| 「高山宏 知の系譜」フェア/四方田犬彦『人間を守る読書』刊行記念フェア ――紀伊國屋書店・新宿本店にて同時開催中 (No.152 2007.10.12配信号) |
由良君美に“呪われた男”と言われ、由良氏を修羅の先達と呼ぶ学魔・高山宏。 やはり由良君美と深く関わり『先生とわたし』が話題を呼んだ四方田犬彦――。 紀伊國屋書店新宿本店では現在、「高山宏 知の系譜」フェア(高山氏の著書・ 訳書・推薦書に加え、由良君美、澁澤龍彦、種村季弘、山口昌男、高橋康也、 荒俣宏などの各氏の著訳書が満載!) と、四方田犬彦『人間を守る読書』刊行 記念フェア(同書で紹介された155点を一挙大公開!) を、同時開催中です。 紀伊國屋書店 新宿本店 5階人文書売場レジカウンター前にて、10月中旬まで。 終了まで一週間程しかありませんが、ぜひこの機会をお見逃しありませんよう。 |
1.高山宏 著訳書 |
略歴: 1947年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士。批評家。翻訳家。首都大学東京都市教養学部教授。文学、文化史、視覚文化、表象、思想・・・とジャンルを横断する博覧強記の“学魔”。 著書:『アリス狩り』『黒に染める』『ガラスのような幸福』『ブック・カーニヴァル』『表象の芸術工学』ほか 訳書:W.ウィルフォード『道化と笏杖』、S.シャーマ『風景と記憶』、マリオ・プラーツ『ムネモシュネ』、タイモン・スクリーチ、バーバラ・M・スタフォードの全著作ほか 近著:『アリスに驚け』(青土社)、『新人文感覚』T・U(東大出版会) ※書評ブログサイト「紀伊國屋書店 書評空間」で、「高山宏の読んで生き、書いて死ぬ」を連載中 |
【1】 | ガラスのような幸福―即物近代史序説 (五柳叢書〈42〉) | |
---|---|---|
高山宏【著】 1994/05 (五柳書院) 標準価格:税込\2,854 ISBN:9784906010639 |
★“物に即くことを忘れた思考は硬直する”(本書より)。「物」を通して4世紀余の〈近代〉を見渡す高山ワールドの醍醐味。 |
【2】 | 新編 黒に染める―本朝ピクチャレスク事始め (新装版) | |
---|---|---|
高山宏【著】 / 工藤強勝【図版構成】 1997/08 (ありな書房) 標準価格:税込\4,725 ISBN:9784756697493 |
★18世紀ヨーロッパにおけるピクチャレスク文化の影響を受け、江戸文化はいかに視覚の大変革にのめりこんでいったか。異貌の視覚文化論。 |
【3】 | 表象の芸術工学 (神戸芸術工科大学レクチャーシリーズ) | |
---|---|---|
高山宏【著】 / 鈴木成文【監修】 / 杉浦康平【アートディレクション】 2002/09 (工作舎) 標準価格:税込\2,940 ISBN:9784875023647 |
★江戸の黄表紙、マニエリスム、ピクチャレスク、18世紀表象、辞書、インテリア・・・。知とデザインはどう関係するのか?視覚文化論=表象論を喝破した高山宏の一年にわたる熱狂ライヴを収録。 |
【4】 | 近代文化史入門―超英文学講義 (講談社学術文庫) | |
---|---|---|
高山宏【著】 2007/07 (講談社) 標準価格:税込\1,050 ISBN:9784061598270 |
★あの『奇想天外・英文学講義』が文庫化。英国近代史を俯瞰し、歴史の裏に隠された知の水脈を解明する、脱領域の文化学。――すべては繋がっている、見えないところで。 |
【5】 | 超人高山宏のつくりかた (NTT出版ライブラリーレゾナント) | |
---|---|---|
高山宏【著】 2007/08 (NTT出版) 標準価格:税込\1,680 ISBN:9784757141605 |
★“学魔”タカヤマの疾風怒涛の人生。愛も哀しみも怒りも喜びも全て飲み込み、魔一匹、“知”の冥府魔道を行く。 |
【6】 | 道化と笏杖 | |
---|---|---|
ウィリアム・ウィルフォ−ド / 高山宏 1983/03 (晶文社) 高山氏による書評 標準価格:税込\7,140 ISBN:9784794931122 |
★道化論のバイブル。“人文学が輝いた栄光の刹那をそっくり伝える聖愚著”(高山氏書評より)。日本翻訳文化賞特別功労賞受賞。 |
【7】 | 風景と記憶 | |
---|---|---|
シャーマ,サイモン【著】〈Schama,Simon〉 / 高山宏 / 栂正行【訳】 2005/02 (河出書房新社) 標準価格:税込\9,975 ISBN:9784309255163 |
★歴史学に豊饒な新地平を拓く風景論の名著。図版300点。中沢新一氏推薦。 |
【8】 | 春画―片手で読む江戸の絵 (講談社選書メチエ) | |
---|---|---|
スクリーチ,タイモン【著】〈Screech,Timon〉 / 高山宏【訳】 1998/04 (講談社) 標準価格:税込\1,890 ISBN:9784062581288 |
★性、身体、象徴、窃視、空間システムなど多方面から、美術史の一つの特異点を創造した江戸という時代の珍らかな顔貌を凝視。 |
【9】 | 高山宏による渾身のスタフォード邦訳4点 |
---|
“人文地獄にスタフォード菩薩!”(『グッド・ルッキング』訳者あとがきより) |
アートフル・サイエンス―啓蒙時代の娯楽と凋落する視覚教育 | ||
---|---|---|
スタフォード,バーバラ・M.【著】〈Stafford,Barbara Maria〉 / 高山宏【訳】 1997/02 (産業図書) 標準価格:税込\4,410 ISBN:9784782801048 |
グッド・ルッキング―イメージング新世紀へ | ||
---|---|---|
スタフォード,バーバラ・M.【著】〈Stafford,Barbara Maria〉 / 高山宏【訳】 2004/12 (産業図書) 標準価格:税込\3,990 ISBN:9784782801529 |
ヴィジュアル・アナロジー―つなぐ技術としての人間意識 | ||
---|---|---|
スタフォード,バーバラ・マリア【著】〈Stafford,Barbara Maria〉 / 高山宏【訳】 2006/07 (産業図書) 標準価格:税込\3,360 ISBN:9784782801536 |
ボディ・クリティシズム―啓蒙時代のアートと医学における見えざるもののイメージ化 | ||
---|---|---|
スタフォード,バーバラ・M.【著】〈Stafford,Barbara Maria〉 / 高山宏【訳】 2006/12 (国書刊行会) 標準価格:税込\8,400 ISBN:9784336048172 |
2.高山宏 知の系譜 |
当フェアでは、高山氏の著訳書・推薦書、高山氏が書評された書籍に加え、由良君美、澁澤龍彦、種村季弘、山口昌男、高橋康也、荒俣宏などの各氏の著訳書、合わせて130点を揃えました。その中から、ほんの一部ですがご紹介いたします。 |
【1】 | メタフィクションと脱構築 | |
---|---|---|
由良君美【著】 1995/04 (文遊社) 標準価格:税込\3,568 ISBN:9784892570162 |
★漱石なんかこわくない。18世紀英文学史上のメタフィクショニズムを軸に、プラトン、ハイデガー、デリダなどの脱構築に至る西欧哲学史の文脈において再評価する、日本人の手になる最初の体系的なメタフィクション論。対談も併録。 |
【2】 | 言語と沈黙―言語・文学・非人間的なるものについて | |
---|---|---|
スタイナー,ジョージ【著】〈Steiner,George〉 / 由良君美【ほか訳】 2001/03 (せりか書房) 標準価格:税込\7,140 ISBN:9784796702317 |
★アウシュヴィッツの後、文学・芸術の創造は可能か。沈黙の廃墟の中から理性的人間の構築を企てる戦後英米圏の最高の文学批評家スタイナーの核心を伝える記念碑的名著。1969、1970年刊の上下巻を合本。 |
【3】 | 夢の宇宙誌 (河出文庫) (新装版) | |
---|---|---|
澁澤龍彦【著】 2006/06 (河出書房新社) 標準価格:税込\756 ISBN:9784309408002 |
★澁澤龍彦の60年代を代表する一冊。 |
【4】 | さかしま (河出文庫) | |
---|---|---|
ユイスマンス,J.K.【著】 / 澁澤龍彦【訳】 2002/06 (河出書房新社) 標準価格:税込\1,155 ISBN:9784309462219 |
★三島由紀夫に“デカダンスの「聖書」”と言わしめた幻の名作。澁澤が最も愛した翻訳。 |
【5】 | 断片からの世界―美術稿集成 | |
---|---|---|
種村季弘【著】 2005/08 (平凡社) 高山氏による書評 標準価格:税込\3,990 ISBN:9784582284454 |
★“今日に生きるマニエリスム・マインドにこそ関心ある読者には、これ一冊で旱天の慈雨だ。・・・Neue Sachlichkeit [新即物主義] の一連の手堅い論もあり、1960年代同時代の仲間の仕事への熱いオマージュもある。種村エッセンス。”(高山氏書評より) |
【6】 | バルトルシャイティス著作集 |
---|
ホッケ、カイヨワ、ブルトンらの霊感源となり、澁澤龍彦の先駆的紹介によってその名を知られながら、伝説的存在と化していた、異端の美術史家ユルギス・バルトルシャイティスの代表的著作。 澁澤邸でのその翻訳企画が、高山宏の最初の出版企画でした。 -->エピソードをご覧いただけます |
1.『アベラシオン−形態の伝説をめぐる4つのエッセー』 種村季弘・巌谷國士 訳 | ||
---|---|---|
ユルギス・バルトルシャイティス 1991/05 (国書刊行会) 標準価格:税込\4,725 ISBN:9784336031372 |
2.『アナモルフォーズ−光学魔術』 高山宏 訳 | ||
---|---|---|
ユルギス・バルトルシャイティス 1992/01 (国書刊行会) 標準価格:税込\5,607 ISBN:9784336031389 |
3.『イシス探求−ある神話の伝承をめぐる試論』 有田忠郎 訳 | ||
---|---|---|
ユルギス・バルトルシャイティス 1992/11 (国書刊行会) 標準価格:税込\6,300 ISBN:9784336031396 |
4.『鏡−科学的伝説についての試論、啓示・SF・まやかし』 谷川渥 訳 | ||
---|---|---|
バルトルシャイティス,ユルギス【著】〈Baltrusaitis,Jurgis〉 / 谷川渥【訳】 1994/11 (国書刊行会) 標準価格:税込\7,035 ISBN:9784336031402 |
【7】 | 肉体と死と悪魔―ロマンティック・アゴニー (新装版) | |
---|---|---|
プラーツ,マリオ【著】〈Praz,Mario〉 / 倉智恒夫 / 草野重行 / 土田知則 / 南条竹則【訳】 2000/08 (国書刊行会) 標準価格:税込\5,250 ISBN:9784336042767 |
★「宿命の女」「つれなき美女」「アンドロギュヌス」といった世紀末デカダン文学を読み解くキーワードに市民権を与えた、碩学プラーツの名著。 |
【8】 | スナーク狩り | |
---|---|---|
キャロル,ルイス【著】〈Carroll,Lewis〉 / ホリデイ,ヘンリー【絵】〈Holiday,Henry〉 / 高橋康也【訳】 / 河合祥一郎【編】 2007/08 (新書館) 高山氏による書評 標準価格:税込\1,680 ISBN:9784403030369 |
★“父君(高橋康也氏)の「ジャバウォッキー」訳詩と名著『ノンセンス大全』収中の「ジャバウォッキー」、『スナーク狩り』をめぐる文章の悉くを収める付録の「付加価値」は絶大だ。” “(河合祥一郎氏の)注はどれも文句なく面白い。良質な「トリヴィアの泉」感覚の愉しい小発見である。”(高山氏書評より) |
【9】 | スナーク狩り、ルイス・キャロルとくれば・・・ |
---|
ジョン・テニエルへのオマージュ。シュヴァンクマイエルが全編イラストを書き下ろし。アリス史上、最もグロテスクな「ワンダーランド」。 高山氏による書評 |
不思議の国のアリス | ||
---|---|---|
キャロル,ルイス【著】〈Carroll,Lewis〉 / シュヴァンクマイエル,ヤン【画】〈Svankmajer,Jan〉 / 久美里美【訳】 2006/11 (エスクァイアマガジンジャパン) 標準価格:税込\2,625 ISBN:9784872951059 |
鏡の国のアリス | ||
---|---|---|
キャロル,ルイス【著】 / シュヴァンクマイエル,ヤン【画】〈Svankmajer,Jan〉 / 久美里美【訳】 2006/12 (エスクァイアマガジンジャパン) 標準価格:税込\2,625 ISBN:9784872951073 |
【10】 | 内田魯庵山脈―「失われた日本人」発掘 | |
---|---|---|
山口昌男【著】 2001/01 (晶文社) 標準価格:税込\6,930 ISBN:9784794964632 |
★明治、大正期の日本に市井を遊歩した「学問する自由人たち」の群像。知られざる巨人 内田魯庵を手がかりに埋もれた知の水脈を発掘する、歴史人類学の記念碑的労作。 |
【11】 | アラマタ大事典 | |
---|---|---|
荒俣宏【監修】 2007/07 (講談社) 標準価格:税込\2,310 ISBN:9784062140522 |
★アラマタ博士が見つけたヘンなモノ、ヘンなヒト、ヘンなコト303。ほとんど真実。ちょっぴりウソ!? |
【12】 | ウィルソン氏の驚異の陳列室 | |
---|---|---|
ウェシュラー,ローレンス【著】〈Weschler,Lawrence〉 / 大神田丈二【訳】 1998/11 (みすず書房) 高山氏による書評 標準価格:税込\3,360 ISBN:9784622046493 |
★ロス郊外にある奇妙な博物館。その存在は訪れる者を動揺させ、西欧近代の出発点の根底を震撼させる。P.オースター、O.サックスら絶賛の傑作ノンフィクション。 |
【13】 | 記憶の部屋−印刷時代の文学的‐図像学的モデル | |
---|---|---|
ボルツォーニ,リナ【著】〈Bolzoni,Lina〉 / 足達薫 / 伊藤博明【訳】 2007/05 (ありな書房) 高山氏による書評 標準価格:税込\7,875 ISBN:9784756607966 |
★“マニエリスムをコンピュータ・メディア論と結ぶ新人文学の典型的一局面へのマニフェストとも感じられる、素晴らしい本”(高山氏書評より) |
【14】 | 大発作―てんかんをめぐる家族の物語 | |
---|---|---|
ベー,ダビッド【作】〈B.,David〉 / ボワレ,フレデリック【監修】〈Boilet,Fr´ed´eric〉 / 関澄かおる【訳】 2007/07 (明石書店) 高山氏による書評 (pp.304-305の見開き画像もご覧いただけます) 標準価格:税込\3,990 ISBN:9784750325903 |
★世界各地で高く評価されたフランスまんがの名匠による自伝的作品。“壮麗にして冷酷な書。しなやかで明確な白と黒の描画は、つねに読者を魅了してやまない。”(アンロキュプティブル誌、フランス) |
【15】 | シェイクスピアのアナモルフォーズ | |
---|---|---|
蒲池美鶴【著】 1999/11 (研究社出版) 高山氏による書評 標準価格:税込\4,200 ISBN:9784327471934 |
★1つの言葉やイメージの徹底的な分析を通して、マーロウ、ターナー、ウェブスター、シェイクスピア演劇が持つ重層的なイメージを解明。“マニエリスムがいかに・・・“reflexive”なアートであるかを徹底して説得してくれる一冊”(高山氏書評より) |
【16】 | イギリス的風景―教養の旅から感性の旅へ (NTT出版ライブラリーレゾナント) | |
---|---|---|
中島俊郎【著】 2007/02 (NTT出版) 高山氏による書評 標準価格:税込\1,680 ISBN:9784757141490 |
★18世紀のイタリア〈教養〉旅行を皮切りに、旅を通じてイギリス人が自然美へのセンスを身につけていった軌跡をたどる。 |
【17】 | 大英帝国という経験 (興亡の世界史〈16〉) | |
---|---|---|
井野瀬久美惠【著】 2007/04 (講談社) 高山氏による書評 標準価格:税込\2,415 ISBN:9784062807166 |
★“絵画を含む「モノ」のイメージを史料として提示する勘の良さは新しい歴史学のひとつの方向を示していて、たとえばぼく愛好の大歴史家サイモン・シャーマに似てきた。”(高山氏書評より) |
3.四方田犬彦 著書ピックアップ |
略歴: 1953年、兵庫県生まれ。比較文学者、映画史家。 東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学・比較文化を学び、現在は明治学院大学文学部芸術学科教授。関心の領域は幅広く、映画はもとより文学、都市、漫画、美術、音楽、料理、民族差別など多岐にわたる。 |
【1】 | 先生とわたし | |
---|---|---|
四方田犬彦【著】 2007/06 (新潮社) 標準価格:税込\1,575 ISBN:9784103671060 |
★幸福だった師弟関係は、なぜ悲劇に終ったのか?伝説の知性・由良君美との出会いから別れまでを十数年の時を経て思索、検証する、恩師への思い溢れる長篇評論。 |
【2】 | 月島物語ふたたび | |
---|---|---|
四方田犬彦【著】 2007/01 (工作舎) 標準価格:税込\2,625 ISBN:9784875023999 |
★日本近代化論、文学論、都市論を縦横に駆け巡る傑作エッセイ・待望の復刊。 第一回斎藤緑雨賞を受賞した単行本版、 文化人類学者・川田順造氏との対談を含む文庫版補遺に加えて、 書き下ろしエッセイ、建築史家・陣内秀信氏との対談、 各時代の月島風景などを収録した決定版。 |
【3】 | ハイスクール1968 | |
---|---|---|
四方田犬彦【著】 2004/02 (新潮社) 標準価格:税込\1,680 ISBN:9784103671046 |
★その年、ビートルズも、三島由紀夫も、毛沢東も、まだ生きていた。一方、ヴェトナムでは僧侶が抗議の焼身自殺を行い、ボリビアではチェ・ゲバラが処刑されていた。水泳と数学を愛する優等生に、世界を席捲した反体制運動と若者文化の波はいかなる洗礼を浴びせたか? 四方田の批評的自伝。 |
【4】 | 映画史への招待 | |
---|---|---|
四方田犬彦【著】 1998/04 (岩波書店) 標準価格:税込\2,730 ISBN:9784000002158 |
★映画100年の作品はいかに豊穣か。サイレントからトーキー、モノクロからカラーへと映画の表現形態は技術の進歩とともに変わるが、その歴史を直線的な過程としてとらえるのではなく、国境や時間をこえ、縦横にその影響関係を読み解く。ビデオ時代の映画の見方を判りやすく説く画期的な映画入門の本。写真、資料多数掲載。 |
【5】 | 「かわいい」論 (ちくま新書) | |
---|---|---|
四方田犬彦【著】 2006/01 (筑摩書房) 標準価格:税込\714 ISBN:9784480062819 |
★キティちゃん、ポケモン、セーラームーン―。日本製のキャラクター商品はなぜ世界中で愛されるのか? 「かわいい」の構造を美学的に分析する初めての試み。 |
【6】 | ソウルの風景―記憶と変貌 (岩波新書) | |
---|---|---|
四方田犬彦【著】 2001/09 (岩波書店) 標準価格:税込\735 ISBN:9784004307495 |
★南北首脳会談の実現、大統領のノーベル賞受賞に沸いた2000年の韓国。激動の1979年を過ごしたソウルに再び長期滞在した著者が出会ったものとは何か。高度消費社会と伝統回帰、「北」をめぐる映画、「光州事件」、「日本文化開放」と元従軍慰安婦の集会…人々の姿、肉声から、「近くて遠い隣国」の今が幾重にも映し出される。 |
【7】 | パレスチナ・ナウ―戦争・映画・人間 | |
---|---|---|
四方田犬彦【著】 2006/11 (作品社) 標準価格:税込\2,520 ISBN:9784861821059 |
★累々と横たわる死者たち。悲惨な自爆テロ。血だらけの少女のいたいけな眼差し。廃墟の映像。死者の数。破壊された家屋の数……。 だがパレスチナは死者の数だけではない。そこに住む人々にパレスチナは日常であり、現実である。 パレスチナ、イスラエル、レバノンでの長期滞在者としての実見を基に、戦禍を生きる人々の真実の想いと生活を懇切に描く。 |
4.四方田犬彦 『人間を守る読書』をめぐって |
「いまの日本は他人に対して非常に不寛容な社会になってきているように思います。こういうときだからこそ書物を読まなければいけない。凡庸にして古臭いように聞こえますが、書物に書かれた他人の声に耳を傾けるという行為こそが、今必要とされているのではないでしょうか?」 (四方田犬彦『人間を守る読書』より) 新宿本店フェアでは四方田犬彦が選んだ155タイトルを一挙公開していますが、ここでは一部のみをご紹介します。 |
【1】 | 人間を守る読書 (文春新書) | |
---|---|---|
四方田犬彦【著】 2007/09 (文藝春秋) 標準価格:税込\935 ISBN:9784166605927 |
★古典からサブカルチャーまで、今日の日本人にとってヴィヴィッドであるべき書物約155冊を紹介。「決して情報に還元されることのない思考」のすばらしさを読者に提案した最新書評集。 |
【2】 | 力としての現代思想―崇高から不気味なものへ (増補新版) | |
---|---|---|
宇波彰【著】 2007/07 (論創社) 標準価格:税込\2,310 ISBN:9784846003173 |
★言語もしくは記号が機能しえない時代には崇高なもの、不気味なものが現れてくる。 無限記号連鎖からはじまる思考の線上に、哲学、文学、美術といった様々な断片を結びつけ、思想の連関を探り出す。 現代思想の新たなる展開。 |
【3】 | 引き裂かれた声―もうひとつの20世紀音楽史 | |
---|---|---|
平井玄【著】 2001/06 (毎日新聞社) 標準価格:税込\2,625 ISBN:9784620315256 |
★黒人音楽、ユダヤ人音楽、沖縄にたくわえられた豊かな歌…。 アイデンティティを引き裂かれた者たちが、その只中で震える声を上げる。 国家に抗し、民族にも収まらぬ分裂した音が、未来の自由を夢見る。 |
【4】 | 昭和ジャズ喫茶伝説 | |
---|---|---|
平岡正明【著】 2005/10 (平凡社) 標準価格:税込\1,890 ISBN:9784582832723 |
★政治も文学も恋愛も、溶鉱炉のなかでグツグツ煮えたぎっていた60〜70年代。東京路地裏ジャズ喫茶は若者たちの狂暴な夢がスイングし、大爆発を待っていた。実録!昭和青春伝説。 |
【5】 | 千年の愉楽―中上健次選集〈6〉 (小学館文庫) | |
---|---|---|
中上健次【著】 1999/07 (小学館) 標準価格:税込\650 ISBN:9784094026160 |
★「半蔵の島」「六道の辻」など、それぞれに研ぎすまされた六篇の物語を重層的に絡み合わせ、熊野の路地に時空を超えた神話的世界を出現させた、記念碑的名作。解説・高澤秀次。 |
【6】 | 古典を読む 風姿花伝 (岩波現代文庫) | |
---|---|---|
馬場あき子【著】 2003/07 (岩波書店) 標準価格:税込\945 ISBN:9784006020743 |
★時分の花、まことの花、年々去来の花、因果の花、老骨に残りし花…。芸能上の花のありかを尋ね、「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」との奥義を説く世阿弥花伝書。若き日より幽玄の世界に親しむ歌人が、この珠玉の芸道論を丹念に読み、能の美、芸の極意だけでなく、人生の書としての滋味を深く味わってゆく。 |
【7】 | 自省録 (岩波文庫) | |
---|---|---|
アウレーリウス,マルクス【著】〈Aurelius,Marcus〉 / 神谷美恵子【訳】 2007/02 (岩波書店) 標準価格:税込\735 ISBN:9784003361016 |
【8】 | 沖縄「戦後」ゼロ年 (生活人新書) | |
---|---|---|
目取真俊【著】 2005/07 (日本放送出版協会) 標準価格:税込\672 ISBN:9784140881507 |
【9】 | 親米と反米―戦後日本の政治的無意識 (岩波新書) | |
---|---|---|
吉見俊哉【著】 2007/04 (岩波書店) 標準価格:税込\819 ISBN:9784004310693 |
★戦後日本社会は、基本的に深く親米的であり続けたのではないか。その感覚は、「反米」世論が高まったときすら、通奏低音として流れ続けていたのではないか。戦前戦後にわたる、大衆的なレベルでの親米感覚に焦点をあて、日本の近代や戦後天皇制、ナショナリズムの構造との不可分な関係について考察し、それを超えていく視座を模索する。 |
【10】 | 映画館と観客の文化史 (中公新書) | |
---|---|---|
加藤幹郎【著】 2006/07 (中央公論新社) 標準価格:税込\903 ISBN:9784121018540 |
★映画はいったいどこで見るべきものなのだろうか。 ホームヴィデオの普及以降一般的になった、個人的な鑑賞は、果たして映画の本来的な姿から遠ざかってしまったものなのだろうか。 本書は、黎明期から今日までの110年間の上映形態を入念にたどりながら、映画の見かたが、じつは本来、きわめて多様なものだったことを明らかにする。 作品論、監督論、俳優論からは到達し得ない映画の本質に迫る試み。 |
【11】 | パレスチナへ帰る | |
---|---|---|
サイード,エドワード【著】〈Said,Edward W.〉 / 四方田犬彦【訳】 1999/09 (作品社) 標準価格:税込\2,100 ISBN:9784878933295 |
★白血病に冒された自らの身体を知ったサイードは、過激派の暗殺リストにその名が掲載されているにもかかわらず、妻と息子、娘を伴い、生地であるパレスチナに赴く。かれらが故郷に見たものは、鉄条網と銃剣に脅かされて暮らす、近親者たちの日常であった。PLOとハマスとの二つの勢力に分かれてお互いに戦いあう民族の悲劇を、サイード自身の出自も含めて描き下ろし、湾岸戦争以後のアメリカの、対アラブ政策の混乱と矛盾を痛烈に突く、渾身の最新論文集! |
【12】 | 四谷シモン〈前編〉―創作・随想・発言集成 | |
---|---|---|
四谷シモン【著】 2006/12 (学習研究社) 標準価格:税込\2,625 ISBN:9784054020689 |
★人形作家・四谷シモンのエッセイ・小説・詩を総集成。2冊の書籍「シモンのシモン」「機械仕掛の神」の全文章を収録するほか、単行本未収録の文章、インタビュー、また書き下ろしまでを収めた、現時点における四谷シモン全集。 |
【13】 | 帝国の銀幕―十五年戦争と日本映画 | |
---|---|---|
ハーイ,ピーター・B.【著】 1995/08 ((名古屋)名古屋大学出版会) 標準価格:税込\5,040 ISBN:9784815802639 |
★戦時下、人々は映画に何を見たのか? 全体主義統制下の映画産業と創造性のあり方を凝視するとともに、「文化」映画、「ヒューマニズム」戦争映画、精神主義映画等、戦争プロパガンダ映画の発展を通して「大日本帝国」の戦争と社会を鮮やかに描き出した労作。 ≪2004年アメリカ映画メディア学会賞受賞≫ |
【14】 | 南方熊楠・萃点の思想―未来のパラダイム転換に向けて | |
---|---|---|
鶴見和子【著】 2001/05 (藤原書店) 標準価格:税込\2,940 ISBN:9784894342316 |
★欧米への放浪と那智隠栖のなかで熊楠が到達した、日本と西洋、地域と地球を自在に往還する「萃点」の思想とは何か。「内発性」と「脱中心性」との両立を追究する鶴見和子が、熊楠思想の深奥から汲み出したエッセンス。気鋭の熊楠研究者、松居竜五との対談も収録。 |
【15】 | 黒沢清の映画術 | |
---|---|---|
黒沢清【著】 2006/07 (新潮社) 標準価格:税込\1,890 ISBN:9784103028512 |
★映画のミライはどこにある? 映像のカリスマが秘密の全てを明かす決定的自伝。 |
【16】 | 吉本隆明の東京 | |
---|---|---|
石関善治郎【著】 2005/12 (作品社) 標準価格:税込\1,890 ISBN:9784861820601 |
★生まれ育った月島の長屋から現在の本駒込まで11回の転居跡を全て辿り、生活史を通して人間吉本を描く画期的労作。 四畳半の新婚生活、子供が生まれて二間の間借りなど、住いの変遷はそのまま昭和の庶民生活史である。 |
◇ Kinokuniya e-Alert Plus!のバックナンバーはこちらから。 | ||
◇ Kinokuniya e-Alert Plus!は、e-Alertユーザへ配信しているメールサービスです。
Plus!メールの配信をご希望の方は、 Kinokuniya e-Alert のご利用登録をして下さい。 |
||
◇ 掲載書籍は、Plus!メール配信時点でお取り寄せが可能なものをセレクトしています。売れ行き状況により、
品切れやお届けに時間がかかる場合がありますので、恐れ入りますが、ご諒承ください。 |
||
【発 行】 【問合せ】 |
紀伊國屋書店 e-Alert事務局 e-mail:ealert@kinokuniya.co.jp ※ ご連絡の際に入力された個人情報はお問合せに対する回答以外には利用致しません。 |