講談社現代新書<br> 知ってる古文の知らない魅力

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講談社現代新書
知ってる古文の知らない魅力

  • 著者名:鈴木健一【著】
  • 価格 ¥869(本体¥790)
  • 講談社(2016/09発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061498419

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内容説明

「つれづれなるままに、日ぐらし、硯にむかひて……」徒然草の有名な書き出しは、実は兼好法師のオリジナルじゃなかった!? 「つれづれなりし折……」(和泉式部)、「つれづれに侍るままに……」(堤中納言物語)、「つれづれのままに……」(讃岐典侍日記)など、平安時代の定番フレーズがその源にあった。古典文学の大河の間にまに掬い上げられる名句から、新たに生まれる流れを辿ってゆく。

目次

はじめに──『徒然草』を手がかりとして
第一章 『源氏物語』──女性たちのドラマ
第二章 『平家物語』──男性たちのドラマ
コラム 『土佐日記』──性の越境
第三章 『枕草子』──自然を切り取る
第四章 『おくのほそ道』──漂泊する人生
コラム 蕪村と一茶
第五章 『竹取物語』──伝承を乗り越えて
第六章 『伊勢物語』──小さな恋の物語
共同性と個性
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

霧凛

8
とても読みやすく、古典の関係性について学べた。やはり古典はいろんな作品を読むことで、面白くなるんだろうなぁと感じる。昔の貴族たちは和歌などの知識を膨大に持っていて、パロディを楽しんでいたこと思うと風流人はすごいなと思う。2015/11/25

Foufou

6
ベタなタイトル…と思っていて、いつの間にか手中にあった本。こういう場合、得てして誘われている、欲しているのです、私の場合。古典の面白さに開眼するにはもってこいの良書。中高生の自分に覚えさせられた平家物語や枕草子の冒頭の一節を今更(!)俎上にのせながら、表現のほとんどが先行する作品の引用から成っていること、そしてそこにどんな新味が加えられることで傑作として読み継がれることになったか、その奥深さに引き込まれずにはいられません。伊勢物語の「芥川」の後世の変奏のありようなんぞ、中高生の時分に知っておきたかった!2019/06/28

たくのみ

6
源氏物語のなかの長恨歌のエッセンス。そして、源氏を踏まえた、西鶴、上田秋成などの近世文学。 枕草子のパロディ、犬枕の可笑しさ。 奥の細道が示す「古人」へのオマージュ。 伊勢物語「芥川」からのバリエーションの豊富さ。 「源氏物語」も「徒然草」も、古典からの引用とオマージュで成立している。下敷きがあって、物語は厚みを増すのだ。2013/11/16

タカヒロ

5
古典文学における表現史や引用、インターテクスチュアリティを扱った本書。古典文学の表現の系譜を、これほど平易な言葉で語り、内容的にも充実している本を他に知らない。上代から近世、ひいては近代に至るまでの「つながり」を、「共同性」という観点からまとめている。古典を読む意義に触れる名著です。2016/09/19

neimu

5
どんなもんかなと読んでみたけれど、文系を目指す高校生向き。大学生が読むにはちょっと易しすぎるんじゃないかなという感じ。古文のマニュアルを易しく書き直しているような印象。ただ、どんな作品が次の時代のどの作品に影響を与えているか等、解説している辺り、講義を元にしてまとめた本らしい部分が随所に。あっさり有名な古典を通覧するには手ごろな本だと思う。忘れた頃に古典の勉強をしたい社会人にも初心者解説書としてはお勧め。今時の中学生にはちと難しいかと。2012/09/22

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