内容説明
平幹二朗、市村正親、真田広之、阿部寛、尾上菊之助ら熱演。
シェークスピアを現代に蘇らせ、世界で絶賛される蜷川幸雄……氏の専属通訳を務め、その活躍を間近で目撃してきたジャーナリストが再現する、熱き半世紀の挑戦とエピソード。
全26タイトルを網羅した、演劇ファン必読の一冊!
※本書は、2015年10月31日に配信を開始した単行本「蜷川幸雄とシェークスピア」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こうすけ
15
蜷川幸雄が手掛けたシェイクスピア劇をまとめた本。もう少し写真など豊富だと嬉しいが、海外の劇評など、良いものも悪いものもよくまとめてあってありがたい。仏壇マクベス、佐渡島テンペスト、藤原竜也版ハムレット見たかった。世界のニナガワと言われつつ、欧米社会が日本をどう見ているのか、というか見下しているのか、冷静に見抜いているあたりかっこよい。2021/06/11
幸子
3
朝起きて満員電車に乗り、決まった場所で過ごし、一日が終われば風呂に入りテレビを見て・・・。そんな毎日を繰り返すうち、自分の世界はいつの間にか狭くなっている。この本を読むと、平面的になっていた思考・感覚がにわかに立ち上がり、この世は多くの層から成っている立体的なものだと思い出すのだ。 役者の個性がいかに役柄に大きな影響を持つかを述べる文もあれば、社会構造の矛盾が芝居のバックボーンになっていることをドラマティックに述べる箇所もある。シェークスピアの作品と、それを舞台に創り上げる蜷川の多彩さが描かれて余りある。2018/10/15
仁科久美 敢太郎 潤
0
蜷川幸雄さんが亡くなって手に取った。日本人には敷居が高かったシェークスピアを、身近にしてくれた。シェークスピアはもっと猥雑で大衆的だと。ハムレットなど、もっと演出作品を観たかった。残念。2016/07/08