徳間文庫<br> 地 獄 (上)(電子復刻版)

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徳間文庫
地 獄 (上)(電子復刻版)

  • 著者名:西村寿行【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 徳間書店(2018/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784195877692

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内容説明

九月、伊豆大島の岩肌にブダイ釣りに興じる一行――作家西村寿行と錚々たる編集者二十人。そのうち一人が奇声を発して巨大なトラ河豚を釣り上げた。が、死んだように凪ぐ海に、西村は異変を悟っていた。すでに一行は三途の川を渡ってしまったのだ。西村の料理したトラ河豚が原因で。そこは黄泉国、戻るすべはもうない。狂気に逸る日本の知性たちの、恐れを知らぬ地獄冥府への旅が、こうして始まった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kouro-hou

26
1982年「SFアドベンチャー」誌の連載。ハードなロマンの西村寿行先生と担当編集者ら(徳間、光文、講談、新潮、角川、実業之日本)と友人の総勢19名+αが実名で登場。釣り旅行で釣れたトラフグで一網打尽になり、全員三途の川送り。地獄を統率する冥府の陰謀と戦う事に。異世界転生モノのハシリだね! 川辺で出くわした鬼族のケツの筋肉を見て、勝てないと怖気づく寿行先生さすがである。(他の人は胸板見てる) 全員地獄行きと覚悟するだけあってまともなキャラは一人もおらず、裏で罵倒しあってるドロドロ感が良いw 下巻へ続く。2019/02/25

村山トカレフ

3
1982年発行。「奇書」である。寿行さんぽくない内容だが相変わらずの魅力といふか魔力めいた筆致でぐいぐいと頁をはぐらせる。本人と寿行番と呼ばれた編集者および近しい関係者総勢20名が、旅行先の伊豆で釣り上げた「トラ河豚」の毒にヤラれて全員死んで地獄へGOTOトラベルしちゃう話。現世同様、寿行さんは地獄でもはちゃめちゃ。砦を築き武器をこしらえ冥府や鬼たちと戦争を始めてしまふのだから。冒頭、寿行さんらしくないと書いたが訂正。「血」、「欲望」、「汁」が渦巻く物語はまごうことなく西村寿行の筆だ。さあ、下巻へ突入。2020/10/23

三柴ゆよし

2
「一尾のトラ河豚が仏教を破壊した」。小説家西村寿行と、二十名の編集者たちは、釣り上げたトラ河豚の毒に当たり、あえなく死亡。気付けばそこは黄泉の一丁目。その名も高い賽の河原。彼らいずれも言語に尽せぬ煩悩の権化。地獄行きはまさに必定。こうなりゃいっちょドンパチだ。地獄と一戦交えちゃる! と息巻いたのも束の間、サラメーヤの鳩に犬、冥府へ向かう死者の群れ、脱衣婆に懸衣爺、荒野を徘徊する鬼ども……。あまりに頼りない西村寿行とその一行は、いつしか冥界全体を揺るがす陰謀の核心へと近づいてゆくのであった。下巻へ続く。2010/07/18

sumjin

0
何十年振りかでお借りして寿行の本を読んだ。まあ、ハチャメチャなストーリー。伊豆で釣れたトラ河豚をたべて、寿行以下徳間書店、光文社、角川書店、新潮社、小学館、双葉社、実業之日本社、友人等計20人が毒に当たって死ぬ。三途の川は渡るのだが、他の亡者とは異なり、河辺に砦を築いて冥府と一戦を交えようとたくらむ。冥界・冥府は釈迦の陰謀で造り出されたものだ、が寿行の言い分であった。2012/06/08

毒モナカジャンボ

0
一匹のトラ河豚が仏教を破壊した!地獄は釈迦の陰謀によって作られた死後の世界の領土!キリスト教冥府との長年の戦争!女の尻みたいな植物と中有にたむろする角の生えた鬼たち!そして1ページ目で登場する小説家・西村寿行!その編集者と仲間達!金庫番の銀行員は三途の川の河原で地獄に堕ちた飲み会メンバーたちから会費を徴収する!西村寿行の小説稼業のパロディと宗教批判が重ね合わされ、別の冥府から虚空菩薩の力によって送られてきた紀州犬のちー子(初代)が無双する!あんまりだ!西村寿行史上最大の怪作!当然酒と女も出るよ!2021/08/09

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