| 【茂木健一郎・監修『ミラーニューロン』刊行のご案内】 (No.267 2009. 6. 9配信号) |
「脳のなかの鏡」、ミラーニューロンが握るヒトをヒトたらしめる「鍵」とは―。 5月20日に、弊社出版部より『ミラーニューロン』が刊行されました。著者は世界的に有名な神経生理学者で、ミラーニューロンの発見者でもあるジャコモ・リゾラッティと科学哲学者のコラド・シニガリヤ。柴田裕之・訳、茂木健一郎・監修です。 今回のe-Alert Plus!は、『ミラーニューロン』と「脳科学」関連書籍のご案内です。 |
1.5月20日刊行 『ミラーニューロン』 |
【1】 | ミラーニューロン | |
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リゾラッティ,ジャコモ〈Rizzolatti,Giacomo〉 / シニガリア,コラド【著】〈Sinigaglia,Corrado〉 / 柴田裕之【訳】 / 茂木健一郎【監訳】 2009/05 (紀伊國屋書店) 標準価格:税込\2,415 ISBN:9784314010559 |
★1990年代初頭に、自分がある行為をしているときも、他者がその行為をしているのを見ているだけのときも、同じように活性化する脳の神経細胞が見つかった。 鏡のように他者の行為を映すことから“ミラーニューロン”と名付けられたこの神経細胞の発見は、脳科学のみならず、心理、教育、社会学、人類学、芸術など様々な分野に衝撃を与えた。 学習や模倣、コミュニケーション、さらには情動の伝播・共有を説明する鍵として注目を集め、生物学におけるDNAの役割を心理学で担うとも言われる、ミラーニューロンの秘める可能性を、発見者自らが科学的に解き明かす。 ★監修者・茂木健一郎「解説」より 「人間とは何か。 私達の心の本性はどこにあるのか? これらの問いに関心を持つ全ての人によって長く読み継がれるべき、「古典」がここに誕生した。」 『単純な脳、複雑な「私」』『進化しすぎた脳』の著者・池谷裕二さん推薦!!! 「動作の主体を失ったミラーニューロン。 「世紀の発見」と絶賛する者もいれば、その熱狂を揶揄する者もいる。 脳の広範に散在する普遍システムだと誇張する研究者もいれば、 別の脳機能が偶然そう見えるだけだと矮小化する研究者もいる。 専門家ですら喧喧諤諤とした議論のカオスに発散するパンドラの箱。 発見者本人がようやく口を開いた。 ミラーニューロンを巡る背景や解釈、それが真に意味することは何か。 哲学者の助けを得て、脳科学の最もナイーブな部分が慎重に整理されていく。 ゾクゾクする興奮だ。」 |
2.関連書籍 |
【1】 | ミラーニューロンの発見―「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学 (ハヤカワ新書juice) | |
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イアコボーニ,マルコ【著】〈Iacoboni,Marco〉 / 塩原通緒【訳】 2009/05 (早川書房) 標準価格:税込\1,365 ISBN:9784153200029 |
★「生物学におけるDNAの発見に匹敵する」と称される、マカクザルで偶然みつかったミラーニューロンは、他個体の行動を真似るかのように発火する脳神経細胞だ。最新の研究で、この細胞はヒトにおいても、共感能力から自己意識形成に至る、じつに重要な側面を制御しているらしいことが明らかになってきた。ミラーニューロン研究の先端を切り開いている第一人者がこの細胞の意義を自ら、近年行なわれている驚くべき脳撮像実験などの詳細を紹介しつつ解説する。 |
【2】 | つながる脳 | |
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藤井直敬【著】 2009/05 (NTT出版) 標準価格:税込\2,310 ISBN:9784757160422 |
★脳科学の行く手には、大きな壁がある。技術の壁、スケールの壁、こころの壁、社会の壁である。たちはだかる大きな壁に対して、脳科学者はどのように問題を解決しようとしているのか。自由意志や社会的適応、ココロの理論、あるいは脳科学の実験環境や、話題のブレイン‐マシン・インターフェイスなども押さえながら、「脳と社会」の関係性から脳の解明を目指す。 |
【3】 | 視覚の文法―脳が物を見る法則 | |
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ホフマン,ドナルド・D.【著】〈Hoffman,Donald D.〉 / 原淳子 / 望月弘子【訳】 2003/03 (紀伊国屋書店) 標準価格:税込\3,360 ISBN:9784314009348 |
★人はいかに物を見ているのか。実は、物それ自体を見ているのではなく、あなたの脳が創造性を働かせながら、視覚の世界を意味あるものとして構築しているのだ。物の形も、奥行きや動きや色彩も、あなたの脳がつくったもの―その際の法則を、最新のツールを駆使した心理実験を通して探り、豊かな視覚世界の謎に迫っていく。 |
【4】 | 脳のなかの水分子―意識が創られるとき | |
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中田力【著】 2006/08 (紀伊國屋書店) 標準価格:税込\1,680 ISBN:9784314010115 |
★今、麻酔学で意識をとる全身麻酔のメカニズムとして説明されるのは、「脂肪に溶けやすいから(脳に入りやすい)」。 この定説に疑問をもった著者は1973年、ポーリング博士の「(全身麻酔は)水のクラスター形成をうながし、結晶をつくるから」という論文に出会う。著者の「脳とこころ」の探求の出発点はまさにここで、脳のなかの水分子から、意識の謎を説明する「脳の渦理論」誕生までの興奮に満ちた話を語る。 |
【5】 | 脳のなかの倫理―脳倫理学序説 | |
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ガザニガ,マイケル・S.【著】〈Gazzaniga,Michael S.〉 / 梶山あゆみ【訳】 2006/02 (紀伊國屋書店) 標準価格:税込\1,890 ISBN:9784314009997 |
★脳科学の未来は人間に何をもたらすか?記憶を良くし、「賢い」脳を創り、脳のなかの思想や信条が覗かれる時代が間近に迫る、その是非を問う脳倫理学遂に日本上陸。 |
【6】 | ユーザーイリュージョン―意識という幻想 | |
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ノーレットランダーシュ,トール【著】〈Norretranders,Tor〉 / 柴田裕之【訳】 2002/08 (紀伊国屋書店) 標準価格:税込\4,410 ISBN:9784314009249 |
★マクスウェルの魔物の話からエントロピー・情報理論、心理学・生理学、複雑系の概念までも駆使して「意識」という存在の欺瞞性を暴いたデンマークのベストセラー、待望の邦訳。 |
【7】 | 心を生みだす脳のシステム―「私」というミステリー (NHKブックス) | |
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茂木健一郎【著】 2001/12 (日本放送出版協会) 標準価格:税込\1,123 ISBN:9784140019313 |
★なぜ、脳という物質に心が宿るのか?視覚や感情の脳内メカニズムはどのようになっているのか?身体感覚や時間意識、他者に共感する能力など、心の複雑で豊かな営みは、脳内でどのようにして生まれるのか?千億のニューロン(神経細胞)が互いに関係性を持つことから生じる、脳のシステムとしての性質に、これらの謎を解きあかす、最大の鍵がある。脳科学の俊英が、システム論的アプローチという最新の知見をふまえ、自己意識をめぐる深遠な問題に挑む、スリリングな一冊。 |
【8】 | 脳のなかの幽霊 (角川21世紀叢書) | |
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ラマチャンドラン,V.S.〈Ramachandran,V.S.〉 / ブレイクスリー,サンドラ【著】〈Blakeslee,Sandra〉 / 山下篤子【訳】 1999/07 (角川書店) 標準価格:税込\2,100 ISBN:9784047913202 |
★切断された手足がまだあると感じるスポーツ選手、自分の体の一部を人のものだと主張する患者、両親を本人と認めず偽者だと主張する青年―著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手がかりに、脳の仕組みや働きについて考える。さらにいろいろな仮説をたて、それを立証するための誰でもできる実験を提示していく。高度な内容ながら、一般の人にも分かりやすい語り口で、人類最大の問題「意識」に迫り、現代科学の最先端を切り開く。 |
【9】 | 脳のなかの幽霊、ふたたび―見えてきた心のしくみ | |
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ラマチャンドラン,V.S.【著】〈Ramachandran,Vilayanur S.〉 / 山下篤子【訳】 2005/07 (角川書店) 標準価格:税込\1,575 ISBN:9784047915015 |
★天才詩人アルチュール・ランボーは母音に色を感じたという。抑えられない笑いと涙を繰り返す患者や、自分の左側を完全に無視する患者―。この奇妙な現象は、すべて「脳」が演出している。私たちは、自分たちの脳の働きについて、まだほんの少ししか知らないのだ。切断された手足がまだあると感じる幻肢患者の鏡を使った治療で世界を驚愕させた著者が、ベストセラー『脳のなかの幽霊』に続いて、未知の領域「脳」へ深くわけいり、さらなる知的冒険へと誘う。 |
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