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【政治とメディア、選挙】

(No.130 2007. 6.19配信号)



まもなく今年最大(?)の国内政治イベントである参院選が公示されます。
子どもの頃から「議会制民主主義の根幹」と教わってきた選挙ですが、政治家にせよ政党にせよ、実際に投票先を選ぶ「決め手」となるのは、テレビや新聞(或いはネット?)等、メディアによって醸し出された「雰囲気」であることも多く、しかも選挙結果が出てしまえば、その後の現実政治に対する関心は忙しい日常生活のなかに埋没していく、というのが「普通」のパターンなのではないでしょうか。

私たちは選挙という名の「お祭り」の中、どんな制限のもとでいかなる影響を受けながら何を選びとっているのでしょう。
ここでは、「政治とメディア」「近年の日本の選挙」をテーマにした研究書を、新刊中心にご案内いたします。

Books
1.政治とメディア

【1】メディアと政治 (有斐閣アルマ)
4641123101の画像蒲島郁夫 / 竹下俊郎
2007/02 (有斐閣)

標準価格:税込\1,890    ISBN:9784641123106
★メディアと現代政治について、政治学者と社会学者、ジャーナリストがそれぞれの視点から分析したテキスト。メディアを考える理論を整理・提示した上で、政治報道の現場を概観し、新しいメディアの登場とそれに伴う政治の変化を考察する。

“政治研究全般において、メディアが果たしている役割にもっと注目してほしい、とわれわれは考える。・・・政治という語が含まれていても、「メディアと政治」は学際的な研究領域であり、社会学や心理学、歴史学、あるいはマスコミュニケーション研究といった政治学以外の学問も、この領域に重要な貢献を成してきた。多様な問題意識やアプローチ、方法論を持った研究者が集まれば集まるほど、現実政治に対する理解はより深まるにちがいない。・・・ この研究領域はまだまだ荒削りだが、知的好奇心を刺激する多くのテーマを含んでいる。”(第1章より)

【2】NHK vs 日本政治
4492222758の画像エリス・S.クラウス / 村松岐夫
2006/11 (東洋経済新報社)

標準価格:税込\3,990    ISBN:9784492222751
★NHKの政治報道は、欧米諸国の公共・民間放送と比べて特徴的である。官僚機構に莫大な関心を払い、国民の利益を積極的に守る無私な守護者として伝えようとする。事実報道中心で自らの意見を示さず、面白みのほとんどないスタイルを貫く。
NHKが日本の民主主義の安定にどう貢献してきたか、また政治との相互作用のなかでその組織・規範・報道スタイルがどう確立してきたかを、豊富な資料・調査を用いて描く。

【3】間メディア社会と〈世論〉形成 TV・ネット・劇場社会
4501622008の画像遠藤薫
2007/05 (東京電機大学出版局)

標準価格:税込\3,045    ISBN:9784501622008
★第1章 複合メディアに媒介された公共性のポリティクス―情報空間の再編成と公共的イベント/第2章 TVとネットと世論―小泉劇場の神話構造分析/第3章 2004年アメリ力大統領選挙と複合メディア環境―インターネットとアメリカ〈世論〉/第4章 日本におけるネットワーク社会の幻滅―alt.elite.digと逆デジタル・デバイド/第5章 ネットワーク社会におけるリスクと信頼/第6章 モバイル・コミュニケーションと社会関係/第7章 情報化社会における不安/第8章 屍を踏み越えて零度の地点ヘ…/第9章 グローバリゼーションと〈流行〉現象/第10章 ネットワークの中の〈群衆〉

【4】テレビは政治を動かすか (NTT出版ライブラリ−レゾナント)
4757141327の画像草野厚
2006/02 (NTT出版)

標準価格:税込\1,680    ISBN:9784757141322
★1日1回、カメラの前で「ひとこと」コメントをする小泉首相―
これは小泉政治のメディア戦略だったのか、それとも首相がテレビにとって「おいしい」キャラクターだったからなのか?
小泉首相が自民党を「ぶっこわした」2005年9月の総選挙をつぶさに分析することで、新たな答えが見えてくる。

【5】情報戦の時代 インタ−ネットと劇場政治
4763404938の画像加藤哲郎
2007/05 (花伝社)

標準価格:税込\2,625    ISBN:9784763404930
★情報政治学を初めて提唱した注目の力作。インターネットは21世紀の政治にどのような可能性を切り開いたか?

【6】情報政治学講義
4794806825の画像高瀬淳一
2005/12 (新評論)

標準価格:税込\2,310    ISBN:9784794806826
★メディアを通じて広がる政治的言説を解析し「情報の政治性」を考える日本初のテキスト。
これまでの政治コミュニケーション研究は多くがマスコミの政治報道研究であり、政治家の側の情報提供手法についての考察は不足しがちだった。政治CM、政治演説、インターネットを利用した選挙運動などに込められた政治的作為を論じる。

【7】政治報道とシニシズム (Minerva社会学叢書) 戦略型フレ−ミングの影響過程
4623044491の画像ジョセフ・N.カペラ / キャスリ−ン・ホ−ル・ジェイミソン
2005/11 (ミネルヴァ書房)

標準価格:税込\6,825    ISBN:9784623044498
★公衆をシニカルにしたのは政治家だけではない。メディアにも責任がある。フィラデルフィア市長選挙と医療保険改革論争をとりあげながら、いかにして報道が公共利益のための政治を伝えることができるかを考察する。

【8】インタ−ネットと〈世論〉形成 間メディア的言説の連鎖と抗争
4501620501の画像遠藤薫
2004/11 (東京電機大学出版局)

標準価格:税込\3,675    ISBN:9784501620509
★インターネットがコミュニケーション・メディアとして埋め込まれた社会における〈世論〉形成の諸相を論考。ネットワーク社会の中で考え活動するための足がかりを提供する。

【9】戦争とマスメディア (叢書・現代社会のフロンティア) 湾岸戦争における米ジャ−ナリズムの「敗北」をめぐって
4623043630の画像石沢靖治
2005/04 (ミネルヴァ書房)

標準価格:税込\3,360    ISBN:9784623043637
★政権との対立と批判をアイデンティティとするアメリカのジャーナリズムが、湾岸危機・戦争においてなぜ明らかな敗北を喫したのか。

【10】メディアは戦争にどうかかわってきたか (朝日選書) 日露戦争から対テロ戦争まで
4022598786の画像木下和寛
2005/06 (朝日新聞社)

標準価格:税込\1,470    ISBN:9784022598783
★この100年間に起きたおもな戦争・紛争を網羅し、戦時におけるメディアの威力と、それを利用しようとする国家の戦略を精緻に検証、ジャーナリズムのあり方を鋭く問う。

Books
2.選挙

【1】日本政治の潮流 大統領制化・二大政党化・脱政党
4779301033の画像井田正道
2007/05 (北樹出版)

標準価格:税込\2,415    ISBN:9784779301032
★選挙制度改革、国政選挙・地方選挙の動向、有権者の意識、選挙報道といった様々な角度から、日本の政治、選挙の変容と現在を読み解く。選挙に関する調査データも充実。

【2】政治のリアリティと社会心理 (シリ−ズ21世紀初頭日本人の選挙行動) 平成小泉政治のダイナミックス
4833223848の画像池田謙一
2007/01 (木鐸社)

標準価格:税込\4,200    ISBN:9784833223843
★投票行動の背景をなす社会関係資本、私生活志向、インターネット利用、メディアのパワーなどの政治参加・社会参加をめぐる長期的な諸条件をより理論的に展望し、日本人の価値観の変容と連続性を様々な手法を用いて検証する。
日本を代表する研究者による類例のない政治学研究。

【3】変容する日本の社会と投票行動 (シリ−ズ21世紀初頭日本人の選挙行動)
4833223929の画像平野浩
2007/05 (木鐸社)

標準価格:税込\3,150    ISBN:9784833223928
★経済状況などのマクロな社会構造や、政党支持や候補者評価などの社会心理学的諸変数が投票行動に及ぼす影響を再検討し、日本の選挙制度・政党システムと有権者の投票行動の関係を明らかにする。

【4】市民社会における制度改革 (叢書21COE-CCC多文化世界における市民意識の動態) 選挙制度と候補者リクル−ト
4766412834の画像浅野正彦
2006/05 (慶応義塾大学出版会)

標準価格:税込\3,990    ISBN:9784766412833
★日本が小選挙区制になったことで、政党による公認候補選びや、実際に当選する候補者の傾向にどのような影響が見られるかを初めて分析。1960年以降の衆院選挙での公認に関するデータの統計分析結果と、自民党の候補者へのサーベイやインタビューをもとにした綿密な実証研究。

【5】自治体選挙の30年 (自治総研ブックス) 『全国首長名簿』のデ−タを読む
4861620341の画像辻山幸宣 / 今井照
2007/03 (公人社)

標準価格:税込\2,310    ISBN:9784861620348
★序章 自治体選挙30年の概観/第1章 データで見る自治体選挙の30年/第2章 自治体選挙の諸相―テーマ別分析(自治体選挙における「相乗り」をめぐる状況と課題;市区長選挙におけるパートナー政党 他)/第3章 「平成の大合併」と自治体選挙―選挙、解職請求・不信任・解散等の動向/資料編

【6】選挙協力と無党派
4140811625の画像河崎曽一郎
2007/01 (日本放送出版協会)

標準価格:税込\1,470    ISBN:9784140811627
★ベテラン記者が読み解く「日本の選挙」
中選挙区制度が金権腐敗政治を招いたという反省から小選挙区比例代表並立制度が導入された。郵政解散といわれた2005年の総選挙では自民・与党が圧勝したが、どのようなメカニズムが働いたのか。

【7】政治的情報と選挙過程
4833223783の画像境家史郎
2006/06 (木鐸社)

標準価格:税込\3,150    ISBN:9784833223782
★政治過程において諸アクターが供給する政治的情報こそが市民の意識変化を生む原動力と捉え、その情報の流通構造や機能について考察する。既存研究に付加するのは、政治情報の「ストック的側面」と「フロー的側面」を明示的に区別し、それぞれの役割と相互の関係について検討している点である。

【8】比較・選挙政治 21世紀初頭における先進6カ国の選挙 (新版)
4623039447の画像梅津実
2004/03 (ミネルヴァ書房)

標準価格:税込\2,940    ISBN:9784623039449
★英・米・独・伊・韓・日の六カ国の選挙政治の現状を、2000年代の選挙結果も含む最新のデータにもとづき、歴史的経緯も含めて各国別に説明。選挙と統治制度・政党システム・政治状況などの関係を検討する。

【9】現代日本の選挙政治 選挙制度改革を検証する
4130362186の画像谷口将紀
2003/12 (東京大学出版会)

標準価格:税込\4,200    ISBN:9784130362184
★1994年の選挙制度改革は日本の政治を変えたのか。
本書は、改革後初めての96年衆議院選を対象として、全国有数の激戦区静岡第1区を取り上げ、新制度の下での候補者、政党、諸組織、地方議員、そして有権者の行動を分析し、選挙制度改革を検証する。

【10】選挙ポスタ−の研究
4833223295の画像東京大学
2002/10 (木鐸社)

標準価格:税込\10,500    ISBN:9784833223294
★2000年総選挙に立候補した候補者1200人弱の作成した選挙ポスター685枚を収集・データベース化し、多様な変数を抽出して比較検討、興味深い命題を提示した本邦初の試み。研究者のみならず候補者および選挙関係者にとっても必読の価値あり。

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