新装版 ローズガーデン

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新装版 ローズガーデン

  • 著者名:桐野夏生【著】
  • 価格 ¥671(本体¥610)
  • 講談社(2017/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062937320

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内容説明

高校二年生のあの日。薔薇(ばら)が咲き乱れる自宅のベッドで、ミロの口から「義父と寝た」という驚くべき話を聞かされた。「俺」は激しい嫉妬に囚(とら)われ興奮した──。ジャカルタで自殺した前夫・博夫の視点で、村野ミロの妖艶な青春時代を描いた表題作など、4つの事件簿からなる短篇集。「ミロシリーズ」第3弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りゅう☆

75
高校生の時にミロの官能に虜になり結婚したがずっとミロの魅惑から逃れられないでいる博夫。彼が自殺を選んだ人生を知ってるからこそ悲壮感が増す。マンションでの幽霊騒動の犯人探し、中国人ホステスの本当の気持ちを知りたいと依頼した男が殺され、転落事故に巻き込まれた娘の裏の証拠を消去する簡単な依頼が面倒な仕事に変化したり。博夫視点以外はミロの探偵業を描いた短編集。卒なく仕事をこなす姿にミロの熱意が高くないイメージだが、疑問を感じたら突きつめる。淡々としつつ気になるミロという女性。毎回意外な真相に辿り着く展開も面白い。2023/09/13

GAKU

45
村野ミロシリーズ第4作。今回は4作の短編。表題作の1話は後にミロの夫となる博夫との出会いが描かれている。ミロが博夫に語った義父の村善との関係は嘘なのか、真実なのか?村善のイメージからすると、私個人は嘘だと思いたい。その他の3篇は私立探偵になってからの話。桐野さんならではの、当時の新宿と登場人物達の雰囲気、世界観は私の好みでした。 2023/06/22

MATHILDA&LEON

32
『OUT』という作品で好きになった小説家さん。唯一のシリーズ物である“探偵ミロ”第3弾。表題作含む4篇が収録されているが、どれも短編とは思えぬほどの圧倒的な筆力で、読者の心を掴んで離さない。本書ではより人の悪意が迸り、登場する人々の心の中にある多面性も表現されている。主人公ミロは、いつでもどこでも弱さを弱さと理解して、それでも歯を食いしばり這い進む泥臭さを持つと、私は感じていて、そんなかっこつけない格好良さが好印象。そして、人間の愛なんて、自分勝手で我儘なものなんだって描き切ってしまう著者が好き。2018/05/25

ヨーコ・オクダ

29
ミロシリーズ。短編4本収録。1本目は表題作で、自殺した夫視点。高校生時代の自分、ミロ、ミロの義父・善三との関係が描かれる。クールでもあり、情熱的でもある危なっかしいミロの姿が浮き彫りに…。あとの3本は探偵としてのミロ視点。依頼された調査を通して明らかにされる人間の表と裏。レギュラーキャラ・隣人のトモさんの存在が癒し。何となく全編通して感じられたのは、愛を押しつける人と押しつけられた人の気持ちの行方、結果的に彼らがどういう行動に走るのか?みたいなモノを表現したかったのかな、と。2021/01/21

20
ミロさんの3作目、彼女の夫さんも捩れたヒトだったのね…。かなり苦手な空気なのですが、最後の4作目も手元にあるので、お正月休み中に読みます!と決意表明しときます、挫けそうだけど。2023/12/31

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