内容説明
行方不明の仲間を救うため〈消滅辺境〉に向かっていた〈医師団〉は、Dに護衛を依頼する。そして、貴族の娘・ベガも、彼の地に消えた許嫁を探して軍団を進めていた。貴族さえも帰還不能な〈消滅辺境〉で、Dたちを待ち受けるのは──!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
54
タイトルは『消滅辺境』のほうがよかったんじゃないかという細かいツッコミは置いといて、やっつけ感なタイトルの割には悪くなかった。とはいえ鮮烈なインパクトには欠ける“最近の菊地作品”ですな。『もうすこしです』。戻るもののない不踏の辺境に踏み込む医師団とD、そしてその地に消えた婚約者を追う女貴族という道連れの構図はいつもどおりではあるが、今作では無暗に馴れ合い過ぎない距離感が好感触。Dの“左手”が初っ端から同行者に知られるというのはシリーズ初の試み、かつ医師に調べさせてくれとまで言われるところは新鮮2016/11/06
眠る山猫屋
25
え~っと、31巻!?印象深いのはやっぱり初期作品だなぁ。高校生くらいの時に、夢枕獏さんのキマイラシリーズと同時期くらいにでていて、友達と互いにシェアしながら読み始めたっけ。お、この巻の感想としては・・・前中後篇くらいでやって欲しかったです!消滅辺境地区、消えた貴族軍団、喪われた家族、牙のある医師団に美姫の秘密と、材料は満載なので。まぁ菊地さんらしいと云えば菊地さんらしいんですが。2017/09/27
しゃお
17
シリーズ31作目。今回は左手さんが最初から活躍するので、全体的に柔らかいような雰囲気もありますが、今回は神祖の実験場を舞台にした戦いが描かれ、神祖が一体何の目的で実験を繰り返していたのかが仄めかされる中で実験台となったものの悲哀が描かれており、シリーズの謎である神祖についてがテーマの回はやはり惹きつけられるものがありますね。もっとも謎が明かされる事は今後も無いんでしょうが、それでも長年の付き合いで読んでしまうのよねー(笑)。2016/11/17
中島直人
9
31冊目。少し原点回帰な気がしましたが、さて。2016/11/12
グリンタ
5
神祖は一体なにしたかったのだろうか?今更だが、成功例がDだと描かれても、Dはハンターではないか、対貴族生物兵器でも研究してたんかな。 まぁ解は無いのだが、昨今人間と貴族が融和する場面が多い気がします。嫌いではないのですが少し違和感感じています。2017/02/16