講談社学術文庫<br> 星界の報告

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講談社学術文庫
星界の報告

  • ISBN:9784062924108

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内容説明

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ガリレオにしか作れなかった高倍率の望遠鏡に、宇宙はどんな姿を見せたのか?──1609年7月に初めて製作した望遠鏡の倍率は3倍。その4カ月後には、他の誰にも追随できない20倍の倍率を実現したガリレオは、翌年初頭から天体観測を開始した。人類が初めて目にしたレンズの先には、月の表面の起伏が、天の川をなす無数の星が、そして木星をめぐる四つの衛星が現れた。人類初の詳細な天体観測の貴重な記録、待望の新訳!

目次

凡 例
献 辞
天文学的報告
第一章 覗き眼鏡[望遠鏡]
第二章 月の表面
第三章 恒 星
第四章 メディチ星[木星の衛星]
訳者解説
文献案内・読書案内

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぜんこう

25
ガリレオ・ガリレイ初読w 覗き眼鏡(望遠鏡のこと、ちょっとエロいw)による月、恒星、メディチ星(ガリレオ衛星)の観測報告。 月の観測では明暗の境界が曲線でないことなどから表面の起伏を予測。 天の川や星雲が恒星の集まりであることや、肉眼では見えないけど多くの恒星があることを発見。 そして木星を回る衛星を発見。 当時の宇宙観(哲学・宗教だのも含んで)ではとんでもないことだったんでしょうね。 ただ、現在の知識で読むと月に関する記述のまどろっこしさや延々と続くガリレオ衛星の観測日記に瞼が閉じてしまった(^^;2017/06/20

吟遊

24
良い本。旧訳と読み比べてはいないが、「惑星」と訳せそうなところを「さまよう星」としたり、原文に忠実な様子がうかがえます。注も適度に充実。最後の解説はガリレイの天文学にかんする小伝のような趣あり、本の内容解説にとどまりません。100ページと少しで、すぐに読めます。月の表面の観察と、木星の衛星発見の記録。2017/08/30

まーくん

23
科学史上、非常に有名な一冊。ガリレオは望遠鏡発明の噂を聞き、すぐに自作し天体観測に。月面には起伏がある、天の川は数多くの星の集まり、木星の周りを4個の星が回っていることを発見。地上と天上世界を全く異なるものとして捉える伝統的宇宙像を覆し、地動説確信へ。”トスカナ大公コジモ・デ・メディチ二世殿下”への歯が浮くような、ヨイショに溢れた献辞で、発見した衛星を「メディチ星」と名付けたい旨申し出ている。時は流れ、これらの星々は現在ではガリレオ衛星と呼ばれている。原典の翻訳であるが、要を得た訳者解説もあり理解易し。2018/02/12

マカロニ マカロン

17
個人の感想です:B。「それでも地球は動く」と地動説を唱えたと言われる、ガリレオ・ガリレイが1609年に、当時最新技術の20倍の望遠鏡を自作し、天体観測して、月、オリオン座・天の川などの天体、木星の観察で4個の衛星を発見した記録を翌1610年3月中旬にいち早く刊行した。当時真っ平らな球体と考えられていた月の表面に山や谷が存在すること。木星の運動と衛星の存在で太陽中心に地球や木星が回っていることを次第に確信していく。その第一歩がここに記されている。2017/10/15

tolucky1962

17
ガリレオ1610年の著の翻訳が、また今年出版。偉大な科学者の研究報告は考え方が分かりやすく、研究手法の本質が見える。望遠鏡が発明される。ガリレオは自らもこれを作る。望遠鏡により、人の五感にこれまで入力されなかった新たな知見が得られる。船などで実用的に使う人がいる一方で、ガリレオは星を見る。目に入るものを素直に受入れ、これまでの天文学と比較し疑問を持ち、常識を疑う。原因を考察し仮説を立て、観察を繰り返し、記録し、立証する。ある意味シンプルなことをだが、基本は今もかわらない。シンプルであることは重要である。2017/09/04

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