【福井店】 これは、本当にフィクションなのか?『震える牛』
発生から二年が経ち未解決となっていた居酒屋強盗殺人事件の
捜査を命じられた田川は事件現場周辺の目撃証言を
徹底的に洗い直し、初動捜査を覆していきます。
平成版『砂の器』と銘打たれた本書は、
もちろんミステリーとしても楽しめますが、
大手ショッピングセンターの進出に伴う地方の衰退を
ストーリーに取り込み、現代日本が抱える問題を迫真のディテールで
生々しく描き出したところには唸ってしまいました。
もうこれはフィクションとは思えません。
捜査の過程で地方を訪れ、郊外にあるショッピングセンターの看板を
目にして田川が発した言葉。
「車がなければ生活できないなんて、街じゃない」このセリフにはドキリとさせられました。
(福井店 奥野智詞)












