内容説明
23歳の新鋭が問う、法では裁けない哀しき犯罪
テレビ朝日でドラマ化決定!
人生で初めて出来た親友が、自ら命を絶った。
親友の父を殺して逃避行を続ける僕は、やがて惨殺されることになる。
残酷な世界で生きる決意をした少年がたった一人の大切な存在と巡り会い、手に入れたものは何だったのか?
テレビ朝日でドラマ化決定!
ピクシブ史上、最多応募作品数の小説コンテスト「ピクシブ文芸大賞」で大賞を受賞!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あも
98
Q.面白かったですか。A.いえ、がっかりです。Q.どんな話を期待していましたか。A.インタビュー形式で徐々に真実が浮かび上がる物語です。Q.そうではなかった?A.はい。1行のQに対して、まさか日記を引用した数十頁ものAが繰り広げられるとは思いもしませんでした。Q.一言で言うと?A.グダグダです。Q.もう少し詳しく。A.面白みに欠ける話を無駄に小難しく描写されてうんざり。Q.このレビューをどう締めるつもりですか。A.実は考えておらず、少し後悔しています…。_あも氏にお話を伺いました。ありがとうございました。2018/06/18
aquamarine
80
廃墟と化したアパートの一室。死体のそばにあった一冊のノート。そこには被害者と犯人が交互に問いかけた2組の問いが残され、異国の言葉のそれを刑事が読み進めることで被害者と犯人を浮き彫りにしていきます。決して面白くなかったわけではないのですが、出てくる登場人物が、日記に書かれる人物だけでなく全て、記号一文字であらわされているところがとてもとっつきにくく感じました。入り込んでしまえば、彼らが誰なのかどんな関係なのか、描き出される彼らの人生にはひき込まれますし考えさせられます…そして最後に残ったのは虚しさでした。2018/09/30
あじ
30
本作品で「第1回ピクシブ文芸大賞」と「テレビ朝日賞」をダブル受賞し、幸運なデビューを飾った小林大輝。この『Q&A』は純文学傾向が強いミステリーだと感じた。無理強いしない結末が描かれているからだ。どこか不穏で違和感を感じる作家だ、要経過観察とする(期待をこめて)。2018/05/16
yoshimi
27
登場人物のほとんどがアルファベット1文字で表され、国籍不明な雰囲気を纏いながら物語は進んで行く。透明感のある文章から綴られる世界観は、残酷で切なくて苦しくて。なのに最後はなぜか美しいとも言える諦念を覚える。とても不思議な作品。リーダビリティがすごいので、ぜひ著者の次作も読んでみたいと思う。2018/03/22
buchipanda3
23
何とも不思議な感覚のミステリーを楽しめた。舞台は異国のような、そうでないような。話の構成も面白味が感じられ、物語の先がどうなるか気になってどんどんと読み進めたくなるものだった。人名が何故か略字が多いのだが、何かあるのだろうと思っていたがなるほどと。そういう狙いだったのかと思わず感服。他にも色々と意味深な場面が多い。そしてキャラたちの心理描写が痛々しい。ただ、色々と伏線かと思われていたものが、何事もなかったりして少々物足りなさも感じられた。惹き付けるストーリーや文章の上手さなどから、次回作も読んでみたい。2018/03/11