紀伊國屋書店
HOMEENGLISH
KINOKUNIYA BookWeb インターネットショップ
TOP和書オンデマンド本洋書・洋古書海外マガジン店頭在庫検索Q&A
詳細検索



essay

    
TOPICS BOOK REVIEW 

   
back

essay

■遠い旅、近い旅
『クアトロ・ラガッツィ』
『クアトロ・ラガッツィ』
若桑みどり著/集英社/3,990円(税込)
日本がもっとも「開かれていた」十六世紀に、東西の歴史を動かしたすべての土地を踏み、人物たちに会ったのが「天正少年使節団」の四人の少年たちだった。「四人の少年の運命は日本の運命にほかならない」と語る著者の筆力は、常にもまして牽引力がある。五百ページという長さを忘れさせる、必読の本。
 
『森まゆみの大阪不案内』

『森まゆみの大阪不案内』
森まゆみ・文/太田順一・写真/筑摩書房/1,680円(税込)
東京の下町に暮らし、そこを足がかりに執筆を続けてきた生粋の東京人。そんな著者が大阪の二十の町を訪ねてみると……。大阪を知り尽くした写真家が撮った町の風景が暖かく、短い映画を観たような気持ちになってくる。

 
『東京ブックストア&ブックカフェ案内』
『東京ブックストア&ブックカフェ案内』
交通新聞社/1,500円(税込)
本を読むことは小さな旅。書店へ出かけるのは、その旅を探すためのもう一つの旅――そう思いたくなるような、個性のある書店と本のあるカフェをまとめた本。綺麗な写真を見ているだけで楽しいが、ぜひこの本を持って実際に出かけてみたい。
 
『江戸東京≪奇想≫徘徊記』
『江戸東京≪奇想≫徘徊記』
種村季弘著/朝日新聞社/1,680円(税込)
東京を歩くためのエッセイ集――といっても、書き手は博覧強記で名高い粋人だ。著者にかかれば、東京もアスファルト一枚めくると明治や江戸の隠されていた地層が次々に姿をあらわす、摩訶不思議な場所とわかる。町が持つ、変幻自在の不思議と魅力を発見する、驚異の一冊。

■物語の彼女たち
『号泣する準備はできていた』
『号泣する準備はできていた』
江國香織著/新潮社/1,470円(税込)
絶対と思っていた恋も、いつかは終わる。たとえ恋が成就したとしても、それゆえに終わる。恋愛が最初からかかえるあまやかさと残酷を、光をおびた文章で描いた短篇集。絶望のあとの優美な立ち上がり方まで描いた、透明な十二の物語。
 
『ニシノユキヒコの恋と冒険』
『ニシノユキヒコの恋と冒険』
川上弘美著/新潮社/1,470円(税込)
見目うるわしく、女にやさしく、とにかくもてる男・ニシノユキヒコの生涯を、交情あった十人の女の目から描いた連作集。主人公は非常にもてるにもかかわらず、最後には必ず女に去られてしまう。読みすすむにつれて、いつしか「愛とはなんだろう」と考えはじめてしまう本。
 
『彼女の部屋』
『彼女の部屋』
藤野千夜著/講談社/1,680円(税込)
少しだけ怖く、魅力的な女たちが見せる六つの「暗がり」をおさめた、短篇集。藤野千夜の主人公たちは、みなどこかに人間関係のひびを「静かに」抱えこんでいる。だからこそ、気持ちとは裏腹に誰かに関わってしまったりするのだろう。描かれる心情がどこか懐かしいのは、著者の語りのうまさゆえ。
 
『金曜日の砂糖ちゃん』
『金曜日の砂糖ちゃん』
酒井駒子著/偕成社/1,260円(税込)
眠っている子ども、さみしい子ども、夜中に目をさました子ども……子どもを主人公にした三つの小さなお話に、幻想的な絵が添えられている。成長するにつれて忘れてしまった、夜や物陰のくらさと不思議さを思い出す。すみずみまで気配りされた造本が印象的、大切な人へのプレゼントとしても。
essay index home next