内容説明
私たちが私たちらしく生活できるのはこの福島なんです。(南相馬市・紺野さん)原発問題・風評被害・差別・子どもの未来…漫画家・井上きみどりがひとりひとりに聞いてきた「今」の福島のこと。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みち
37
この本を読んで、自分の福島に住む人たちの原発被害の知識が、いかにメディアに操作された情報であったかを思い知らされた。親だったら、まず子供の未来を考えるのは当たり前だよね。全然収束なんかしていない。これから、私たちも含め、どうしたらいいのだろう。2015/03/31
にゃんた
10
震災から2年後の福島の人びと、そして子どもたちの現実。子どもを連れての避難の苦労。やはりただただ知ることが大事。それぞれの家族に色々な思い、選択があったが、特に医療者看護士夫婦の見た震災後の現実や、患者か自分の家族かという問題には、被災者でありながら支援者でもあったたくさんの人たちの御苦労を思うと言葉がなかった。
田仲
10
んー。同じ東北として、自分が恥ずかしくなる。私はなーんにもふくしまのこと知らなかったんだな。そして、ボランティアという名で自己陶酔に陥る人たちがいるという現実。何が人のためになるのか、それは、「知ること」に尽きるのではないか。意見や理想を述べる前に、知らなければならないことが、世の中にはまだまだある。自分の目で見なければ、始まらないということだね。行動あるのみ、読みこむのみ。2015/09/02
sa-ki
8
まず、福島に住む者として、タイトルを「フクシマ」と表記しないでくれたことが嬉しかった。内容は、一時は避難したものの自宅へ戻った家族、県内や県外へ避難している家族、原発からは離れてるのに放射線量の高い郡山市の家族、支援者としての会津の人々、とバランスよく取材しているので、福島県内でも状況は多様であることが分かってもらえると思う。ただ、取材したのは1年くらい前になるのかな? としたら、今現在はまた少し変わってきてるかも。除染作業がさっぱり進まないのは相変わらずだけど。2013/05/09
びすけっと
7
開いてびっくり! まんがだとは思ってもみませんでした。 戻った人、戻れない人、居残っている人、越した人・・・家族毎ではなくひとりひとりにものがたりがあります。 時間が経つにつれて、近くにいて、ますますマヒします。すぐそばに「応急仮設住宅」があっても交流がなければ、分かりません。分からないことだらけです。 この頃、考えないことにしています。それではいけないことは分かっているのですが。2014/02/19