| | 【現代中国研究】 (No.167 2007.12. 7配信号) |
| “21世紀の大国”中国は、善きにつけ悪しきにつけ、日々その存在感を世界的に増し続けています。当然、隣人たる“20世紀の（？）経済大国”日本においても、現代中国に関する書籍は、さまざまなジャンルでさまざまな角度から引きも切らず刊行が続いています。 世界史上もっとも人・物・情報がダイナミックに還流する空間としてその地域性を強めてきているともいわれる現代東アジアは、不毛なナショナリズムを克服して新しい意味のある地域共同体を創生していくのでしょうか？ 今回のe-Alert Plus!では、主に社会科学の面から現代中国を扱う、国内の最新の研究成果を集めてみました。 |
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| 1.中国外交・日中関係 |
| 【1】 | 現代中国の外交 | |
|---|---|---|
 | 青山瑠妙【著】 2007/11 (慶應義塾大学出版会) 標準価格：税込\5,040 ISBN：9784766414264 | |
| ★中華人民共和国建国から現在に至る外交政策について、実施された「政策」と、それを形成した「体制」の両面から時代を追って丁寧に分析。多角的な視点を取り入れて立体的に描き出す、中国外交の注目すべき体系的研究。当該分野の基本図書となる一冊。 |
| 【2】 | 中国外交の新思考 | |
|---|---|---|
 | 王逸舟【著】《ワンイージョウ》 / 天児慧 / 青山瑠妙【編訳】 2007/03 (東京大学出版会) 標準価格：税込\2,940 ISBN：9784130301411 | |
| ★グローバルに台頭しつつある大国として、世界の注目を集める中国。はたして中国は、いかなる認識と構想をもって世界と向き合っているのか。中国気鋭の国際政治学者が分析し提言する、日中関係・アジア・世界の将来を考える上で必読の書。 |
| 【3】 | 現代中国地域研究の新たな視圏 | |
|---|---|---|
 | 西村成雄 / 田中仁【編】 2007/03 (（京都）世界思想社) 標準価格：税込\2,415 ISBN：9784790712480 | |
| ★東西冷戦構造の解体から新国際秩序の模索の過程において顕在化した「中国」のインパクトを、競争・共生・共同あるいは摩擦・対立・対決といった日本のとるべき立場と態度との緊張関係を意識しつつ、さまざまなディシプリンを駆使して討究する。 |
| 【4】 | チャイナシンドローム―日中関係の全面的検証 | |
|---|---|---|
 | 朱建栄 / 上村幸治【著】 2006/08 (駿河台出版社) 標準価格：税込\1,680 ISBN：9784411003713 | |
| ★靖国問題解決のチャンスはあった？ 靖国問題の真相や、小泉首相靖国参拝の是非、靖国問題に対する中国の思惑。胡錦濤国家主席の対日政策。反日感情の源。中国脅威論。中国経済はこれからどうなるのか？またアメリカとの関係は？東シナ海のガス田を巡る駆け引き。はたして、日本と中国は戦争をするか？―日中の東アジア政治問題プロパーが、日中関係を巡る様々な問題を徹底検証。 |
| 【5】 | 中国・アジア・日本―大国化する「巨龍」は脅威か (ちくま新書) | |
|---|---|---|
 | 天児慧【著】 2006/10 (筑摩書房) 標準価格：税込\735 ISBN：9784480063267 | |
| ★2015年ごろにはGDPで日本と肩を並べるであろう中国との関係はどうあるべきなのか？ 反日・反中感情の構造、米中関係の実態、東アジア共同体の可能性などを冷静に分析し、「巨龍」のゆくえを大胆に展望。中長期的な視点から日中関係を正しくとらえるための必読の書。 |
| 【6】 | 日中関係 (岩波新書) 戦後から新時代へ | |
|---|---|---|
 | 毛里和子 2006/06 (岩波書店) 標準価格：税込\777 ISBN：9784004310211 | |
| ★冷戦期から国交正常化を経て、21世紀に至るまでの半世紀の歩みを丹念にたどりながら、現在の日中に見られる冷却化の背景を分析する。中国脅威論をしりぞけ、両国にとって好ましい「新時代」をどう築き上げるかを冷静に考察してゆく。 |
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| 2.現代中国経済 |
| 【1】 | 検証 現代中国の経済政策決定―近づく改革開放路線の臨界点 | |
|---|---|---|
 | 田中修【著】 2007/09 (日本経済新聞出版社) 標準価格：税込\6,090 ISBN：9784532133382 | |
| ★胡錦濤体制に至る経済政策の舵取りの実態を詳細に分析。中央政府内での対立・和合や、地方と中央の軋轢、マルクス復古主義勢力や反グローバリズム勢力の台頭など、日本には伝えられないダイナミズムを明らかにする。 |
| 【2】 | 現代中国産業経済論 (ＳＥＫＡＩＳＨＩＳＯ ＳＥＭＩＮＡＲ) | |
|---|---|---|
 | 佐々木信彰【編】 2007/10 (（京都）世界思想社) 標準価格：税込\2,415 ISBN：9784790712800 | |
| ★主要な産業分野の現状分析をとおして、いまや日本の最大貿易相手国となった中国の実像に多角的に迫る。等身大の中国経済を知りたい人に必携の書。 |
| 【3】 | 現代中国の経済改革 (叢書「制度を考える」) | |
|---|---|---|
 | 呉敬〓【著】 / 青木昌彦【監訳】 / 日野正子【訳】 2007/03 (ＮＴＴ出版) 標準価格：税込\5,985 ISBN：9784757121621 | |
| ★1979年以降の中国経済改革についての体系的分析であるとともに、現代経済学の分析用具、とくに比較制度分析を利用してさまざまな問題を考察し、包括的で洞察力に満ちた＜現代中国経済の全体像＞を提供する。 |
| 【4】 | 現代中国農業経済論―近代化への歩みと挑戦 | |
|---|---|---|
 | 沈金虎【著】 2007/02 (農林統計協会) 標準価格：税込\6,195 ISBN：9784541034045 | |
| ★中国革命、大躍進、文革・人民公社、郷鎮企業、改革開放、ＷＴＯ加盟、と激動の半世紀を歩んだ中国。その歴史を克明に描き、現在問題となっている「三農問題」を中心に、農民負担・戸籍・教育問題や、土壌浸食・砂漠化の問題への原因解明と農政提言を行う。 |
| 【5】 | 中国企業のもの造り―参与観察にもとづいて | |
|---|---|---|
 | 潘志仁【著】《パンズイーレン》 2007/10 (白桃書房) 標準価格：税込\3,150 ISBN：9784561264729 | |
| ★現在、中国企業の研究は盛んになっているが、その理解はまだまだ弱いといえる。筆者は、労働者とともに生活と作業を行ない緻密な参与観察を行うことによって、中国企業のもの造りとスキル形成の過程を明らかにする。 |
| 【6】 | 中国の産学連携 | |
|---|---|---|
 | 関満博【編】 2007/03 (新評論) 標準価格：税込\4,410 ISBN：9784794807304 | |
| ★大学と産業の真の協働に向けて。―北京、瀋陽、大連、上海、広東の現場から、「ハイテク企業」「理工系大学」「電子街」を中心軸とした果敢な挑戦を報告。総論ではその政策的背景やマーケティング、日中比較等の検証によって、“産学連携”で迷走する日本の課題を提示する。 |
| 【7】 | 中国自動車タウンの形成―広東省広州市花都区の発展戦略 | |
|---|---|---|
 | 経営労働協会【監修】 / 関満博【編】 2006/11 (新評論) 標準価格：税込\4,200 ISBN：9784794807168 | |
| ★自動車産業・皮革製品・ジュエリーなどの巨大集散地市場（問屋街）、巨大国際空港を中心とした空港経済の発展、人材育成とノウハウの蓄積。―「ヒト、モノ、カネ、情報」の交流拠点として飛躍する産業都市の戦略を徹底解明し、東アジア全域の発展と交流に向けて日本の進むべき道を展望する。 |
| 【8】 | 現代中国の産業―勃興する中国企業の強さと脆さ (中公新書) | |
|---|---|---|
 | 丸川知雄【著】 2007/05 (中央公論新社) 標準価格：税込\819 ISBN：9784121018977 | |
| ★繊維、鉄鋼、電子製品で世界最大の生産を誇り、自動車など日本が得意とする分野でもトップの地位をうかがう中国。―本書では、中国企業の特徴が最もよく現れた家電、ＩＴ、自動車という三つの産業から、その強さと弱点を明らかにするとともに、日本企業がどこに活路を見出すべきかを探る。 |
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| 3.現代中国の政治・社会・文化 |
| 【1】 | 現代中国政治と人民代表大会―人代の機能改革と「領導・被領導」関係の変化 | |
|---|---|---|
 | 加茂具樹【著】 2006/03 (慶應義塾大学出版会) 標準価格：税込\6,090 ISBN：9784766412338 | |
| ★「党の人民代表大会」から「人民代表大会のなかの党」へ。―かつては「ラバースタンプ」と揶揄され、単に共産党の決定を追認する機関であった「人代」の役割の変化について、研究資料が不十分な現状を克服して代表大会関係者への面接調査を実施し、鋭い分析を加えた貴重な研究。 |
| 【2】 | 現代中国法入門 (外国法入門双書) (第４版) | |
|---|---|---|
 | 木間正道 / 鈴木賢 / 高見澤磨 / 宇田川幸則【著】 2006/10 (有斐閣) 標準価格：税込\2,835 ISBN：9784641047983 | |
| ★WTOへの加盟後も法整備が進展する中国。民法典制定の動向をはじめ、中国法の最新の立法状況を正確に反映するとともに、高度成長を続けるなか新たに出現する社会問題への法的対処の課題も考察する。渉外実務や中国研究にも有益な、決定版概説書。 |
| 【3】 | 現代中国の民事裁判 (アジア法叢書) 計画から市場へ、経済改革の深化と民事裁判 | |
|---|---|---|
 | 小嶋明美 2006/11 (成文堂) 標準価格：税込\4,725 ISBN：9784792332198 | |
| ★≪目次≫ 第一編 現代中国の裁判―1980年代を中心として（第一章 現代中国の刑事裁判／第二章 現代中国における裁判の性格／附論 清代中国における刑事事件・民事紛争の処理） 第二編 現代中国の法―1997年以前における（第一章 現代中国法の諸相／第二章 中国刑事法における表の世界と裏の世界／第三章 中国一九七九年刑法における犯罪概念／第四章 1979年刑法における類推適用と「比付」／第五章 中国の立法観念について） 終章 現代中国の裁判と法に関する中間的考察 |
| 【4】 | 中国の環境問題 今なにが起きているのか (ＤＯＪＩＮ選書) | |
|---|---|---|
 | 井村秀文【著】 2007/11 (（京都）化学同人) 標準価格：税込\1,680 ISBN：9784759813128 | |
| ★驚異的な経済成長を謳歌する一方で、大気汚染や海洋汚染、資源消費の増大など、環境問題が深刻さを増している現代中国。生活水準が向上し「小康」社会を実現した今こそ、中国の環境問題の転機である。中国が直面している問題とはなにか？ 「東アジア環境共同体」の一員として、日本にできることはなにか？ |
| 【5】 | 格差で読み解く現代中国 | |
|---|---|---|
 | 王文亮【著】《オウブンリョウ》 2006/11 (（京都）ミネルヴァ書房) 標準価格：税込\3,675 ISBN：9784623046850 | |
| ★格差をキーワードに、都市と農村の二重構造、計画出産、エリート教育、官僚の職権乱用、職業観の変遷等といった角度から、多様な顔を持つ現代中国を分析。現代中国の全体像、真の姿を把握するのに有用な１冊。 |
| 【6】 | 現代中国の生涯教育 (現代中国叢書〈７〉) | |
|---|---|---|
 | 呉遵民【著】 2007/02 (明石書店) 標準価格：税込\2,730 ISBN：9784750324982 | |
| ★中国は「改革開放」政策の展開により長足の進歩・発展をとげるなか、新機軸に富む人材を養成するために生涯教育を国策の一環としたが、理念の構築や認識の統一において、現場は問題と混乱に遭遇している。これら諸課題解決のための方向性を示し、展望を提言する。 |
| 【7】 | 中国セックス文化大革命 | |
|---|---|---|
 | 邱海涛【著】 2007/10 (新潮社) 標準価格：税込\1,680 ISBN：9784105056315 | |
| ★「初恋」という言葉すら口に出せなかった毛沢東時代。文化大革命は、性を抑圧する闘争でもあった。開放政策の下、人民の欲望は燃え上がり、セックス文化は百花斉放に咲き乱れる。試婚、巨大性産業、売春、媚薬、愛人村、性の自由のために闘う女勇士たち……。セックスが分かれば、その国が見える。最前線レポート！ |
| 【8】 | 思想空間としての現代中国 | |
|---|---|---|
| 汪暉【著】《ワンフイ》 / 村田雄二郎 / 砂山幸雄 / 小野寺史郎【訳】 2006/08 (岩波書店) 標準価格：税込\3,780 ISBN：9784000234245 | |
| ★天安門事件は何を問い何を残したのか。―現代中国を代表する気鋭の思想家は、グローバル化のなかの中国におけるモダニティのありようを探り、新自由主義的風潮と市場経済化政策の共犯関係をえぐり、西洋対アジア、伝統対近代の二項対立の罠に潜む近代化イデオロギーの呪縛を解く。中国の近代から現代を貫く歴史社会学的省察。 |
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| 4.東アジア地域研究の新しい枠組みへ |
| 【1】 | 東アジア共同体の構築〈１〉新たな地域形成 | |
|---|---|---|
 | 山本武彦 / 天児慧【編】 2007/06 (岩波書店) 標準価格：税込\3,780 ISBN：9784000263573 | |
| ★東アジアは友敵関係のゼロサムゲームから互恵的な相互関係のプラスサムゲームへと徐々に移行しつつあるように見える。その過程は欧州統合とどう違うのか。アジア型の市民社会はどのようなアイデンティティ形成をもたらすか。新たな地域主義は環境・人権・安保などの諸問題に対し、どのような役割を果たすのか。 |
| 【2】 | 東アジア共同体の構築〈２〉経済共同体への展望 | |
|---|---|---|
 | 浦田秀次郎 / 深川由起子【編】 2007/03 (岩波書店) 標準価格：税込\3,780 ISBN：9784000263580 | |
| ★東アジア諸国は通貨・金融危機から急速に回復し、域内経済統合を進めている。その要因は何だったのか。東アジアの自由貿易協定および経済共同体構想を視野に入れながら、金融・投資・エネルギー・環境・農業など各分野について、90年代から2020年頃までの回顧と展望に基づき、経済成長のための方策を示す。 |
| 【3】 | 東アジア共同体の構築 (国際移動と社会変容西川潤) ３ | |
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 | 毛里和子 2007/09 (岩波書店) 標準価格：税込\3,780 ISBN：9784000263597 | |
| ★人と情報の国際移動にともなって、越境する人々のネットワークが何重にも作り出されている。「東亜共同体論」の歴史的経緯を踏まえた上で、今日のアジアにおける人々の国際移動の実態を構造的に把握し、それがもたらす社会・文化変容の可能性と問題点を明らかにする。あわせて歴史認識問題に取り組む方法を考える。 |
| 【4】 | 東アジア共同体の構築 (図説ネットワ−ク解析毛里和子) ４ | |
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 | 毛里和子 2006/12 (岩波書店) 標準価格：税込\3,780 ISBN：9784000263603 | |
| ★政治・経済・社会文化について、錯綜する地域形成をアクターとアクターをつなぐ交流のネットワークと位置づけ、その傾向とパターンを時系列・分野間で300点ほどの図表にして比較し、空間創造の実態を量的・視覚的に把握する。さらにネットワーク変数間の因果関係を解析する。データバンクとしても活用できる。 |
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