「戦後再発見」双書4 核の戦後史 Q&Aで学ぶ原爆・原発・被ばくの真実

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「戦後再発見」双書4 核の戦後史 Q&Aで学ぶ原爆・原発・被ばくの真実

  • ISBN:9784422300542

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内容説明

体内に取り込まれた放射性物質による被曝(内部被曝)の影響はなぜこれまで軽視されてきたのか? その謎を解くには原爆と原発をめぐる「核の戦後史」に目を向けなければならない。世界に先駆けて行われた原爆開発・マンハッタン計画とは何だったのか、なぜ広島・長崎へ原爆が投下されたのか、核実験の放射能汚染による人的被害はどのように隠蔽されたのか、そしてなぜ今、日本は脱原発に踏み切れないのか。Q&A形式で原爆と原発の必須知識を提供するシリーズ第4弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

37
孫崎さんのアメリカ陰謀論の印象が強かった再発見双書シリーズ。米国が戦後の主導権を握るためのヒロシマ・ナガサキだった、放射線被害を隠ぺい操作することで戦後の世界の安全基準も低くした等の指摘は一部は正しいのですが、バイアスが高いとも感じます。左右両方の本をたくさん読んでバランスをとるしかないですね。2016/04/13

coolflat

18
広島・長崎の原爆投下によって、「早期降伏」と「人命救済」がなされたという説が今もなされている。これらの説は何の根拠もない。「早期降伏」説のウソとしては、原爆投下されるずっと前から日本が降伏したがっている事を米国が知っていた事が挙げられる。日本は降伏の条件として国体護持を求めていたが、米国は無視し続けた。結局、米国は原爆投下「前」には認めなかった国体護持を、原爆投下「後」には認めた。米国は原爆投下によって日本の降伏を早めたのではなく、日本の要求(国体護持)を受け入れるのを原爆投下まで引き飛ばしたという訳だ。2016/08/06

Kazehikanai

15
原爆にまつわる闇を明かす。おもしろいと言うのは不謹慎だが、黒政治の顛末が公開資料を読み解くなかで見えてくる。隠された放射能の恐怖。原爆まで待たれた終戦。戦後を見据えた政治判断は当然のこととして、その結果残酷な最期を迎え、あるいは苦しみ抜いた人々がいる。人間の愚かさを痛感させられる。政治の裏側に関しては、本書に誤りはあるだろうが、大切なのはその事実ではない。人間がもたらした現実は重たい。ヒロシマからフクシマまでを期待したが、ベールを脱いだのはビキニまで。もう少し脱がせてほしかった。2017/10/31

trazom

8
正史の裏側の暗部を抉り出した本である。木村朗さんが、原爆投下の経緯・背景と核の戦後史の見方について解説する。「原爆投下正当化論」を否定し、「対ソ威嚇(原爆外交)説」や日本人に対する人種差別や人体実験の可能性も示す。高橋博子さんは、残留放射能の存在を認めないアメリカ政府の言動と福島原発事故後の検証を放棄している日本政府の状況を紹介しながら「国際原子力ムラ」の闇を明らかにしている。ここに示されたのは反体制的な言辞であるが、これに対する体制側の反論など、情報と議論のオープン化が進むことを期待したい。2016/05/23

がんぞ

5
著者はフクシマ事故後、「児童の生え変わり歯を寄贈してもらう」ことを提案したが却下された。ストロンチウムのα線体内被曝を、人道的にも問題はなく検査できるアイデアだったが。占領軍AABCは広島で遺骨を無断で収集し、被爆後遺症死者遺族に「内蔵を提供してもらいたい」と…はだしのゲンにも出てくる/重慶爆撃を東京裁判で挙げれば、本土爆撃と原爆投下が弁護士を押さえても連想されるのは避けられない。無差別爆撃で士気を喪失させられるとの神話的認識は今も続いている/ドイツが原爆完成未満でも放射性物質散布で報復する可能性考慮…2019/11/03

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