※電子書籍のリストです。冊子体ではありませんので、ご注意ください。
藤田公道
明治維新英傑伝 革新の時代を駆け抜けた名リーダーたち
明治維新から明治国家建設まで、革新の時代を駆け抜けた名リーダーたちの知られざる魅力を描く!本書で取り上げた歴史上のリーダーたち。山県有朋、伊藤博文、大村益次郎、吉田松陰、河井継之助、橋本左内、高杉晋作、大久保利通、斎藤弥九郎、小栗上野介忠順、桂小五郎、武市半平太、前島蜜、坂本龍馬、大隈重信、勝海舟、西郷隆盛
600円(税抜)

田村桓夫
日本にも十字軍があった 戦国時代、四万十川に突然出現したユートピアの顛末
戦国時代の日本で、切支丹大名によって2度も十字軍が組織されたことはあまり知られていない。1度目は一条兼定が3500の兵で四万十川の中村に攻め入り、長宗我部に敗れた。2度目は大友宗麟父子が6万の兵で日向に攻め入り、島津に敗れた。その裏には、日本の布教責任者カブラル神父の野望があった。それがのちの切支丹弾圧の引き金になったのかも知れない。
600円(税抜)

田村桓夫
実録・嫁さらい婿さらい 昭和の時代まで続いた略奪結婚の記録
私の郷里には、嫁さらい・婿さらいの風習があった。私の母は父にさらわれて結婚し、親しい女性は青年団に頼んで屈強な男性をさらって結婚した。嫁さらいは応仁の乱のころにはあったとされている。その風習は500年以上続いて、なくなったのは昭和の時代だった。これは、それらの体験者に話を聞いてまとめた証言集である。
200円(税抜)

青笹慶彦
薩摩の「ばい船」
薩摩(さつま)国の沖にある三島(さんとう)と呼ばれた島々でとれた砂糖きびは黒砂糖に加工されたかたちで藩が買い上げていた。しかも文政年間のおふれで島のお金はすべて無くなって物々交換のとりひきになっていた。島の少年の杉平は恋人の少女「かな」を連れ去った傘印の屋号をもつ豪商の手代が「かな」の父に乱暴するのを目撃する。そんな時、誰も御用商人に逆らえぬ島内に迷いこんだ大陸人に杉平と十蔵は出会う。異民族に支配された大陸を解放のために他の国に助力をもとめようと各地の特産物をもとめていると言う劉梅邦に杉平と十蔵は黒砂糖を集めるための協力を申し出る。島内のしきたりに一杯食わしてやりたい気持ちからだった。計画をたてる杉平と十蔵を待つ運命は何か。
100円(税抜)

桜田靖
月下の晩餐 森鴎外の隠し子伝説
森鴎外の「小倉日記」の長い削除文が公表された。削除された人物「友石定太郎」の血筋に鴎外の研究家がいて日記を詳細に検証したら、下女に手をつけた疑惑が顕われた。推理小説の大家松本清張に注進したら作品「削除の復元」で、逆に彼は恩人の鴎外をかばって真相をうやむやにした。この鴎外研究家は、自分の手で下女の墓石や関係する菩提寺の過去帳と墓場を探して、終に鴎外の隠し子「森清」の墓石を発見した。だが、マスコミには無視されたので、元警視庁刑事に真偽の検証を頼んだ。
300円(税抜)

藤田公道
維新を駆け抜けた実業界の名リーダーたち いま指導者たちは世に何を教えるか
明治維新を、起業家たちが新事業に向って勢いよく駆け抜けた。名リーダーたちの熱情と行動力をいかんなく捉えてみたい!本書で取り上げた実業界の名リーダーたち?岩崎弥太郎、三野村利左衛門、益田孝、若尾逸平、古河市兵衛、田中市兵衛、大倉喜八郎、川田小一郎、岩崎弥之助、渋沢栄一、浜口梧陵、山下亀三郎、根津嘉一郎、小林吟右衛門、小西新右衛門、小野善助、岩下清周、安田善次郎
600円(税抜)

横山源之助/立花雄一【解説】
明治富豪史
日露戦争をはさむその前後に、横山の畢生の願望であった労働問題の解決という課題は、実際の運動としては潰滅させられ、筆鋒をもってこれに当たることになる。下層研究から後、富豪史、植民問題研究へと多元的展開をみせていく。
600円(税抜)

馬場孤蝶
明治の東京
内容は、震災復興事業でできた環状道路・明治通りを自動車で回った印象記などと、大衆芸能や芸人に関するものに大別される。学識や趣味の広さと文壇閲歴の永さが孤蝶の随筆集を特徴づけていて、「日本のアナトール・フランス」と呼ばれた。
600円(税抜)

黒岩涙香/伊藤秀雄【解説】
弊風一斑蓄妾の実例
「萬朝報」紙上で、権力者の醜行を執拗に攻撃したため涙香は「まむしの周六」と渾名されたが、本書では、男の玩弄物である妾の実例を暴露。犬養毅、山県有朋、井上馨、伊藤博文、榎本武楊、文化人では森鴎外などが俎上にのせられた。
600円(税抜)

田山花袋
東京震災記
島崎藤村『破戒』と並び、田山花袋の『蒲団』は性の赤裸々な暴露を描いて、自然主義文学の代表作と評された。それだけに、実地踏査と細密な観察にもとづく大震災直後からの被災の実態描写は、記録文学の金字塔ともいうべき名作となった。
600円(税抜)

田山花袋/小林一郎【解説】
東京近郊 一日の行楽
日露戦争のとき写真班として従軍し、その従軍記を著すなど紀行文を多く残した。時代は明治後期から大正初期。東京近郊の風景・風俗、事件・事故、花鳥風月、事物の来歴、文学的エピソードがこれでもかと盛り込まれた、なつかしい東京。
600円(税抜)

黒岩涙香/伊藤秀雄【解説】
小野小町論
ある作家の文学的才能と選ばれたテーマとの幸運な出会いというものがある。その時、作家の資質に情熱がこもり、美しい作品として結晶する。本書はまさに、そういう珍しい例のひとつ。探偵小説の翻案、「萬朝報」創刊者として知られる。
600円(税抜)

山路愛山/岡利郎【解説】
現代金権史
本書は、明治中期から大正初期にかけて活躍した史論家・ジャーナリスト山路愛山の代表的作品の一つ。山路家は幕府天文方を歴任した家系で、愛山の武士のエイトスと科学的思考の背景をなすことは、「政商論 附福沢先生」の章から窺える。
600円(税抜)

横山源之助/立花雄一【編】
下層社会探訪集
『日本の下層社会』は日本のルポルタージュ、社会学の古典として有名だが、その成立前後にまとめられた貴重な作品。描かれている庶民たちは、高度経済成長期まで生きていた、まさしくオンリー・イエスタディーの日本人の群像であった。
600円(税抜)

石田空
幕末恋語り 春の雪
人を本気で愛した事のない遊郭の花、深雪太夫と、剣の道を志し夢を求めて上洛した近藤勇。互いにないものを見出し、思いを通い合わせるものの、二人には越える事のできない溝があり。幕末と言う激動の時代の中、春の雪のようにただ儚い、交わる事のない想いの物語。
300円(税抜)

石田空
幕末恋語り 夏の鈴音
京の町民であり、動乱の時代を尻目に生活を営むまさと、動乱の渦中にいる新選組十番隊組長原田左之助。生きる世界の違う二人は出会い、穏やかに恋を育み始めたが、それを時代はよしとしなかった。新選組の動乱の中、生まれる小さな恋の話。
300円(税抜)

石田空
幕末恋語り 秋の華
菱屋の愛妾のお梅が取り立てに向かった先で出会った粗暴な男、芹沢鴨。野蛮だがはっきりと物事の本質を見抜く芹沢に心を奪われたお梅は、やがて浪士組の内乱に巻き込まれていく。幕末と言う時代で出会った、男と女の物語。
300円(税抜)

石田空
幕末恋語り 冬の菊花
舞妓の君菊が座敷で見かけたのは、酒の席ではあまりに場違いな酒を拒む男、土方歳三。本音と建て前を使い分ける土方に徐々に入れ込むようになった君菊だが、土方は隊のあり方に大きく悩み、彼女の恋心に気付く素振りを見せない。すれ違うだけだったら、どれだけ苦しくなかったか分からない。ただ座敷の上でだけは夢を見させて下さい。
300円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(1)イギリス編
「ムーミン」やアンデルセン童話など、北欧・児童文学の研究・翻訳に生涯携わり、子供たちには夢を、大人にはやすらぎを与え続けた著者・山室静の世界むかし話集第1弾。<イングランド>ネコの王さま/カメの遠足/最初のバナナ/三びきのクマ/ロンドン橋の上で/ジャックと豆の木/他8編<コーンウォール>ベッチィ・ストーグの赤ちゃん/頭から下に向かって/他3編<スコットランド>ヒース酒の秘密/詩人トマスの話/他5編<ウェールズ>長すねグウィスの嘆き/他3編<アイルランド>白いマス/笛吹きとプーカ/他9編
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(2)ドイツ・スイス編
これまで家庭で語られていただけの昔話が、今日のように文化的宝と認められるようになったのは、グリム兄弟の『家庭と子供のための童話集』の刊行によるところが大きい。本書は「ヘンゼルとグレーテル」「白雪姫」などのグリム童話を中心に、オーストリア、スイス、オランダ諸国の昔話を多数収める。<ドイツ> カエルの王子/ヘンゼルとグレーテル/オオカミと七ひきの子ヤギ/いばら姫/他21編<オーストリア> 永遠の国へ行った花婿/ハシバミの枝/他3編<スイス> 三つの言葉/ローツェ氷河はどうしてできたか/かわいい小鳥/他5編<オランダ> スタフォレンの奥方/飛びゆくオランダ人/他3編
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(3)北欧・バルト編
他のゲルマン諸国では、神話詩や英雄伝説がキリスト教の影響で失われたが、北欧ゲルマン人はすこぶる詩歌を愛し、それが語り伝えられている。北欧の民話が豊かであるのは、そのような伝統を受け継いでいるからである。<デンマーク> 辛抱づよい奥方/十一羽の白鳥/小さい野ガモ/他8編<スェーデン> 跳ぶ巨人/水の精(ネック)と少年名/スコールンダ山の巨人/他7編<ノルウェー> 北風のくれたテーブルかけ/海の水はなぜからい/他8編<アイスランド> 雌牛のブーコラ/アザラシの皮/他6編<フィンランド> 七人兄弟/ほうきつくりの老人と王さま/他5編<バルト諸国> 年越しの晩/欲ばりの王さま/他7編
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(4)フランス・南欧編
早くからギリシャ・ローマ文明に触れ、常にヨーロッパの先進地域であったため、フランスは洗練と、世界伝播の揺籃となる。1697年にペローが昔話集を出すに及んで、世界ははじめて昔話の楽しさを認識するに至った。<フランス> 赤ずきん/サンドリヨン(シンデレラ)/長靴をはいた猫/他13編<イタリア> コンスタンチノと彼のネコ/たんすの中の娘/太陽と月とターリア姫/魔法使いとおろかな弟子/他9編<スペイン> 食いしんぼうの女/世にもめずらしい宝物/三本のナデシコ/他5編<ポルトガル> ロバの耳をした王子/ネコのしっぽ/イチジクの木/魔法の鏡/他2編<地中海の島々> 胡椒っ子/ソロモンの忠告/好奇心の強い女/この世の花/他2編
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(5)東欧・古代編
この地域は民族的、文化的に入り組んでいて、しかもアジアに近く、昔話はどこか土俗的かつ素朴で、狡猾な機知があり、またオリエント風の怪奇や華麗な幻想性も現わしていて、ふしぎな謎を秘めているものが多い。<東欧> ギリシャ/ハンガリー/ブルガリア/ルーマニア/アルバニア/ユーゴ/ジプシー<古代> エジプト/アッシリア/ユダヤ<古典> イソップ/ギリシャ神話/ゲスタ・ロマノルム
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(6)ロシア・西スラブ編(上)
ロシアはヨーロッパから別扱いされ、なおざりにされ続けてきた。しかし、ロシアの昔話によく出てくるばかのイワンが、利口者の兄をさしおいて美しいお姫様と結婚、王国を継承したように、近代に至ってロシアは、文学の巨人を輩出させて世界文学の王座をしめ始めた。<ロシア> 火の鳥 / カマスの命令 / 他15編 <トルキスタン・シベリア> スイカの種 / 底ぬけに気前のいい男 / 他6編 <コーカサス・アルメニア> 処女王 / 漁師の息子 / 他5編 <ポーランド> ヘビの王さまの冠 / オンドリと風 / 他6編 <チェコ> 十二の月 / 塩は黄金よりも尊し / 他6編
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(6)ロシア・西スラブ編(下)
ロシアはヨーロッパから別扱いされ、なおざりにされ続けてきた。しかし、ロシアの昔話によく出てくるばかのイワンが、利口者の兄をさしおいて美しいお姫様と結婚、王国を継承したように、近代に至ってロシアは、文学の巨人を輩出させて世界文学の王座をしめ始めた。<ロシア> 火の鳥 / カマスの命令 / 他15編 <トルキスタン・シベリア> スイカの種 / 底ぬけに気前のいい男 / 他6編 <コーカサス・アルメニア> 処女王 / 漁師の息子 / 他5編 <ポーランド> ヘビの王さまの冠 / オンドリと風 / 他6編 <チェコ> 十二の月 / 塩は黄金よりも尊し / 他6編
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(7)インド・中近東編
世界宗教といわれるものはすべてこの地域で発生し、砂漠あり氷河あり、人類の往きかよう十字路。おびただしくある説話から昔話のインド起源論が風靡したことさえあった。ともあれ、この地域が昔話の宝庫であることは間違いない。<インド> 青い山犬 / 三人のいたずら者 / 他十二編 <イラン> お百姓と三人のいたずら者 / アリ・ムハメッドのお母さん / 他五編 <アラビア> ダマスクスの商人カシムの話 / 二人のごろつき / 他四編 <トルコ> 笑いリンゴ泣きリンゴ / どろぼうの名人 / 他六編 <イスラエル> 巡礼と彼のロバ / なまけ者の国 / 他五編
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(8)中国・東アジア編
黄河流域の北は儒教の影響もあって少ないが、揚子江の南では民話が多く、また少数民族の民話が伝えられていて民間伝承は豊か。この巻は東アジアの民話・昔話を集めたものとしては収録数も多く、変化に富んだものとなっている。<中国> 少女イェーシェン / 花の精たち /他20編<朝鮮> ニンジンっ子 / コウノトリの裁判 / 他6編 <モンゴル> 金と銀のサイコロ / フルンショボーという鳥のこぶ / 他4編 <チベット> アリの話 / 他2編 <ベトナム> 米つぶ / ふしぎな女房 / 他4編 <ビルマ> かぜをひいたウサギ / 他2編<タイ> 金のハゼ / 夢の話 / 他2編 <マレーシア> トラとその影 / 豆シカとワニ<インドネシア> だれの罪か? / ミツバチ女房 / 他7編
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(9)アフリカ編
アフリカは大きく分けると、サハラ砂漠から北、地中海に面した地域と、いわゆる「黒いアフリカ」のサハラ以南に分かれるが、多くの部族社会ごとに民話も異なり、芸術的なもの、動物民話、神話など、その無限の変化が魅力ともいえる。<北アフリカ> フリージアと二人の娘/あるサルタンの話/他6編<東アフリカ> かしこい医者/いなくなった妹/他8編<西アフリカ> 動物の恩返し/なぜ人間は生きかえれないか/他13編<中・南アフリカ> 父親とどろぼうの息子/怪物コーロモドモ/他6編<マダガスカル> カッコウ/野ブタとカメレオンのかけくらべ/他1編
600円(税抜)

山室静【編著】
新編 世界むかし話集(10)アメリカ・オセアニア編
アメリカ・インディアンや大洋州原住民の民話。素朴なものが多いが、それだけに従来の昔話を読みなれた人にとっては、思いがけない発想や急展開があり、楽しいおどろきが多い。ヨーロッパ人による蒐集や研究の厚さにもおどろくほかない。<北アメリカ> インディアン/エスキモー/白人系/黒人系/ハワイ<南アメリカ> インディオ/ヨーロッパ系<オーストラリア> 南太平洋諸島/オーストラリア
601円(税抜)

土屋文明
万葉名歌
数多い類書と比べ本書の最大の特色は、各巻からの抜粋ではなく、年代順に鑑賞・研究するところにあることと、何よりアララギ派の実作者である著者の感性が解説・注釈、歌の選択にも生かされているところである。
600円(税抜)

長野甞一
平家物語
著者は源平合戦の話を祖父から聞かされて育ったという。平家物語はいわば著者にとって歴史のアイデンティティーを辿る研究でもあっただけに、「語り物」としての古典の特徴が見事に再構成され、読物に昇華されている。
600円(税抜)

魚返善雄【訳】
物語 西遊記
「水滸伝」「三国志演義」「金瓶梅」の四大奇書のひとつ。唐の僧玄奘、すなわち三蔵法師の紀行という史実をもとに創作された妖怪変化、奇想天外、千変万化の物語。軽妙洒脱な名訳で、孫悟空をはじめ脇役の活躍を活写。
600円(税抜)

魚返善雄【訳】
物語 水滸伝
「水滸伝」を直訳すれば「水辺物語」。梁山泊という湖水を背景にくりひろげられた数々の事件を描いたことから名付けられたが、宋江ほか36人が次から次に同じ志で集まっていく過程が時代を超えて人々を惹きつける。
600円(税抜)

山崎純一【訳編】
物語 史記(上)
本紀12、年表10、書8、世家30、列伝70巻からなる中国最初の通史。黄帝より古代王朝を経て、前漢の武帝に至る壮大な史書。巻頭に司馬遷自身の「太史公自序」を配し、本紀・世家・列伝より15篇を一般向けに訳出。
600円(税抜)

山崎純一【訳編】
物語 史記(下)
本紀12、年表10、書8、世家30、列伝70巻からなる中国最初の通史。黄帝より古代王朝を経て、前漢の武帝に至る壮大な史書。巻頭に司馬遷自身の「太史公自序」を配し、本紀・世家・列伝より15篇を一般向けに訳出。
600円(税抜)

羅貫中/芦田孝昭【訳】
物語 三国志
三世紀前半、魏、呉、蜀の三国が新たに興り中原に覇を争った……。日本の物語にない、かなたを思わせる厖大な世界を内蔵するところに着目すべきだとする訳者の読み込みが、新しい三国志として凝縮されている。
600円(税抜)

歎異抄研究会
歎異抄入門 親鸞と現代
原典は、弟子の唯円が師の言葉を聞き書きし鎌倉中期に完成させたもの。人生や社会についの懊悩のはてに到達した親鸞の思想は、現代人にも通じるところが多い。財界人などからなる在野の研究成果として定評あるもの。
600円(税抜)

山室静
聖書物語
著者とキリスト教との出会いは東北大学に阿部次郎を慕って入学したときに遡る。文学的立場の曲折はあったものの、教養主義的ヒューマニズムを終生堅持したのもその裏打ちからであった。「山室聖書」と称された名著。
600円(税抜)

ダンテ/野上素一【訳著】
神曲物語(上)
地獄篇・浄罪篇・天堂篇あわせて100章、14,233行の雄大な叙事詩。3篇を通じて、歴史上に名をつらねる多くの人物が登場する。プトレマイオスの宇宙、軽妙な比喩、多彩な描写が織りなす、世界についての物語。
600円(税抜)

ダンテ/野上素一【訳著】
神曲物語(下)
地獄篇・浄罪篇・天堂篇あわせて100章、14,233行の雄大な叙事詩。3篇を通じて、歴史上に名をつらねる多くの人物が登場する。プトレマイオスの宇宙、軽妙な比喩、多彩な描写が織りなす、世界についての物語。
600円(税抜)

西尾光一
今昔物語
原典は全31巻、天竺(印度)、震旦(中国)、本朝(日本)の3部で構成される。多くを占める仏教説話より世俗説話に光り当てて王朝文学に対する庶民を物語る60篇を収録。説話文学の調子をそこなうことなく現代語訳。
600円(税抜)

アラン/宗左近【訳】
幸福論
「我思う。ゆえに我あり」のデカルトにつらなる思想家アランは、「行動としての思索を、思索して行動を」という哲学的立場にすすんだ。その『幸福論』は時代・世代を超え、名訳を得て多くの読者に支持されている。
600円(税抜)

福沢諭吉/伊藤正雄【訳】
現代語訳 学問のすゝめ
日本近代におけるマニュフェストともいえるもので、明治の精神形成の一方の旗幟をなした古典的名著。文語体としては画期的に平易な文章で書かれていたが、本書では全17篇を読みやすい現代語に全訳した数少ないもの。
600円(税抜)

池田亀鑑
源氏物語入門 新版
約一千年前に書かれたこの物語がなぜ人々を捉えるのか。その物語の魅力、紫式部の人物像などの謎を探って、しかも作品鑑賞の手引書を目ざすという希有な試みを両立させ、「源氏学の泰斗」と称されるにふさわしい名著。
600円(税抜)

高野正巳
近松名作物語
西鶴、芭蕉とともに元禄文学を代表する近松の文体は現代語に写すことが困難といわれたほどだが、原典の味わいを失わず、特に心理描写などにこなれた訳をほどこした定評の書。「曾根崎心中」など世話物八篇を収録。
600円(税抜)

上田秋声【原作】/神保五彌【訳】/棚橋正博【訳】
雨月物語・春雨物語
歌人、茶人、浮世絵草子・譚本作者で江戸中期の国学者上田秋声の短篇怪奇譚集の現代語訳。中国や日本の古典を素材として怪異出現の必然性、怪異描写の迫真性は類をみない。超現実・非現実の奥行きを読む格好の書。
600円(税抜)

荻原井泉水
一茶名句
「七番目の日記」「おらが春」「一茶発句集」から、いかにも一茶らしい代表作を季題ごとに取りあげ解説を加えながら鑑賞の仕方を案内。巻頭の「一茶の生活とその句」以下、鄙の俳人の感性がイメージ豊かに描かれる。
600円(税抜)

関根秀雄【訳編】
モンテーニュ 随想録
この思想家が特記されるのは「私は何を知っているか」という命題から出発し、予断、断定、差別、高慢を排し、そのため『随想録』は事柄を並置、対比することに徹し、エッセーという新しい叙述方法が生み出された。
600円(税抜)

青木富太郎【訳】
マルコ・ポーロ 東方見聞録
叔父に伴われヴェネチィアを発ったマルコは元の上都に至り17年後に帰国するが、ジェノバの獄につながれその獄中で語られた見聞録は、たちまちヨーロッパ各国語に翻訳された。読みやすさで定評のある名訳。
600円(税抜)

秋山英夫【訳編】
ニーチェ ツァラトゥストラ
『ツァラトゥストラはかく語りき』ほど19世紀の思想に衝撃を与えた書はない。ヨーロッパ近代の精神的危機に対する、ニーチェ思想のすべてが盛り込まれた哲学的叙事詩を、難解な語句をさけ、物語風にまとめた労作。
600円(税抜)

ボッカチオ/野上素一【訳編】
デカメロン物語
『十日物語』は七人の貴婦人と三人の紳士の十人が、毎日一話のわりで語り、十日間で百の物語が成立するという構成。最も有名な三十話を訳出、ベネチアやフィレンツェなど主題となる都市ごとに編集した名編。
600円(税抜)

トマス・ブルフィンチ/市場泰男【訳】
シャルルマーニュ伝説(上) 中世の騎士ロマンス
この物語は、野上弥生子訳の「ギリシア・ローマ神話」「中世騎士物語」と伝説三部作を成すもので、「アーサー王物語」と人気を二分する。有名な「ロランの歌」を含み、古代・中世の文学的遺産に親しむための絶好の入門書。
600円(税抜)

トマス・ブルフィンチ/市場泰男【訳】
シャルルマーニュ伝説(下) 中世の騎士ロマンス
この物語は、野上弥生子訳の「ギリシア・ローマ神話」「中世騎士物語」と伝説三部作を成すもので、「アーサー王物語」と人気を二分する。有名な「ロランの歌」を含み、古代・中世の文学的遺産に親しむための絶好の入門書。
600円(税抜)

山室静
ギリシャ神話<付 北欧神話>
本書が完成するまで30年を要したという。「近代文学」によっての活動の一方、童話への取組から二大神話のひとつギリシャ神話へと関心が移行していった結晶として、永く読み継がれる名作が誕生した。付・北欧神話。
600円(税抜)

荻原井泉水
芭蕉名句
芭蕉・一茶研究に多くの足跡を残した著者が著した画期的入門書。「解することと味わうこと」「名歌鑑賞」「名句拾遺」の多面的な章だてと、春夏秋冬に分けて収録するなど工夫が凝らされ、俳聖の人と作品の全貌を描く。
600円(税抜)

武田静澄
日本伝説集
伝説は読むだけでも楽しいし、その伝説がどうして発生し、どのような経路をたどって分布するようになったかを訪ねるのは、さらに興味深い。柳田国男に師事し、伝説・伝承研究に実績のある著者が選んだ、特に楽しめる70余篇を収録。
600円(税抜)

川本三郎
日本すみずみ紀行
著者は映画評論でなじみ深いが、都市空間のなかで作家を描く作品でも知られる。『荷風と東京』『林芙美子の昭和』『郊外の文学誌』などがそれだが、その向こうに原風景を求めてひとり歩くというジャンルがあり、本書はその一書。
600円(税抜)

田中佳宏
食う。 百姓のエコロジー
「食う」といういとなみによって人間は何をし、これからどうしようというのか。米騒動をもたらした平成5年産の米も、日本各地の山の万年雪が大地に滲み込み10年かかって田を満たして、作られた。農業を行う側からの根源的問い。
600円(税抜)

堀秀彦【編】
格言の花束
格言とは、いわゆる処世やためになる「いい言葉」ではなく、ひとつひとつが極めて短い人生論である、と編者は述べている。本書が1958年以来版を重ねて読者に支持されてきた理由はここに尽きる。時代を超える珠玉のメッセージ。
600円(税抜)

青木巌【訳著】
ヘロドトス「歴史」物語
ギリシアの史家で「歴史の父」と呼ばれ、ヘロドトスの史書は、本来ギリシア語で「探求」を意味するヒストリエと題され、物語風に書かれたという点でも後世に大きな影響を与えた。読みやすさで定評のある労作。
600円(税抜)

関泰祐
ファウスト物語
ゲーテの生涯をかけた大作。高名なわりに読み通した人が多くないのは、韻文で書かれた戯曲という形式上の制約からといわれる。本書は、原作のもつ重厚さ失わず、読みやすい「物語」にまとめて好評を博した作品。
600円(税抜)

呉茂一
ギリシャ悲劇
ギリシア悲劇の名作15篇を物語として描き、舞台を前に観客に解説するように表現してあるので読者は場面を想像しながら読むことができる。舞台劇の悲劇を文学として成立させている。入門書としても最適。
600円(税抜)

佐高信/岡部伊都子【解説】
魯迅に学ぶ批判と抵抗?佐高信の反骨哲学
「辛口とか激辛とか評される私の社畜批判の原思想は、ドレイ的精神を排する魯迅にあるのであり、思い屈した時、私はしばしば、思想的故郷としての魯迅に還ります」。佐高信の、さらに魯迅の哲学と思想を読むための格好の書。
600円(税抜)

武田明【編著】
日本笑話集
笑話は昔話のなかのひとつのジャンルで、日本人が本来おおらかな民族性であったことを伝えている。真似そこない話、おろか者の話、大話、業くらべ、智巧譚などを、方言、語り口をいかして収録。終章で、笑話の起源と変遷を辿る。
600円(税抜)

武田明【編著】
続 日本笑話集
前編になかった誇張話、艶笑譚、妖怪と動物、狐と狸などを収録。上方を含む江戸時代の笑話を収録したのは、落語のもとになっておもしろく語られているものが多いからである。正・続二編のまとめとして、「笑話解説」が付されている。
600円(税抜)

金子武雄
日本のことわざ
ことわざは民衆が実生活の体験のなかから、人間や人生に対する批評として生み出されたものであり、逆にそれらをくだけた言葉として伝えるコミュニケーションの手段でもある。その意味でことわざは、伝えられたい文化遺産といってよい。
600円(税抜)

金子武雄
続 日本のことわざ
「使う者は使われる」は、昔、奉公人などをたくさん使用する人が、逆に、使うために心身を労し、結局奉公人に使われるようになる、という今に通じる話。「子ほど喜ばせにくいものはなく、親ほど喜ばせやすいものはない」もその伝。
600円(税抜)

村山吉廣【訳編】
中国笑話集
中国は笑話の歴史もまた古い。それを集大成したのが明末の馮夢竜の『笑府』13巻で、本書はこの『笑府』を中心に周辺の笑話のなかから、中国民族の生活と文学を知るに役立つと考えられる話を選訳。民衆の思想史、生活史として読める。
600円(税抜)

芦田孝昭【訳編】
中国の故事・ことわざ
中国に生まれたものが、日本の成語として通用するにはわけがある。いわば民族の境をこえた、人間としての知恵をひそませているからだ。なかには受け入れられなかったもの、変形したものもあるが、筋道をたどって知恵のありかを集成。
600円(税抜)

佐籐俊明
禅語百話
生活の指針となる禅のこころと神髄を、簡潔な一話一話のかたちで解説。例えば「冷暖自治」。わかりにくいか説明のつかないようなこと、冷たい、あついも、自分で一度触ってみなければ理解できない。それをあえて教えないことをいう。
600円(税抜)

平井昌夫
新版 文章を書く技術
書きたいという気持はあっても、書き言葉に表現することはやさしいことではない。内容を文章に定着させる技術が身についていないからだ。感動や思想さえあれば書けるというこれまで文章常識を変えて、書くというわざを上達させる書。
600円(税抜)

河合栄治郎
新版 学生に与う
河合栄治郎は戦中、軍部ファシズムを臆せず批判した人物として知られる。本書は、彼が平賀粛学と呼ばれる裁定によって東大の教壇を追われ、加えて出版法違反で訴追されるなか、若い人々へ心血をそそいで発したメッセージ。
600円(税抜)

榊山潤
新版 囲碁名言集
「のぞきにつがぬバカはなし」「裾あき囲うべからず」など、囲碁には独特の格言・金言があり、いずれも陥穽に落ちこむことをいましめる合理性がある。文壇本因坊として知られた著者が、盤面を人生に見立て軽妙に語った名著。
600円(税抜)

室山源三郎
江戸川柳で知る故事・伝説
古川柳の作者は、大名など武家から教養ある町人までさまざま。共通するのは、歴史や文学、中国の書物に通じていたこと。本書では、中国の故事・伝説などを題材にした川柳を時代順に収録。江戸教養人の受け取り方や考え方が浮き上がる。
600円(税抜)

魚返善雄
漢文入門
著者の専門は言語学、中国文学だが、漢文教育に新生面を開いたことでも知られる。まだ学んでいない人、相当に学んできた人、専門に教えている人に、ひとしく読んでもらえるよう欲張ったと著者のいう通り、知的刺激を楽しめる。
600円(税抜)

クードレット/森本英夫【訳】/傳田久仁子【訳】
妖精メリュジーヌ伝説
ケルト的な妖精伝説がフランス中世の歴史と渾然となった壮大なロマン。美しい妖精とレモダンンは運命的な出会いの後結婚、十人の子どもをもうけるが、夫が妻の秘密を見てしまったため妖精は去り、子どもたちにも数奇な運命が待っていた。
600円(税抜)

トマス・カイトリー/市場泰男【訳】
妖精の誕生 フェアリー神話学
「世界中のフェアリーの特徴を調べたい人は、トマス・カイトリーが書いたこの本を読むことからはじめるのがいちばん」と評される名著。フェアリーという概念の起源、説話の発生地、伝播の道筋など、ファンタジックな世界の入門書。
600円(税抜)

テオフィル・ゴーチェ/小柳保義【訳】
魔眼 フランス幻想小説
「ワイルドとかゴオチェとかいふような絢爛とした小説が好きであった」と芥川龍之介をはじめ、日本の近代文学作家に大きな影響を与えたフランス幻想作家の作品集。怪異、霊異への偏愛が、怪しい作品世界を造形する。表題作他2編収録。
600円(税抜)

テオフィル・ゴーチェ/小柳保義【訳】
変化 フランス幻想小説
ゴーチェの作品はエキゾチック情緒にあふれたものが多いが、本集には特にそうしたものが集められている。作家の注目すべき点のひとつを挙げれば「足」へのこだわり。美しいヒロインたちは子どものような小さなくるぶしの持ち主であった。
600円(税抜)

テオフィル・ゴーチェ/小柳保義【訳】
吸血女の恋 フランス幻想小説
本作品は、古くはラフカディオ・ハーンの英訳から、芥川龍之介と久米正雄によって『クラリモンド』の題名で日本語に訳された。そのような経緯から、表題作はゴーチエ作品のなかでなじみ深く、吸血鬼文学としても傑作と評される。
600円(税抜)

庄司浅水
秘められた世界史
このシリーズ中では一転して、歴史的事実、事件の裏にある悲しくいたましい秘話、エピソードを発掘したもの。リンドバーク二世誘拐殺人事件、聖バレンタイン・デーの惨劇、全滅したフランクリン探検隊の秘話など興味深い14話で構成。
600円(税抜)

今野圓輔【編著】
日本怪談集 妖怪篇
妖怪化する動物の類の多くは、神霊、神使い、霊獣だったという。神樹、霊木が祟ったという話はどこでも聞く。こうした妖怪譚にそれらの持つ生命力、いのちとの関係を考えてみることは、ロマン喪失の時代にこそふさわしいテーマ。
600円(税抜)

今野圓輔【編著】
日本怪談集 幽霊篇
科学上の常識では実在しないはずが、なぜ人は幻視・幻覚をかくも長い歴史のあいだ経験し続けてきたのか。それがなぜ、伝承や文芸として同じように造形化されたのか。民俗学的視点からまとめられた、日本初の「幽霊体験資料集」。
600円(税抜)

鈴木了三【訳編】
中国怪異集
中国四千年の歴史は、中国民衆のものの見方や生きる知恵の、革袋のなかの酒ともいえます。「竜女を妻にした男」「象の贈り物」「仙人だった兵士」「空を飛べる薬」他、蛇、竜、狐、虎、仙人などに仮託された二十二の怪異譚を集成。
600円(税抜)

草下英明
星の神話伝説集
星や星座の神話伝説には、人類の遠い祖先の宇宙観や夢が反映されている。ギリシャ神話はもちろん、世界各地に伝えられないところはない。地域別、星座別、太陽系の神々とに蒐集集約した本書は、ファンタジーの祖型事典の観がある。
600円(税抜)

庄司浅水
世界の奇跡
なじみ深いノアの箱舟からはじまる「聖書をめぐる奇跡」から、「現代に生きる奇跡」「夢にまつわる奇跡」「世にもふしぎな物語」「ふたつの奇妙な物語」他、古代から現代に至る、歴史あるいはサイコミステリーとしても読める37話。
600円(税抜)

庄司浅水【編著】
奇談千夜一夜
信じられそうもない本当の話、うそのような本当の話、奇なるもの、珍なるもの、妙なるもののエンサイクロペディアの前では、世界がまだまだ広大であり、底深いものであることを思い知る。庄司浅水・不思議ワールドの白眉をなす書。
600円(税抜)

庄司浅水
海の奇談
書誌学研究のかたわら、世界の奇談・怪奇談などの紹介につとめ、「庄司浅水ワールド」とも呼ばれ、好評を博したシリーズ。タイタニック号の遭難や、漂流、反乱、海の怪獣談など、古来より数かぎりなくある海にまつわる奇談の代表作集。
600円(税抜)

アドネ・ル・ロワ【原作】/ジャン・マルシャン【再話】/森本英夫【訳】
王子クレオマデスの冒険 ヨーロッパ中世ロマン
十字軍の遠征は、サラセンという新しい文化を大陸にもたらした。この物語もそのひとつで、サラセン文化が開花していたセビリアを舞台に展開する冒険物語。空飛ぶ木馬は『千夜一夜』などの挿話に見られ、混交する物語として楽しめる。
600円(税抜)

森田雄蔵
モンゴル国ものがたり 神話と伝説と挿話と
なじみ深いわりにあまり知られることのなかったモンゴルの民族性を理解するために著されたが、その神話・伝説・民話に章が大きく割かれている貴重な文献。国造り神話の他、蒙古相撲と怪力ゴッホ・トブーの話など興味深い民話を収録。
600円(税抜)

植田祐次【訳編】
フランス妖精民話集
妖精・怪奇・幻想三部作のひとつ。「変身譚」「愛」「嫉妬」「試練」「不思議な動物」「妖精」「プシュケ神話」の7章からなる。フランス民話はペローの童話で有名だが、炉辺で語られる民話は民衆のしたたかな想像力の裾野の広さを示す。
600円(税抜)

植田祐次【訳編】
フランス幻想民話集
「恋人たち」「悪魔」「領主」「求道者」「死者」「亡霊」の6章構成。「幻想文学の世界はわれわれの住む現実の外にあるのではない。反対に、現実の中から理解しがたいものとして突然浮かび上がってくるもの」人々を惹きつける理由である。
600円(税抜)

植田祐次【訳編】/山内淳【訳編】
フランス怪奇民話集
「死の予兆」「亡霊のいたずら」「死者の呪い」「魔もの退治」「地獄からの救済」「冒険とロマンス」の6章からなる。吸血鬼譚や、指輪やかぶりものを盗まれ死者が復讐する、逆に死人の恩返し話など、ホラーをしのぐ場面が展開する。
600円(税抜)

森本英夫【訳】
バビロニアの幽閉塔 ヨーロッパ中世ロマン
『王子クレオマデスの冒険』に続くロマン。バビロニアにある謎にみちた塔に幽閉された乙女。すべての試練を突破して乙女との再会をはたした王子の知恵と勇気。異文化の香りが、物語の展開に彩りをそえるファンタスティックな作品。
600円(税抜)

堀田郷弘【訳編】
バスク奇聞集フランス民話
バスクの人々はピレネーに囲われ、起源不明な独自の言語を持ち、地理的条件からその特異性をいまだ保持しているが、それは、伝説や民話にいきいきと伝えられている。妖精・怪奇譚・奇跡物語・魔女伝説、動物譚など、本邦初訳の書。
600円(税抜)

アルベルト・リヒター/グイド・ゲレス/市場泰男【訳】
ドイツ中世英雄物語Iニーベルンゲン
ドイツ中世の騎士物語のほとんどを網羅したもの。ジークフリードが裏切りにあい謀殺される話を軸に、波乱にみちたストーリーが展開される。男女を問わずその人物像の荒々しさと力強さに、ロマンに昇華される以前の物語の原型を見る。
600円(税抜)

アルベルト・リヒター/グイド・ゲレス/市場泰男【訳】
ドイツ中世英雄物語Ⅱグードルーン(上)
イルラントの強力な王と息子ハーゲンから三代にわたる数奇な物語。その三代目の娘の、逆境を耐え抜く雄々しさやさしさは、前篇の荒々しさと対極をなす。ジークフリードのドラゴン退治など、エピソードや伏線が次々に織りなされていく。
600円(税抜)

アルベルト・リヒター/グイド・ゲレス/市場泰男【訳】
ドイツ中世英雄物語Ⅱグードルーン(下)
イルラントの強力な王と息子ハーゲンから三代にわたる数奇な物語。その三代目の娘の、逆境を耐え抜く雄々しさやさしさは、前篇の荒々しさと対極をなす。ジークフリードのドラゴン退治など、エピソードや伏線が次々に織りなされていく。
600円(税抜)

A・リヒター他/市場泰男【訳】
ドイツ中世英雄物語Ⅲディートリヒ・フォン・ベルン(上)
大王ディートリヒとその同士たちを舞台回しとする9篇。ディートリヒの原型は東ゴートの王で、彼は幼少からビザンチン帝国の人質として成長、皇帝の命でゲルマンの傭兵隊長を倒して、イタリアをすぐれた政治で治めたと伝えられる。
600円(税抜)

A・リヒター他/市場泰男【訳】
ドイツ中世英雄物語Ⅲディートリヒ・フォン・ベルン(下)
大王ディートリヒとその同士たちを舞台回しとする9篇。ディートリヒの原型は東ゴートの王で、彼は幼少からビザンチン帝国の人質として成長、皇帝の命でゲルマンの傭兵隊長を倒して、イタリアをすぐれた政治で治めたと伝えられる。
600円(税抜)

山室静
サガとエッダの世界 アイスランドの歴史と文化
孤島アイスランドは「地のはて」といわれた。そこに伝えられるサガ、オーデンを主神とする北欧神話、英雄伝説からなるエッダはゲルマンの原像が描かれている。北欧文学の開拓者である著者が、地のはての物語を美しい文章で描く。
600円(税抜)

J.ジェイコブス【編】/小辻梅子【訳編】
ケルト妖精民話集
いたずらものの妖精が人間の世界と行き来して、魔法を使ったり変身したり、人の運命をあやつるという物語は、ヨーロッパの先住民ケルト人の文化がいまだ色濃くのこるアイルランドとスコットランドに伝えられる。妖精にかかわる16編。
600円(税抜)

小辻梅子【訳編】
ケルト幻想民話集
ケルト民話のなかでだれが一番美人か。「ケルトのヴィーナス」はディアドラかグラーニアか。ディアドラであるに違いない。なにしろ彼女は生まれる前からその美貌が国に災いをもたらすと予言されたのだから。では、一番の英雄はだれ?
600円(税抜)

河田宏
明治四十三年の転轍 大逆と殉死のあいだ
石川啄木は明治43年を「時代閉塞の現状」ととらえた。明治国家体制がほぼ構築されたとき、12名が大逆をもって処刑された衝撃は大きかった。本書は、乃木希典とその殉死を軸に出来事の関連と群像を重ねて、「明治の深層」を描いた労作。
600円(税抜)

藤原作弥
満州、少国民の戦記(上)
執筆の動機は、父親から「お前は新聞記者だが、一度は自分の歴史を調べて書くべきだ」と言われたことによる。昭和20年8月、8歳だった著者は、ソ満国境に近い興安街を脱出、朝鮮との国境の町の安東に辿りつく。付「子供の戦記」。
600円(税抜)

藤原作弥
満州、少国民の戦記(下)
執筆の動機は、父親から「お前は新聞記者だが、一度は自分の歴史を調べて書くべきだ」と言われたことによる。昭和20年8月、8歳だった著者は、ソ満国境に近い興安街を脱出、朝鮮との国境の町の安東に辿りつく。付「子供の戦記」。
600円(税抜)

中村浩
糞尿博士・世界漫遊記
公害や環境問題が注目されるようになるはるか以前から、著者は糞尿を培養基として緑の高たんぱく質クロレラを培養することに取り組み成功。そこで「食料革命」の一大構想をひっさげ博士は世界へ。ユーモアに富んだ痛快な旅行記。
600円(税抜)

日向康/井出孫六【解説】
非命の譜 神戸・堺浦両事件顛末(上)
幕末・明治維新の背後で、急転回ゆえの惨劇が生じていた。首謀者12人目の切腹が行われようとしたとき、フランス側立会人が怯懦によって退席したという一件の堺事件と、神戸事件であった。大岡昇平の鴎外批判に触発されてなった労作。
600円(税抜)

日向康/井出孫六【解説】
非命の譜 神戸・堺浦両事件顛末(下)
幕末・明治維新の背後で、急転回ゆえの惨劇が生じていた。首謀者12人目の切腹が行われようとしたとき、フランス側立会人が怯懦によって退席したという一件の堺事件と、神戸事件であった。大岡昇平の鴎外批判に触発されてなった労作。
600円(税抜)

川合彦充
日本人漂流記(上)
本書は、漂流を海事史的、海外交渉史的、社会史的、文化史的見地から一般向けに書かれた名著。その実証性には定評があり、作家や研究者に高く評価されている。大部かつ充実した密度の高い内容ながら、読み物として知的刺激に富んでいる。
600円(税抜)

川合彦充
日本人漂流記(下)
本書は、漂流を海事史的、海外交渉史的、社会史的、文化史的見地から一般向けに書かれた名著。その実証性には定評があり、作家や研究者に高く評価されている。大部かつ充実した密度の高い内容ながら、読み物として知的刺激に富んでいる。
600円(税抜)

多田茂治
内なるシベリヤ抑留体験 石原吉郎・鹿野武一・管季治の戦後史
「すなわち最もよき人びとは帰ってこなかった」とは名著『夜と霧』の冒頭部だが、この三人の軌跡を語ってあまりある。自己に誠実であり、他者を助けることをいとわなかった人びとは、祖国に居場所を見つけることができなかった。
600円(税抜)

阿木翁助
青春は築地小劇場からはじまった 自伝的日本演劇前史
恐慌の嵐が吹き荒れる1930年代、劇作家として世に出たが、世は治安維持法下にあって「左翼劇場」に所属した著者は官憲にマークされる。「ムーラン・ルージュ」や「新派」などを舞台に、日本演劇の重大な変革期の記録として貴重な証言。
600円(税抜)

福田利子
吉原はこんな所でございました 廓の女たちの昭和史
ひとりの女性の半生を通して語られる吉原の移り変わりの詳細な記録。徳川時代、官許の場として集められた女たちは、時代を経て戦中には軍の徴発を、戦後は占領軍対策にあてられた。長じて松葉屋の女将となる少女が見た廓と女たち。
600円(税抜)

野添憲治
花岡事件の人たち  中国人強制連行の記録
「この著の中心をなしている三人の話は、生き方の強さ、戦争のむごたらしさと同時に、戦争責任とは何か、人間が生きるとは何かということを、日常の生活感覚のなかで『問い』かけている」十数年にわたる聞き書きによってなし得た労作。
600円(税抜)

荒川秀俊
異国漂流物語
本書は、第一部では、『今昔物語』『古今著聞集』などに記されている上古や中世の漂流物語を、第二部では、近世の有名な漂流の記録がまとめられている。さまざまな出来事が意外な結末や影響をもたらしてきたことを知ることができる。
600円(税抜)

前坂俊之
ニッポン奇人伝
「奇人とは、稀人であり、貴人でなければならない」と本書は規定する。永井荷風、坂口安吾をはじめとする作家、中江兆民、石原莞爾、阿部定など明治から昭和までの多士済々。独創性や個性、「貴」なるものを排除する日本に稀な人々。
600円(税抜)

藤田公道
新島八重・波乱の人生 鶴ヶ城攻防戦の陰に咲いた“会津士魂”の女傑
新島八重の東北人特有の強靭さ、北越戦争と河井継之助、会津藩はなぜ幕末維新の運命にもて遊ばれたか、日本のジャンヌダルクやナイチンゲールと呼ばれた意味、同志社設立の理由など、あまり知られていなかった近代史を、会津若松出身の女傑新島八重の人生を通して詳述する。
1000円(税抜)

桜田靖
路傍の花
幼馴染の大学生男女が真夏に安達太良山の麓にオートバイ旅行し、暴走族に絡まれて二人は湖に落下して死亡した。警察は事故と事件の両面から捜査したが埒があかなかった。双方の両親は不仲になり、葬儀方法、賠償金、弔慰金、慰霊の花束、供花などを巡り対立した。そんな中で、息子の父はマニラ支店長に単身赴任、独り住まいの妻はドイツへ。娘の父は病死、母は三回忌で帰国した男の父と慰霊の旅で意外な結末となった。
300円(税抜)

桜田靖
女の洞門 禅海和尚秘話
上司の甘言に騙され、会社の金の着服に協力した美貌のヒロインは退職し、カメラマンと称して九州へ逃げた。新幹線の事故に遭い乗り合わせた出張帰りの大分県庁職員と親密になった。女は行きがかり上、耶馬渓の青の洞門と禅海和尚を取材した。男も中津の郷土史家の伯父を紹介し禅海を講義させ、自ら青の洞門、羅漢寺など和尚所縁の耶馬渓を案内するうちに、清楚な美貌の女に魅惑され、互いに実らぬと判っている恋に溺れそうになるが、罪を償うべく洞門の闇に消えゆく女を虚しく見送る。
300円(税抜)

桜田靖
七つ星の乙女たち
葉山太一郎は富豪の家で育ち、姉たちに可愛がられ中学生になっても母親と添い寝した。友人は女子ばかり、奔放にセックスライフを楽しんだ。女子に巫女がいて、信仰を馬鹿にされた折に憑依し呪いの言葉を発した。その言葉通りに七人の乙女達は早逝した。彼は父のキャバレー事業を手伝い、出入り業者のクラスメイトと深酒をするようになり、ある晩酔ってその家に寝込み、クラスメイトの母に亡き母の面影を思い結婚に至った。その妻と理不尽に死別し、八ヶ岳山麓に近代仙人として暮らす。
300円(税抜)

桜田靖
紅葉の死美人屋敷
鬼山刑事課長は都心から多摩の田舎警察に転勤になり出世レースから脱落したと自覚した。赴任先に難事件「紅葉屋敷女性死体遺棄事件」が時効を控えて捜査に焦燥感を持った。ベテラン刑事と若手の刑事に専従捜査をさせたが埒があかず、自分も内密に霊能者によるオカルト捜査をしたが無駄だった。そんな中、死体の第一発見者の老人が、アル中による妄想から被害者が自分の娘だと信じ込み、秘儀で娘の魂を火葬して弔うと物騒なことを言うので、監視警戒させたが地獄絵の結末が待っていた。
300円(税抜)

桜田靖
湖底からの霊言 少年Zの告白
筑豊の林陽太は勉強嫌い、中学を出たら美貌の少女がいる南九州の高原の温泉町で和菓子製造業の伯父宅の従業員となった。将来は、その美しい麗香と結婚し跡取りとなる野望を秘めていた。仕事中に甘納豆の仕上げで大失態、砂糖の横流しを疑われ、伯母の入浴をのぞいた疑い、湖畔観光の婦人に痴漢した疑い、エロ本所持を見つかり変態扱い、自暴自棄になったところで、夜毎の夢の湖底からのキリシタンの死人の霊言と不気味な地鳴りに悩み、逃げ去って間一髪、この地獄の地から命拾いした。
300円(税抜)

桜田靖
影絵の女たち
明治末年に起きた「長野正善寺行李詰婦人死体事件」が下敷きです。この事件は、旧浅草黒船町(現駒形町)で発生の、愛人に惚れ込んだ亭主が女房を殺害し、せめて亡骸を菩提寺に葬ってやろうと死体の身元を偽装して送ったことに端を発しました。現代の世で、同地に先祖代々居住の男と同棲の熟女、偶然出会った少年時代の家庭教師で熟女ヘルスマッサージ師が生まれ変わりのような運命を辿りました。
300円(税抜)

桜田靖
ふるさとの高いあの嶺 ─天山情話─
野田稔は、従姉の八重と幼さゆえの過ちのために、十五の春に故郷を涙ながらに後にして上京し、縁者の経営する百貨店の住み込み店員となった。イケメンの彼は、まだ小学生だった経営者の娘から恋い慕われて、二十五で結婚し、重役として還暦まで順風満帆な人生を過ごした。還暦を機に受診した人間ドックで悪性の病が見つかり死を覚悟した。残りの日々、生と死を考え葬儀も墓も戒名も不要と悟り、故郷の山に散骨を遺書に書き友達にも依頼した。
300円(税抜)

桜田靖
なんじゃもんじゃは首吊りの木
合瀬順一は故郷を棄て上京したが、仕事はタコ部屋で土木作業員、逃げて今田健三の偽名で神田の大食堂で働いた。還暦が近づき老いた二親が心配になった。少年時代の先輩に様子を探ると、早く帰省しろと叱られた。母親は間借りしていた辻坊主と間男し、逆上した父親が二人を斬り殺し、自分も首吊りの猟奇事件の舞台と化していた。村の衆は集会に順一を呼び出し親不孝者と罵詈雑言を浴びせた。順一は自暴自棄、少年時代のマドンナの面影と弟の亡霊を追って白い花の中へ身を投げた。
300円(税抜)

桜田靖
カニになった乙女 ─サリン事件哀話─
地下鉄サリン事件で意識喪失しベッドに眠り続ける佐々木香仁子は、夢幻に生家の池に棲む弁慶ガニになった。ある日、喪服姿の養祖母や縁者が屋敷の池をのぞき込んで、養祖父が死去したと知り、元は人間だったと気付くが、記憶は曖昧なまま思索力は戻った。
300円(税抜)

桜田靖
エデンの東へ、
鎌倉の大富豪の次男の山比幸は、母から長男の海飛幸と露骨に差別され育ったがエデンの園にいる暮らしだった。父の文武は鎌倉の種馬と陰口され愛人と隠し子の存在に閉口した妻の澄子は別居して逗子に住んだ。山比幸は元執事や乳母から情報を手繰って実の母の真相を知った。伯母の戸籍上の長男の寿志が、実は弟だったのは衝撃だった。ボート転覆事故の際に、溺れかかった寿志を見殺しにしたことを伯母の園子の瞳に魅了され告白し、想い人の彩子から叱られてエデンの園から去っていった。
300円(税抜)

桜田靖
あすかの妖花
【前編黒姫の巻】大学テニス同好会の夏合宿で、一行は信濃黒姫高原の民宿にいた。キャプテンの大起雄太の肉体をめぐって額田貴美子と大田姫子が激しく奪い合いをするが、やや押され気味の姫子は夜間に貴美子の部屋を直撃し、二人は口を塞ぎ合ってオンナ同士の魅力比べ合戦をした。他にレズッ気のある若菜や姫子の妹の讃良が絡み、個性的な男子メンバーもいて、舞台は長野善光寺の戒壇めぐり、戸隠高原と歴史伝説の地を巡って、学生達のまぶしい青春模様が展開する。
300円(税抜)

朝比奈知彦
「さようなら」は、出逢いの始まり……そして、小樽
奈津子は、札幌の企業コンサル会社「北海キャピタル」で、若手ながら腕を磨く。そんな奈津子に、同僚の美沙は、自分の甥っ子で自立心旺盛な佐川祐樹を紹介する。祐樹は、東京の大学に入学したが、大都市の人間性に失望して小樽へ帰り北大に再入学。その卒業前に奈津子と知り合う。
600円(税抜)

朝比奈知彦
「ウツ」は死にたい! 「ガン」は生きたい! 現代二大病と向き合って
43才にして過酷な目標と激務で「ウツ」に。なにもしたくない。怖い。誰とも触れ会いたくない……。同じような境遇にあった同僚S氏の様々な励ましにも症状は悪くなる一方……。
800円(税抜)

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