原発と地震-柏崎刈羽「震度7」の警告

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原発と地震-柏崎刈羽「震度7」の警告

  • ISBN:9784062152334

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内容説明

2008年度日本新聞協会賞、日本ジャーナリスト会議・JCJ賞をダブル受賞! 2007年夏、中越沖の激震で世界最大の原発が止まった……なぜ大地震に襲われる柏崎刈羽の地に原発は建設されたのか。誘致に絡む政財官の思惑やさまざまな謎を解き明かしたスクープ報道。取り返しのつかない大惨事が起きる前に、原発問題の実態を私たちはもっと知るべきではないか。(本書は2009年1月初版刊行)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

じゅんじゅん

3
2009年発行。2007年の中越沖地震で緊急停止した柏崎刈羽原発の記録。この地震が発した警告アラームは結局消される事のないままという状態で福島の事故が起きてしまったのですね。丁寧な取材と淡々と語られる事実、知らなかった事も多く原発行政について勉強になりました。今後も新潟日報の記事に注目していこうと思います。2013/12/19

emi

2
再々読。地元にいた頃には、官僚的で横柄な地元紙だと思っていたが、取材力には見直した。東電、メーカー、国、県の体質が浮き彫りになっているが、この本が東日本大震災に活かされていないのが実に残念。それはこの本を読んでいながら何もしなかった自分も含めて。原発反論者ではないが、もう一度見つめ直し、多くの人にこの本を読んで欲しいと思う。最後に石原都知事への取材が載っている点も見逃せない。東電の決算書には、刈羽原発を稼働させると1か月で90億円のコストダウンができると書いてあるがこれはいかに?続編にも期待したい。2009/05/24

unpyou

1
「想定外の事態」「過信の代償」「『ノー』を事実上封印した安全審査」これは福島の事故についての記述ではなく、2007年の中越沖地震による柏崎刈羽原発構内での被害と原発安全神話の崩壊を追った新潟日報の新聞記事の記述だ。それをまとめた2009年出版のこの本を読むと、問題の構造はまったくの所同じであり、福島はつまり「繰り返し」だったのだとわかる。柏崎刈羽原発の再稼働を東電は2013年度中に行うことを目指しているという。2012/08/03

がんぞ

1
’07年7月、中越沖地震で柏崎刈羽原発が緊急停止したのは後から思えば「最後のチャンス」だった。人間は怠け者だから他人には勤勉に働くことを要求しがち、「原発は安全」と言うのはメーカーではなく電力会社で、メーカーは地質学者ではなく高裁判決後、付近に断層が集中していることが発見され、地震学者ではなく耐震設計が367ガルで作れば責任は無く実際の揺れは1000ガルに達した、建設後40年経っても使い続けるために検査できない部分さえあるのに「新品同様」としていた。それにしても田中角栄が40億ポケットに入れていたとはね。2012/02/19

koji

1
柏崎狩羽原発に震度7の地震が襲い、放射能漏れ等トラブル続出で全基稼働停止に陥ったドキュメントを、地元新聞社が総力をかけて取材した力作。とりわけ、原発誘致を巡る黒い取引、原発訴訟における最高裁の下級裁への介入、東電の寄付、活断層隠しなど復旧に向けて格闘する現場の裏で次々と汚れた事実を明るみにしていきます。究極的に問われているのは「この国のかたち」。3.11の福島原発と同じ構図。本書で51歳の主婦が言っているように、大切なのは「原発と向き合う知識」。エゴに陥らない「常識を培う科学教育」が行われるべきと思います2011/06/01

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