥1,944(本体¥1,800)

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竹花進さん
今年いちばん心にのこり、ふとしたときに何度も読み返した本。造本も素晴らしく、おそらくこれからも、何度も立ち戻ることになるような、広い射程をもった概念の数々。

【第24位】

市場社会と人間の自由 社会哲学論選

市場社会と人間の自由 社会哲学論選

カ-ル・ポラ-ニ、若森みどり / 大月書店
2012/05出版
ISBN : 9784272430918
価格:¥4,104(本体¥3,800)

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福田隆雄さん
ケインズ、ハイエクなど経済危機に際して様々名前がでるが、カール・ポランニーを忘れてはいけない。"答え"が書いてあるわけではないが、人間にとって本当に必要な、経済社会のヴィジョンや哲学を「根本」から考えるために重要な書。

【第25位】

台湾海峡一九四九

台湾海峡一九四九

白水社
2012/07発売
ISBN : 9784560082164
価格:¥3,024(本体¥2,800)

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松島克之さん
戦後共産党との戦いに敗れ台湾に逃げ込んだ大陸中国人。彼はどのようにして台湾に逃れたのか。そして台湾人とどのように向き合ったのか。世界で最も親日的と言われる台湾という国が生まれた理由を知ることができる本。

【第26位】

熟議が壊れるとき 民主政と憲法解釈の統治理論

熟議が壊れるとき 民主政と憲法解釈の統治理論

キャス・R.サンスタイン、那須耕介 / 勁草書房
2012/10出版
ISBN : 9784326154227
価格:¥3,024(本体¥2,800)

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湯浅創さん
キャス・サンスティーン『熟議が壊れるとき』を推薦します。「司法ミニマリズム」や「熟議民主主義」は一般になじみがない話ですが、多様化する価値観においては「ライトな判断の積み重ね」という考えは一考に値するかと。

【第27位】

大阪 大都市は国家を超えるか

大阪 大都市は国家を超えるか

砂原庸介 / 中央公論新社
2012/11出版
ISBN : 9784121021915
価格:¥907(本体¥840)

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いわさわさん
バイアスのかかった評価をされがちな橋下徹と大阪維新の会の主張「大阪都構想」。その位置付け、意義が冷静な筆致で吟味された好著。橋下登場までの大阪の歴史や都市問題を丹念に遡ることで、彼らの台頭と主義主張の由来が正当な理由をもって理解される。本書は、橋下を、大阪を、今後の政治と行政を考えるために有用な知識と視点を提供するに違いない。

【第28位】

無機的なもののセックス・アピ-ル

無機的なもののセックス・アピ-ル

マリオ・ペルニオ-ラ、岡田温司 / 平凡社
2012/08出版
ISBN : 9784582703436
価格:¥3,132(本体¥2,900)

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藤本浩介さん
われわれ自身を人間ではなく「モノ」、それも感覚する力をもった「感覚するモノ」として認識することによって、オルガスムを目的としない中性的セクシュアリティの実現を目指す──という驚くべき目標を掲げる思想書。ベンヤミンの言葉に由来する「無機的なもののセックス・アピール」のあらわれを様々な文化や芸術の中に探りつつ、哲学とセクシュアリティの出会い、考えることと実践することの出会いを模索する様が刺激的です。「属するものなき衣服となる」「哲学的サイバーセックス」「倒錯的パフォーマンス」など各章題からぐっときます。

【第29位】

吉本隆明という「共同幻想」

吉本隆明という「共同幻想」

呉智英 / 筑摩書房
2012/12出版
ISBN : 9784480843005
価格:¥1,512(本体¥1,400)

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和泉仁士さん
若い頃「吉本も読んでないのか」と誰かに言われ必死で読んだ...けど難しくてよくわからなかった...けど「吉本ね、若い頃は読んだけどね」と、遠い目をして深い議論に及ばないようフェードアウト...。という経験のある方々は是非読んでみてください。幻想の霧は晴れます。

【第30位】

ヴィ-タ・テクニカ生命と技術の哲学

ヴィ-タ・テクニカ生命と技術の哲学

檜垣立哉 / 青土社
2012/03出版
ISBN : 9784791766475
価格:¥3,888(本体¥3,600)

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伊藤隆弘さん
無限で流動的なただ中に置かれたわたしも流動的な存在であり、自然の一要素に過ぎない。という前提から無限=自然と局所=主体をつなぐ思考が本書では語られ、それは刺激的であるばかりか、適用射程の広大さにも驚かされる。あとがきで予告される本書で展開された議論をふまえた今後の著者の活動も大注目。

【記念小冊子無料配布中!】

大賞受賞コメントおよび読者推薦コメント付「ベスト人文書30」を掲載した記念小冊子を全国の紀伊國屋店舗にて配布いたします。同冊子には仲正昌樹氏(金沢大学教授)と與那覇潤氏(愛知県立大学准教授)による特別対談を収録しています。この機会是非、お立ち寄りくださいませ。

【読者と選んだ2012年人文書ベストブックフェア開催中!】
開催期間:2013年2月8日(金)~3月9日(土)※詳細は各店舗にお問い合わせください。 
開催店舗:
◆ベスト30展開店(20店舗)
紀伊國屋書店 新宿本店(*)、新宿南店、梅田本店、札幌本店、福岡本店、横浜店、京橋店、吉祥寺東急店、前橋店、流山おおたかの森店、本町店、新潟店、弘前店、長崎店、佐賀店、大手町ビル店、堺北花田店、笹塚店、さいたま新都心店、広島店
◆ベスト10展開店(12店舗)
名古屋空港店、鹿児島店、富山店、丸亀店、徳島店、ゆめタウン博多店、国分寺店、熊本はません店、宇都宮店、横浜みなとみらい店、久留米店、南山大学BC(以上、ベスト10展開予定店)
◆ベスト5展開店(3店舗)
松戸伊勢丹店、福井店、高槻店

◆新宿本店(3階)では「ベスト人文書30」の展示に加え、超豪華ブックフェアを3本立てで開催いたします!
□「2012年は"政治"の年だった!?――書棚の民主主義論」ブックフェア
...小冊子収録の仲正昌樹氏×與那覇潤氏対談の書籍を展開します
□出版業界のインフラ達「Twitter出版速報四天王」が選ぶ2012年のお勧め人文書フェア

ご来店を心よりお待ち申し上げます。

「紀伊國屋じんぶん大賞2012」事務局

2013.02.08 特集[TOP]  人文 受賞作品