内容説明
袋物問屋伊勢屋の主が斬殺された。北町奉行所臨時廻り同心鷲津軍兵衛は圧倒的な斬り口から、数年毎に殺しを繰り返す「黒太刀」と呼ばれる男の手口と断ずる。殺しを請け負う一味の存在を確信した軍兵衛は、亡くなった伊勢屋の身辺を探り、ある火消人足の存在を知る。しかし、唯一の手がかりの火消は殺され…。一味の意外な正体とは?軍兵衛は黒太刀を倒せるか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
jima
13
シリーズ2作目。数年ごとに殺しを繰り返す凄腕の「黒太刀」裏にある組織が。2021/09/19
sakichi
2
長谷川卓さんの嶽神シリーズが大好きで、それ以外も読んでみようと思った。やはりいわゆる普通の捕物ではなく、市井の人間の清濁が日常のテンションで描かれている。全部読もうと思う。2020/08/14
あき
1
細かいことはいいからとにかく読んで!と言いたくなるのは久しぶり。今回の相手は金で殺しを請け負う請負人。とはいえ殺す相手は法の目をかいくぐってのうのうとしている極悪非道な奴ばかりで、落としどころが難しい。ラストはそう来たか、というか、そうするしかないよな、というか。いやもうホントに、めちゃくちゃオススメだからとにかく読んで!2020/08/19
アニータ
1
仏と呼ばれた商人が殺された。どうやら「黒太刀」と呼ばれる殺しの請け人の仕業のようです。鷲津軍兵衛は例繰方の助けをかりながら「元締」にたどりつきます。もちろん、黒太刀の正体と自分の息子・竹之介とのかかわりも知ることになるのですが・・・ストーリーも面白いし、なんといっても臨時廻りの鷲津軍兵衛の人柄がいい。常識にはとらわれないが、情に熱く、捕物の腕もたつ、人使いうまい。とても魅力的です。家族関係もあたたかですし、一番好きなのは、鷲津と年番方与力・島村との面白味あふれる掛け合いです。島村も好きな登場人物です。2020/02/11
naka
1
「黒太刀」は捕りものですが、人情が交錯する捕りものには珍しい小説です。読み終わりは心温かくともかく泣けます。長谷川卓さんが切り開いた新しい形の捕りもの小説だと思います。他の巻も是非読ませていただきたいと思います。2018/06/15