内容説明
就職活動がうまくいかない休学中の大学生・みつるは、亡き父親そっくりの男・紡に声をかけられ、全国の神社を巡る旅に出る。途中で出逢った看護師ほのかも加わり、旅はいよいよ賑やかに。旅を続けるうち、紡が神社を巡るとした驚くべき理由を聞かされる。神社は全国に8万以上あり、コンビニより多い。全国の神社は何のために、どんな神を祀っているのか? お参りの仕方から鳥居の由来まで、神社のことが好きになります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
101
辛い過去により心を閉ざし暗い性格のためまったく内定がとれないみのるは就活を諦め大学を休学しようとしていた、そんな時偶然出会ったコンサルの紡に車で全国の神社を巡る旅をしないかと持ち掛けられる、辛い過去持つからこそ苦しんでいる人を助けられる、心根の優しい紡と旅するうちに少しずつ変わっていくみつると二人と途中から加わった彼女と三人の絆が深まっていく。神社を巡る旅っていいな、そして最後がやっぱり伊勢神宮というのも地元民としては嬉しい、神社の作法や成り立ち祭られている神様の事などの蘊蓄も楽しかった。2021/05/18
ゆみねこ
87
大学4年生のみのるは、就活に失敗し大学を休学してしまう。知り合いになった紡の誘いで全国の神社をめぐるドライブに同行することになり、途中看護師のほのかも加わり3人で全国を旅することに。紡の抱えたものが重くてちょっと切なかったけれど、旅を終えた3人に明るい未来が見えて良かった。今まで知らなかった神社や神話の蘊蓄を知ることが出来てそちらも楽しめました。2017/05/01
のぶ
86
ロードノベルの面白さと、神様や神社の蘊蓄が味わえるとても楽しい本だった。主人公のみのると紡さん、ほのかの3人が神社を巡って日本一周する話。この3人はそれぞれに訳ありだが、そちらのドラマは薄めで、神社についても記載が多い。自分の訪れたことがある場所が多くうれしくなったが、神社の云われは初めて知ることが多かった。神様の系譜はとにかく複雑で、古事記や日本書紀を知っていないと分かりづらいが、この本は分かりやすく解説してくれていた。神社を巡る旅行感に浸りたい人にはお勧め。2017/04/11
ダミアン4号
71
就活に悩む主人公“みのる”は友人宅で出会った不思議な雰囲気の男に誘われ日本全国の神社を巡る旅に出る…主催者“紡”と彼の友人に借りた車で車中泊しながら北は北海道、南は九州・沖縄まで有名無名の神社に参拝する。北海道で飛び入り参加した元看護師の“ほのか”も加えて旅はなんだか賑やかに(笑)でも…ふとした拍子に見せる紡の暗い表情…それには隠された秘密があって…旅の本当の目的を知った時の…心に深い痛手を負った3人の“禊旅”ではあるのですが道中の様子が本当に楽しそうでこういう旅、こういう仲間を持てたらどんなに素敵だろう2017/05/14
ナミのママ
66
読友さんと家族からお勧めの一冊。『神様の御用人』風なお話かと思いきや、登場人物がなかなか面白く、神社以外の部分も楽しめました。進路に詰まった大学生のみのるが、父親に似た雰囲気の紡と知り合い、全国神社をめぐるドライブに出発するところから始まるストーリーです。正しいお参り方法や、神話など、押し付けがましくなく、わかりやすく書かれています。この週末には神社までドライブしたくなりました2017/06/02