内容説明
2024年、政府は新たに「雇用安定化法」を制定。国家が国民の就職先を管理することとなった。結果、就職活動は全面廃止、失業率やニート問題は改善されたものの、国民は職業選択の自由を失った。それから数年後、山田康太は緊張した面持ちで学校の卒業式に出席していた。これから自分が働く就職先が決定するためだ。調理師の仕事を希望する康太。しかし、康太の就職先はブラック企業の営業職に決まってしまい――。職業選択の自由を奪われた社会で、本当に就きたい「仕事」を求め孤軍奮闘!? 働く人ならみんな共感の、スカっとできて最後は泣ける、お仕事応援ドラマ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kaz
11
近未来SF小説。太平洋戦争時の特高なんかは、こんなかんじやったんやろうなあ。実際問題、私の生きている間に、本書のような状況になることはないであろう。2019/06/02
鎌田一恵
10
仕事って自分でやりたいと思って働き初めても、思ってたのと違う…と辞める人も多いと聞く。強制的に決められて諦めて働く方が幸せなのか?なんだかテーマは重いのかと思って読み始めたが、話は軽かった。 法をどうやってぬけるか?それはどんなテーマでも考えることは一緒。この後どうなったのか?そこも気になる話だった。2017/08/03
ノリ
8
【読了】「本日、職業選択の自由が奪われました」泰本幸弥・・・最高!面白かった!!・・・国家が国民の就職先を一元的に管理し、失業者0を実現した日本、国民は職業選択の自由を失った・・・この制度の犠牲になりまくってしまう一人の青年が主人公。思いっきりフィクションでありながらブラック企業の内情や最低な上司、信頼ある上司や友人etc…現社会のリアルも感じる。主人公が経験した道のりは本当にキツイ。彼の心情と同化しながら「この先どうなっちゃうんだろう」と気が気じゃなく一気読み。読んで損なし!面白い1冊です!最高!2017/05/14
だいゆー
8
2022年、失業率0を目指す法律が可決された。職業選択の自由がなくなり、ブラック企業に勤めざるを得ない主人公がそこからの脱出を試みる…。ノンフィクションにならないように祈る…2017/04/05
Sayaka
7
図書館でジャケ借り。失業率0の世界。皆に職が与えられる。ただ自分では選べず、ブラック企業でも辞められない。職業選択の自由は悪なのか?今までにない切り口で、思っていたよりは面白かった。2022/10/03