講談社現代新書<br> 百年前の私たち 雑書から見る男と女

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講談社現代新書
百年前の私たち 雑書から見る男と女

  • 著者名:石原千秋【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 講談社(2018/05発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061498822

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内容説明

明治の末、男女共通の関心は“脳を強くすること”。男は“性慾”に煩悶しつつ、やっぱり帝大出との“就職”格差を気にしている。女は“女学生”に萌え~っと騒ぐ一部の男どもを尻目に、“自分探し”に余念がない。そうそう、したり顔でお説教し、社会を憂うオヤジやオバサンもちゃんといます。近代日本にはじめて生まれた大衆の姿はそのまま私たちの鏡像でもあるのです。

目次

第1章 「脳力」とは何か
第2章 進化論と優生学
第3章 なぜ「社交」が必要だったのか
第4章 社交場としての博覧会
第5章 不純な男女交際
第6章 男は神経衰弱、女はヒステリー
第7章 性慾を研究する時代がやって来た
第8章 学生という階級
第9章 青年たちのハローワーク
第10章 「堕落女学生」は世間が作る
第11章 女は「矛盾」、女は「謎」
第12章 結婚の前夜に
第13章 「婦人問題」とはどんな「問題」か
第14章 バックラッシュ!「新しい女」
第15章 危険思想だった「自我」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こぽぞう☆

18
「雑書」という立場が面白い。著者が夏目漱石の研究者なので、「雑書」と漱石(とあと何人か)をからめる。いやー百年前の女の地位の低さよ。そして、著者はちょっとばかり、フェミニストから嫌われるタイプだな。2019/10/04

たくのみ

10
近代の初期の文献に見る当時の世相を読み解く。歴史書でも文学でもない「雑書」のエキスパートが分析する明治時代。進化論の誤解、婦人への差別、性・病気への誤謬。だが、しっかりと生きていた庶民。「自我」すら危険思想の時代、猥雑な世相の中にこそ明治の本当の姿が見えたような気がした。2014/03/04

イワハシ

5
夏目漱石研究者による明治大正期の雑書案内。「大衆」を描こうとする視点が面白い。大衆の思想は雑書にある、というのは、きっと今も同じで、ひとの考えることは今も昔もあまり変わらないということがわかる2023/06/04

ゆたか

4
私たちは2000年代初頭の観点から、百年前を笑う。しかし、百年後の「私たち」が現代の雑書を読んで何を思うのか。現代の言説にも相当おかしなものはあるはずである。2012/04/16

おらひらお

4
2007年初版。100年前の雑書から当時の考え方を振り返ったもの。なかなか知りえないことも知れた。ただ、今日刊行されている本にも、現段階で???というものもあるので、当時としての位置づけの確認も必要でしょうね。昔の雑書一冊5000円から数万円。それが2000冊程度(一部コピー含む)。雑書ほど時間とお金がかかるみたいです。2011/10/15

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