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内容説明
40年以上、さまざまな患者さんに接し、研究に携わるなかで、著者は、「人の<思い>が、どのように心の中で<像>をつくり、<音>と結びつき、<ことば>になり、発せられるのか」ということの追究も重要ではないか、と考えるようになりました。そのような考えを、経験を通してわかりやすくまとめたのが、本書です。「ことば」に関心を持つあらゆる方に読んでいただければ幸いです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
飯田健雄
26
ブローカー失語(発話障害)とウイルニッケ失語(聞いた言葉が理解できない)の違いがよく理解できた。2020/07/17
藤森かつき(Katsuki Fujimori)
24
「脳は考えない」「心が考える」は、少しは何か回復の役に立つ情報に結びつくだろうか? 藁にも縋る思いで読んでいたが、こんな不思議な症状があるんですよ。おそらく、こういう原因だと思いますよ。という感じが延々続いている。だからどうすれば良い、という部分は全くでてきてないように思う。何か希望は見いだせるだろうか? と苦しく読み進む。でも、本当に、失語症とは何か、というのを詳細に解説した本だった。主に5種類の失語症の症状理解に役立つ本。どういう風に回復させるかに関して欠片も書かれていないのは仕方ない事なのだろうか?2019/12/13
モリータ
10
◆2011年刊。著者は1939年生、専門は神経心理学、失語症・記憶障害などの高次機能障害。神大や兵庫県立の脳機能研究センター、東北大などで勤務。脳外科ではなく神経内科的な「失語症は「心の働かせ方」の障害で起きる」という考え方がキモか。独特の用語(たぶん)も散見され、主流かどうかはわからないが、「なるほど」と思われる記述もあった(引用コメ)。◆全部引用する元気と時間がないが、各章末のパラグラフが要約になっているのでそこだけ振り返って読めば大丈夫そう。2022/05/24
紫羊
10
感覚性失語の症状の不思議さを解く鍵になるかと手に取った。理解も謎もひとしく深まった。2018/12/20
鮭
6
10年越しに読了。この分野を多少仕事として取り組んでいるが、未だに難しい部分が多いなと感じる。4章までは比較的ポピュラーな失語症の紹介。内容はあくまで評価(診断)で治療ではない。5章から半球離断やマイナーな失語症が主でやや難しくなる。正直一般向けとしてならもう少し平易な内容で良いと感じる。2021/05/05