内容説明
還暦を過ぎても、公営競馬・大井競馬のトップジョッキーとして活躍している騎手がいる。その名は的場文男。派手な騎乗スタイルと持ち前のド根性で「大井の帝王」と言われる。他の競技を見渡しても、６０歳を過ぎて第一線で活躍しているアスリートはいない。これまで、馬に顔を蹴られて前歯が吹っ飛んだり（すべてインプラントに）、腹を蹴られて脾臓と腎臓が二つに割れたりする大怪我を負いながら、競馬界のレジェンド・的場が積み上げた勝ち星は歴代２位。競馬界トップの佐々木竹見騎手（引退）の７１５１勝が射程圏に入っている。大井競馬において通算21回のリーディングジョッキーとなり、Ｇ１勝ちも多い的場だが、４３年の騎手生活でまだ勝っていないのがダービーである。２０１６年まで東京ダービーに３５回挑戦して、２着は９回あるもののいまだに勝利しておらず、「大井の七不思議の一つ」とまで言われている。「いつまで乗れるか、一年一年が勝負」と語る的場が、還暦の年に悲願のダービージョッキーとなれるのか。“生ける伝説”的場文男の60年の波乱万丈の騎手人生、生きざまをまとめた1冊。ＪＲＡ最多勝利ジョッキーの武豊も「的場さんは、ぼくの尊敬する素晴らしい騎手です」と大絶賛！
巻頭カラー 的場文男60年の軌跡
ＰＡＲＴ１ 騎手・的場文男
ＰＡＲＴ２ 東京ダービー
ＰＡＲＴ３ 記憶に強く残る馬
ＰＡＲＴ４ 南関東４場の戦術
ＰＡＲＴ５ 調教、騎乗スタイル、怪我
ＰＡＲＴ６ 人間・的場文男
データファイル（60年の歩み、７０００勝までの道のり、重賞勝利一覧、年別勝利数・収得賞金）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あふもん
33
無骨でかっこいい！2019/10/21
スプリント
4
体力の低下は否めないはずなのに素質馬の騎乗依頼が絶えないのは卓越した騎乗技術と信頼される人柄のおかげなのでしょう。東京ダービーを勝ってほしい。2017/07/09
ekoeko
1
還暦ジョッキー的場文男が騎手人生を振り返る自伝的１冊。初騎乗で騎乗停止には驚き。度々の大けがにも負けずに努力を重ねる姿には頭が下がる。地方競馬の活性化の為にも少しでも長く頑張って欲しい。地方の方が中央より上手いと言われてる、とか地方は中央には乗れない、とかそういえば以前はそうだったな～と廃止された某地方競馬場に１０年位通っていたのでなんだか懐かしかった。2018/08/20
Takashi Okawara
1
大井競馬で7000勝をあげたレジェンドがここまでの道筋や乗ってきた名馬などを生き生きと語っている。瀕死の重傷の話になると読んでるこちらが痛くなるくらい生々しい。 競馬に馴染んでいない人には背景を若干理解し難い点はあるかも知れないが、還暦過ぎてなおトップクラスに君臨する的場文男の化け物ぶりは伝わるのではないだろうか。 この本でも1章を割いて書かれている「一生の宿題」東京ダービー制覇の日を楽しみにしている。2018/05/20
sayuspi
1
競馬ファンにとってはたまらない情報満載で、的場文男という騎手、人をより知ることが出来ました。怪我にも負けず戦い続けてきた大井の帝王。改めてすごい人だな、と思いました。的場騎手の誕生日に読了できて良かったです。2017/09/07
