内容説明
すべてはあの手紙がきっかけだった……屋根裏で偶然、夫の字で「死後開封のこと」と書かれた封筒をセシリアが見つけさえしなければ。そのときから、優しい夫と三人の娘との幸せな家庭に暗雲がたれこめる。そのころ、テスもまた夫と従妹からの衝撃の告白に動顛していた。二人は愛し合っているというのだ。テスは息子を連れ、母親の看病を口実に実家へと向かう。その故郷で出会ったのは、何者かに殺された娘をいまだ忘れられない老婦人レイチェルだった……開けてはいけない「パンドラの箱」を開けてしまった女性たちを描くトリッキイなミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あさうみ
40
妻はある日、「自分の死後に開封のこと」と夫が書いた手紙を見つける。健康な夫がなぜそんな手紙を…?穏やかに暮らしていたはずが不協和音が奏で始め、過去の未解決事件に繋がっていく。読んでいて、桐野 夏生作品の香りを感じたのは私だけ…?それぞれの思惑の歯車がぎしぎしと音を立てて狂っていく気がする…。登場人物が出揃った時点で下巻へ…!2018/06/03
ほちょこ
36
ぴょんと入った古本屋で上下セットでお買い得だったので(&創元推理文庫だったので)、ぴょんと買ってしまった。衝動買いは壁本が多いのに、なんとなんと面白いではないですか!今のところ、血みどろ殺人はないし、3人の女性がどう交わっていくのか、想像がつきそうでつかない、お楽しみのモヤモヤ。下巻へ。2020/04/20
momi
28
感想は下巻にまとめて…。2018/06/04
yoshimi
26
翻訳物ではあまりお目にかかれない、軽いノリの文章でスイスイ読める。それにしても出てくる旦那たちがことごとくなんなんだ!という感じ(笑)。このまま下巻へ。2018/08/02
しましまこ
26
夫の出張中に屋根裏で見つけた自分当ての手紙「死後開封のこと」読む?かつて娘を殺された母、夫と従妹に裏切られた妻、雪崩のようにそれぞれの家庭の事件が巻き起こり繋がって…。そうだった、前作も上巻は辛かった。今回もヤッターとなるのか、下巻へGO。2018/06/03