| | 【『経済は感情で動く』邦訳刊行！―あなたの経済行動に効く認知科学のツボ】 (No.199 2008. 4.15配信号) |
| 経済学は実際の経済現象を捉えていない、という批判はここかしこに見られます。古典経済学の枠組が仮定するホモ・エコノミクスは、常に合理的な判断に従って行動します。ところがそうではないことが、2002年にノーベル経済学賞を受賞した心理学者カーネマンらの種々の実験によって明らかにされてきました。 彼らに代表される「行動経済学」は、近年、最新の認知科学・神経科学の成果に拠る「認知経済学」「神経経済学」とともに、不合理性、不確実性へと開かれた経済理論のニューウェーブとして、大きな注目を集めています。 ここでは、小社最新刊『経済は感情で動く―はじめての行動経済学入門』をご案内するとともに、専門書をも含む、この分野の最新の潮流を伝える書籍を特集しました。 |
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| 1.和書 |
| 【1】 | 経済は感情で動く―はじめての行動経済学 | |
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 | モッテルリーニ，マッテオ【著】〈Ｍｏｔｔｅｒｌｉｎｉ，Ｍａｔｔｅｏ〉 / 泉典子【訳】 2008/04 (紀伊國屋書店) 標準価格：税込\1,680 ISBN：9784314010474 | |
| ★「政界および経済界をリードする人々に喜ばれるにちがいない」 ─ダニエル・カーネマン（2002年にノーベル経済学賞を受賞）。 イタリア発のベストセラー、遂に日本上陸。 わたしたちの損得勘定（感情）は、ちっとも「合理的」ではなかった―日常の買い物から、レストランでの食事、株式投資やビジネスでの判断、病院や選挙での選択、競馬や宝くじまで―最新の行動経済学と神経経済学が丁寧に教えてくれる、かくも情に流される「人間的な、あまりに人間的な」ホモ・エコノミクスの実態。クイズ方式で、日常の中で出くわす「サイフのヒモをゆるめるか否か」のシチュエーションの問いに答えるだけで、経済脳の動き方に一驚、そして最後に納得。 明日からお金の見方・使い方が変わる！ 著者は、イタリアの科学哲学者だが、英米の著名大学でも教壇に立つ。本書に溢れるモラリスト・エッセイ的な筆致も、類書と一味違う読み応えを約束。訳者は、イタリアの人気哲学者フランチェスコ・アルベロ−ニや作家スザンヌ・タマーロの翻訳で知られる。 |
| 【2】 | 経済心理学のすすめ | |
|---|---|---|
 | 子安増生 / 西村和雄【編】 2007/12 (有斐閣) 標準価格：税込\2,835 ISBN：9784641173361 | |
| ★経済現象をめぐる人間の非合理的な判断や行動には、どういった法則性があるのか。 経済学と心理学が交差する経済心理学（行動経済学；認知経済学；神経経済学）について、第一線で研究を進める経済学者と心理学者とか協力し、その発想の着眼点から現段階の研究の広がりまでを提示する。 「行動ファイナンス」などのトピックを平易に解説しながら、近年、金融リテラシー教育の必要性が高まっている状況を踏まえて、「高校生・大学生のための経済学教育」といったトピックも含む幅の広さが魅力。 |
| 【3】 | 経済学の新しい認知科学的基礎 行動経済学からエマ−ジェンティストの認知経済学へ | |
|---|---|---|
 | 中込正樹 2008/01 (創文社（千代田区）) 標準価格：税込\3,990 ISBN：9784423851074 | |
| ★近年の行動経済学の発展は、将来における認知諸科学と経済学のさらなる急接近を予感させるものである。しかし既存の行動経済学はもっぱら記述的分析を展開してきた関係上、現代認知科学の哲学的問いかけと既存の経済学の革新をリンクさせることに失敗している。 本書はこの反省の上に立ち、認知科学の最先端を構成するエマージェンティストの視点から人間の文脈的認知の問題を考察し、既存の経済学が直面している理論的制約性を超える新たな方法論を構想する革新的野心作。 |
| 【4】 | まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか | |
|---|---|---|
 | タレブ，ナシーム・ニコラス【著】〈Ｔａｌｅｂ，Ｎａｓｓｉｍ Ｎｉｃｈｏｌａｓ〉 / 望月衛【訳】 2008/01 (ダイヤモンド社) 標準価格：税込\2,100 ISBN：9784478001226 | |
| ★人はどうして、投資で儲かると自分の実力だと思い込み、損をすると運が悪かったと思うのか？ トレーダーとしての２０年以上にわたる経験と、数学、行動経済学、脳科学、古典文学、哲学等への深い知識と鋭い洞察をもとに、金融市場や日常生活において偶然や運が果たしている隠れた役割と、人間の思考と感情との知られざる関係を鮮やかに描き出す最高の知的読み物。 ※原書第２版からの邦訳。著者の最新話題著”The Black Swan”も邦訳が予告されている（洋書にて掲載）。 |
| 【5】 | 投資の心理学―「損は切って利は伸ばせ」が実践できない理由 | |
|---|---|---|
 | リフソン，ローレンス・Ｅ．〈Ｌｉｆｓｏｎ，Ｌａｗｒｅｎｃｅ Ｅ．〉 / ガイスト，リチャード・Ａ．【編】〈Ｇｅｉｓｔ，Ｒｉｃｈａｒｄ Ａ．〉 / 林康史【監訳】 2001/10 (東洋経済新報社) 標準価格：税込\2,730 ISBN：9784492731550 | |
| ★本書は、マーケットを心理学から読み解くことによって、なぜ人々がそうした行動をとってしまうのかを分析し、その処方箋を描き出す。 |
| 【6】 | 行動ファイナンス (ファイナンス・ライブラリー〈５〉) | |
|---|---|---|
 | 加藤英明【著】 2003/04 (朝倉書店) 標準価格：税込\3,570 ISBN：9784254295351 | |
| ★2002年ノーベル経済学賞のカーネマン教授の業績をはじめ最新の知見を盛込んで解説された行動ファイナンスの入門書。 〔内容〕 市場の効率性／アノマリー／心理学からのアプローチ／ファイナンスへの適用／日本市場の実証分析／人工市場／他 |
| 【7】 | 行動経済学入門 | |
|---|---|---|
 | 多田洋介【著】 2003/12 (日本経済新聞社) 標準価格：税込\1,995 ISBN：9784532350642 | |
| ★「自分に都合の良い情報ばかり優先し」「損失ばかりを過大評価する」非合理的な人間行動の謎を探る行動経済学の先駆的な入門書。既刊書の中で評価の高い一冊。 |
| 【8】 | 実験経済学への招待 | |
|---|---|---|
 | 西條辰義【編著】 2007/11 (ＮＴＴ出版) 標準価格：税込\2,940 ISBN：9784757122055 | |
| ★行動経済学とともに、新しいフィールドとして注目されている「実験経済学」の世界に読者を案内する。実験を通して人間の行動を考えてみよう。いじわる行動から株式市場のメカニズムまで、第一線の研究者たちがわかりやすく解説。 |
| 【9】 | 実験経済学 | |
|---|---|---|
 | 川越敏司【著】 2007/10 (東京大学出版会) 標準価格：税込\3,990 ISBN：9784130402347 | |
| ★実験経済学の方法論的基礎と、実験経済学者が考える方法論の中身を詳細に記述する、実験経済学を学ぶためのテキスト。 |
| 【10】 | エモーショナル・ブレイン―情動の脳科学 | |
|---|---|---|
 | ルドゥー，ジョセフ【著】〈LeDoux,Joseph〉 / 松本元 / 川村光毅 / 小幡邦彦 / 石塚典生 / 湯浅茂樹【訳】 2003/04 (東京大学出版会) 標準価格：税込\3,570 ISBN：9784130633192 | |
| ★行動経済学で広く参照されている名著。愛、恐怖、愉悦… ヒトはなぜ感情を感じるのか？ そのとき脳内のメカニズムはどのように働いているのか？ 新たな展開を見せる情動の脳科学。その最前線を、第一人者がいきいきと描きだすサイエンス・エッセイ。 |
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| 2.洋書 |
| 【1】 | 神経経済学ガイド：選択の新科学 Neuroeconomics : A Guide to the New Science of Making Choices | |
|---|---|---|
 | Politser, Peter, M.D., Ph.D. 2008/03 (Oxford Univ Pr) カード決済価格：税込\3,748 / 標準価格：税込\5,622 ISBN：9780195305821 | |
| ★勃興著しい「ニューロエコノミクス」に関心を持つ人のための初めての「科学的」なガイド。 合理的な選択はなぜできないのか。判断の欠陥や一貫性のなさは、脳のどのような状態に対応しているのか。従来、一括りにされがちであった、互いに異なる範疇に属する選択に関連する諸要素を腑分けし、それぞれの研究の可能性と限界に見通しをつけ、未来に広がる意思決定の科学への挑戦を誘う著。 |
| 【2】 | 認知経済学 Cognitive Economics | |
|---|---|---|
 | Walliser, Bernard 2007/12 (Springer Verlag) カード決済価格：税込\11,642 / 標準価格：税込\18,651 ISBN：9783540713463 | |
| ★2000年にフランスで刊行されたパイオニア的著書の英語版。人間の認知行為に経済学者はどう取り組むのか。認知科学の知見をゲーム理論に持ち込んだ意欲作。 |
| 【3】 | 経済理論と認知科学 Economic Theory and Cognitive Science : Microexplanation (A Bradford Book) | |
|---|---|---|
| Ross, Don 2007/03 (Mit Pr) カード決済価格：税込\2,463 / 標準価格：税込\3,694 ISBN：9780262681681 | |
| ★経済学はいかにして実り豊かな経験の科学となり得るのか。行動科学の諸分野との対話から生まれた定評高い著作。 |
| 【4】 | 認知経済学：学際的アプローチ Cognitive Economics : An Interdisciplinary Approach 2004. XIV, 475 p. 23,5 cm Edition | |
|---|---|---|
 | Ed. by P. Bourgine and J. P. Nadal 2004 (SPRINGER, BERLIN) カード決済価格：税込\19,070 / 標準価格：税込\28,605 ISBN：9783540404682 | |
| ★社会科学において「認知的転回」の果実をいかに活用するか。 その問題関心から、3年にわたって、認知科学者、経済学者、数学者、物理学者、コンピュータ科学者らが協同研究を行った成果をまとめたもの。 |
| 【5】 | 意思決定、不確実性と脳：神経経済学の科学 Decisions, Uncertainty, and the Brain : The Science of Neuroeconomics (A Bradford Book) | |
|---|---|---|
 | Glimcher, Paul W. 2004/10 (Bradford Books) カード決済価格：税込\2,570 / 標準価格：税込\3,855 ISBN：9780262572279 | |
| ★神経経済学の成果を意思決定理論に生かし、経済学における「不確実性革命」を告げた書物。 |
| 【6】 | Ｄ．カーネマン（共）編／ヒューリスティクスとバイアス：直感的判断の心理学 Heuristics and Biases : The Psychology of Intuitive Judgement | |
|---|---|---|
 | Gilovich, Thomas (EDT) / Griffin, Dale W. (EDT) / Kahneman, Daniel (EDT) 2002/07 (Cambridge Univ Pr) カード決済価格：税込\5,140 / 標準価格：税込\7,711 ISBN：9780521796798 | |
| ★人は不確実な状況でいかに判断するのか。直感的な判断を可能にする「ヒューリスティクス」は誤りも引き起こしやすい。 本書は、この問題への認知バイアスからの最新のアプローチの研究成果をまとめた論文集。ノーベル経済学賞を受賞したカーネマンが共編者に含まれる外、共同研究者トヴァスキーも寄稿している。 |
| 【7】 | Ｄ．カーネマン編／選択、価値と枠組 Choices, Values and Frames | |
|---|---|---|
 | Kahneman, Daniel (EDT) / Tversky, Amos (EDT) 2000/12 (Cambridge Univ Pr) カード決済価格：税込\5,676 / 標準価格：税込\8,514 ISBN：9780521627498 | |
| ★心理学による意思決定理論のパイオニア、カーネマンの編になる、経済学、ビジネス・経営の分野においても影響力の強い研究成果をまとめた論文集。 |
| 【8】 | ブラック・スワン：「ありえない」事態が起こる世界を生き延びるための不確実性の思考 Black Swan : The Impact of the Highly Improbable -- Paperback | |
|---|---|---|
 | Taleb, Nassim Nicholas 2008/02 (Penguin Books Ltd) カード決済価格：税込\1,755 / 標準価格：税込\2,916 ISBN：9780141034591 | |
| ★昨年もっとも話題を集めたノンフィクションのペーパーバック化。 「黒い白鳥」が実在するように、今までにない、今後も「ありそうにない」ことは、絶対に「ない」とは誰にも言えない。そして、「ありそうにない」ことが起こってしまったら、その影響はとてつもないことになる。 本書は、金融、数学、哲学など広範囲の教養に通じる著者の長年の経験と探究が生んだ、「不確実性」思考の奥義である。全編を通じて、カーネマンとトヴァスキー、そしてフラクタル理論のマンデルブロの研究成果が参照されているという意味でも、認知経済学の潮流に関連づけて読んでおきたいところ。 |
| 【9】 | 『まぐれ：投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか』（原書）第２版 Fooled by Randomness : The Hidden Role of Chance in Life and in the Markets 2ND Edition | |
|---|---|---|
 | Taleb, Nassim Nicholas 2005/08 (Random House Inc) カード決済価格：税込\1,377 / 標準価格：税込\2,570 ISBN：9780812975215 | |
| ★上記「ブラック・スワン」の前著だが、先に邦訳された（初版2001年）。 投資家としての経験を通して語られる市場の恐るべき不確実性の教訓のみならず、哲学・文芸などにも通じる著者の該博な議論は、既存の経済学では捉えられない、合理と情緒の間で揺れ動く人間の洞察へも誘う。 Finantial TimesにてBest Business Book of the Year Award に選ばれた名著（初版2001年、第二版2004年）。 |
| 【10】 | 神経経済学による利殖術 Your Money and Your Brain : How the New Science of Neuroeconomics Can Help Make You Rich | |
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 | Zweig, Jason 2007/09 (Simon & Schuster) カード決済価格：税込\2,238 / 標準価格：税込\4,176 ISBN：9780743276689 | |
| ★店頭好評書。脳科学の知見をマネーに生かさない手はない！コンパクトにまとめられた実用書。 |
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