内容説明
植民惑星ケランを舞台に、ついに人類対クリーラの決戦の火蓋は切られた! ルフェーブル大将ひきいる人類の惑星防衛艦隊は、クリーラ艦隊の猛攻を受け苦戦を強いられるが、そのときテラの航宙軍艦隊が援軍として駆けつけてきた! いっぽう地表では、恐るべき武器を操る勇猛果敢なクリーラの女戦士たちにより、人類の宇宙軍は完膚なきまでに殲滅されつつあった……激烈な戦闘シーン満載! 壮大なスケールで描く傑作戦争SF。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Panzer Leader
55
下巻に入ると宇宙と地上を舞台に血みどろの決戦が始まる。クリーラン族は戦いに名誉と価値を置き死を恐れない。そんな種族を相手に果たして人類に勝ち目はあるのだろうか。本巻は人類がケラン星を撤退したところで終わる。ちょっと時代錯誤的なところもあるけど概ね楽しめた。問題は三部作が三つの計九部作(+外伝が1、2作でこの巻はエピソード4にあたる)で本作以降出版されていないこと。ヒットしようがしまいが版権もってりゃ全部出版するぜいの気構えで頑張って欲しいところ。2019/12/18
宇宙猫
24
★★★★ お化粧して写っている広報写真のような表紙からは想像できない血みどろな戦闘もの。優秀な軍人でありながら騎兵隊を心のよりどころにするなど、組織により異なる矜持が描かれていたりして面白かった。SFの枠にこだわらず、ミリタリーなエンタメとし売り出したら受けるんじゃないかな。続きが出てないのが残念。2021/10/21
わたなべよしお
23
なんだかんだで結構、楽しませてもらいました。女帝を中心としたクリーラ帝国のユニークな価値観、社会構造、文化もまだまだ不明な点はありますが、それだけでも興味をそそるものでした。少年仕官の成長や恋、男女問わず戦士としての生き様など、割とありきたりで定型的ですが、こういうの結構、好きなので。続きも早く翻訳してほしいです。2016/08/29
小太郎
20
設定の面白さと抜群のストーリーテリングで一気に下巻へ突入。クリーラが戦場と指定した惑星ケランでの死闘が描かれています。ワープまで出来るよな科学知識がある種族が白兵戦で戦うのはどうなの?という疑問を打ち消すような戦闘シーンはやはり読ませます。凶暴だけかと思っていたクリーラの歴史や考え方が断片的に出てきて興味深い。彼女たちの日本の武士道や名誉を重んずる騎士道的な感じが良いですね。 後は戦闘場面が少し冗長かもしれないけどこれから期待できそうなシリーズ。それと表紙の絵はあのコイル軍曹なんだ!2017/10/24
ノリピー大尉
15
クリーランの侵攻が始まった。戦いに名誉と価値を置くクリーランは、宇宙での艦隊決戦ではなく、地上での闘いを選ぶ。「わたしが記録したのは人類が無邪気でいられた貴重な時代の終焉なのだ」(255ページ) 次巻に向けて政治的な動きも見えてきた。ミルズがなかなかいい味のキャラ。遠い未来の話なのに、この世界でも「ピューリッツァー賞」が健在。 2017/08/27