講談社現代新書<br> 「特攻」と日本人

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講談社現代新書
「特攻」と日本人

  • 著者名:保阪正康【著】
  • 価格 ¥891(本体¥810)
  • 講談社(2016/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061497979

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内容説明

7000名に及ぶ特攻戦没者。長い間、政治的なバイアスがかかり、彼らの真意は伝えられなかった。志願か、命令か。英霊か、犬死にか。主導したのは海軍か、陸軍か――昭和史研究の第一人者が、残された遺書・日記を丹念に読み解き、特攻隊員の真意に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

30
昭和史研究の第一人者が、特攻隊員の遺書や特攻作戦が生まれた背景を丁寧に追う一冊。 隊員は「英霊」でもなければ「犬死に」したわけでもない。時代への理不尽を押し殺して突撃した隊員の遺書に見え隠れする、悲しみのこもった視線が今なお訴えていることは何か、後の世代が問われているとします。 特攻作戦の生まれた内幕にも言及。体当たり攻撃を実際に発案した軍の参謀は口をつぐみ、自決した将官を発案者として責任を転嫁。特攻は命令ではなくあくまで自発的な意思であるとして、保身に成功して生き延びたとする調査の結果も示しています。2019/05/01

そーすけ

5
85*情緒過多。2020/03/27

スズツキ

5
うーむ、あまりにも理想主義すぎるか。主体的ではなく相対的な見方を提起しているが……。2015/03/18

Fuyuki Kawasaki

4
第二次世界大戦中、特攻隊となり散っていった若者達の気持ち、特攻が生まれた経緯、特攻の責任を負うべき人々などを丁寧にまとめている本。 内容は重いが、新書なので端的にまとまっている。 特攻を、英霊と崇めたり犬死と単純化せず、当時の若者の苦悩、明確な軍事目標も無しに実施された特攻の意義、それを生み出した日本社会や政治体制等を説明してくれる。 単純化した議論を廃した冷静な歴史分析と責任追及無しに、彼らの死は浮かばれないという筆者の姿勢には強い共感を覚える。 刺激的で大変お勧め。2018/02/10

乱読家 護る会支持!

4
特攻隊に対しての「英霊論、人柱論」と「犬死論」。どちらも、生者のおごりであり、条理による不条理への理解である。あの時代、あの状況であっても命自身を武器とする事はあってはならない。戦争目的の曖昧さと、戦争終結の不透明さが、軍の特攻を認めさせていく。様々な価値観を持つ当事者たちがどのような気持ち・過程で死を受け入れていったのか理解する事。当時、自分が将校・上司・マスコミであったとしてどのような事ができたのか?。。。。やっぱり、日本人は戦争にキチンと向き合わないと、本当の民主主義にはなれないのかも。2014/10/09

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