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内容説明
豪放磊落に振る舞いながら、実は人間嫌いで常に「死にたい」という思いを抱える、悲哀と無常の人であった西郷。何より「義」を重んじながら、冷徹な戦略家でもあった西郷。その深い矛盾に満ちた人間性こそが、西郷の魅力の源泉であった――明治維新という奇跡の革命を成し遂げ、最後は西南戦争で武士道に殉じた「滅びの美学」を、書簡や直話など、西郷自らの言葉から描き出す。明治一五〇年を迎え、新たな国難に直面する日本。矛盾を生ききった「最後のサムライ」の姿から、私たちはいかに生きるべきかを問う、魂の西郷論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆうきなかもと
9
大河ドラマ「西郷どん」のおかげで西郷隆盛関連本がたくさん出てますが、まずはこの一冊を読んで見ました。 西郷隆盛という人物像の多様さを描いています。一言で語り得ない、多様な側面が西郷の魅力なのであり、故に西郷を日本人は語り続けてきたのだと思った。 実にロマン主義的な、いかにも文学批評的な文章だと思う。 じっくり読み味わいながら、西郷隆盛とはどんな人間なのかを知りたい人向けです。 2018/01/20
まつけん
2
謎多き人物として以前から興味を持っていた西郷隆盛について書かれた一冊。この本では「死にたがり」の癖を持つと表され、矛盾に満ちた人間性こそが魅力と書かれています。ますます興味がわきましたので、遅ればせながら大河を観ようかと思いました。また、影響を受けたとされる陽明学にも触れてみたいと思いました。2018/01/11
jupiter68
1
読みました。ところどころ原文引用の古文書が出てくる。自分個人は、このようなところは不要だと思うが、研究者は面白いと思うのだろう。いろいろと学んだ。生身の西郷は、ただすごい人だけではなく、当然のように弱い部分も持っていたという事実を知ることになった。これは得した気分だ。2018/07/27
Kazuo Hashimoto
0
西郷隆盛大好きな筆者が、少し固めの文章で書き綴っている。陽明学が革命のパワーになっていたらしいけど、そもそも維新ってクーデターでは?2017/12/21