内容説明
今までの自分、笑い飛ばしてみ。そしたらなあ、お前いじめてきた奴とか、からかってきた奴とか、全部見返せんで!
――明石家さんま(本文より)
1980年代の大阪。高校卒業後、どこにも就職できなかった大西秀明は、担任教師の口利きで、舞台進行見習いとして「なんば花月」に出入りしていた。幼い頃から何をやっても失敗ばかりの大西は、吉本でもとんでもないヘマばかり。そんな大西が、人気絶頂の明石家さんまと出会い、孤独や劣等感を抱えながら成長していく。
明石家さんま企画・プロデュース NETFLIXオリジナルドラマ「Jimmy」のノベライズ作品
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
126
ジミーちゃん、「ホンマでっかTV」でサヴァン症候群と言われていたそう。他の番組で警察犬と嗅覚対決をし勝ってしまったとは面白い。とはいえそれまでの人生、イジメでどれだけ惨めな思いをしてきたことか。さんまとの出会いがジミーちゃんに暖かな光をもたらす。明るいほうに、愛のあるほうに、並外れた嗅覚がジミーちゃんを導く。さんまへの思慕は恋そのもの。いじらしくて可笑しくて、切なさに鼻の奥がツンとする。「この世は笑ったもんの勝ち」。笑いをただのビジネスとはしない男たちに泣き笑いさせられる。私も腹を切ろうか。「括るやろ!」2017/07/09
GAKU
75
ジミーちゃんのさんまさんへの思いが一途過ぎて、可笑しくそして愛おしい。さんまさんの時には突き放し、時には身を挺してかばってあげるジミーちゃんへの愛がカッコ良すぎる。笑いながら読み、所々でほろりと。悲しみや不幸さえも笑いに変えてしまうジミーちゃん、さんまさん、吉本芸人たち!「ジミーちゃんがんばれよ!」、「お前も頑張れよ!」、うん、面白かった!2017/08/05
Shoji
74
ジミーちゃんはほんまもんのアホや。嫁はん、もっとアホや。若もアホや。ショージもオクレもみんなアホや。個性は摘むんやなくて伸ばすんもんやということをみーんな知ってはんねんな。やっぱり大阪やな。アホばっかりやけどええとこや。2017/06/11
ぶんこ
71
中村玉緒さんの面白さを引き出したり、ジミーちゃんのトンチンカンなところを巧く笑いに引き上げたりと、さんまさんの人を見る目、育てる大らかさに改めて感服。人生の脱落者になりかねなかったジミーちゃん、さんまさんに出会えた事が人生を変えましたね。笑って生きていこうよですね。「生きてるだけで丸儲け」の気持ちから娘に「いまる」と名付けた感性に大拍手。見習いたいです。生きてるって楽しいこと。そうだそうだ。そう呪文をかけよて生きていこう!2017/11/02
くろにゃんこ
62
ジミー大西との出会いから画家になるまでのストーリー。改めてさんまさんていい人だな~(*^_^*)ジミーちゃんはテレビで観ているとどこまで本当でどこからが狙いなのか分からなかったのですが、天然なのですね(*_*)素晴らしい絵は知っていましたが、画家になり結婚もしていたのにはビックリでした。2018/02/18