中公新書ラクレ<br> さよならインターネット まもなく消えるその「輪郭」について

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中公新書ラクレ
さよならインターネット まもなく消えるその「輪郭」について

  • 著者名:家入一真【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 中央公論新社(2016/08発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121505606

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内容説明

およそ半世紀前に産声をあげたインターネット。そのテクノロジーが生み出した新しい「世界」は社会、経済、文化、時間、家、あらゆるものをつなぎ、変化させた。しかし常時接続や無線接続、IoTのなかでその輪郭は消失し、自由と可能性に満ちた「世界」は、むしろ閉ざされつつあると家入氏は指摘する。パソコン通信からSNSを経由し、サーバー事業やプラットフォーム事業、さらに都知事選まで、ネットと共に人生を歩んできた氏が、なぜ今その「世界」に別れを告げるのか? 果たしてその「世界」の未来の姿とは? これは、その「輪郭」を取り戻すための思想の旅。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

77
冒頭にパソコン通信のことが書かれていた。ダイヤルアップ回線でピーヒョロという音が懐かしい。といってもこの20年間でとても早いスピードと機能で進化を続けているインターネット。初期の頃はインターネットに入るという表現が今はインターネットと同体になっている。1日がネットで始まりネットで終わる。ネットで物を買う、売る。多くの場面で人の息づかいがすごいスピードで減っている。その一方これからの世の中は不透明だ。いずれインターネットと言う言葉が無くなると思う。その時人は何をしているのだろう・・・2017/05/27

hatayan

43
90年代からネット起業家として活躍してきた著者が過去を振り返りつつ望ましいWebとの接し方を考える一冊。 自由の象徴ですらあったWebは今や権力による監視や閉塞が幅を利かせており、むしろ我々はそれを望ましいものとして受け入れている。その結果未来は予測可能になり、新しい可能性と出会う可能性は失われる。だからこそ、Webの外から飛び出して、偶然や孤独に身を委ね自分と向き合う時間を確保できないか。 あたりまえになった「検索」や「いいね」からあえて離れることで世界を広げる可能性があるのではないかと説きます。2019/05/30

アコ

32
よかったけど少し冗長で疲れた。第6章がすべてでは。ネットにどっぷりつかっていると「物事を知らない」ことを実感する機会が減るし、検索だけを続けていても目の前の世界が大きく変わることはない。…冷静に考えると恐ろしい。加速的拡大するネットサービスなのに、利用者が無意識のうちに自分の好みばかり選んだ結果、個々人の世界が縮小されていくとは皮肉なもんだ。2ちゃんねるからSNSへ移り、承認欲求や自意識の発露といった匿名性の変化は興味深い。しかし著者が立ち上げたサービスの多さに改めてびっくり!2017/11/29

Kentaro

24
本書はインターネットが要らないといっているのではなく、インターネットを越える概念としてエクスターネットという造語で表すような世界観を常に追い求めている。 そして、著者が世に出してきたサービスは世の中がこうなって欲しいとか、社会がこういう方向に進んで欲しいといったことに対する解決策を考え、サービスとして提供する。そしてそのサービスにみんなが集まってくる。 いわゆるプラットフォームを作り上げています。 誰もがプラットフォーム的解決策を実行していくことで生きやすい世界が開けてくるのだと締め括ります。2019/04/05

ケー

22
黎明期から福岡でパソコンをいじり続け、起業をし、失敗し、そして今なおネットの世界をフィールドに活躍する著者による日本のインターネット史とも言える本。著者は全く顔もわからない人と交流し、世界と繋がれるからこそネットを愛していた。しかしそれを卑近にし、ローカル化したのがSNS。勿論SNSを世界と繋がるために使うユーザーはいる。だが、近年はLINE、Instagram、Facebookなど、より身近な人と繋がるためのSNSの登場。その流れに寂寞感を覚える著者。これからのネットを考えるうえでも参考になる好著。2019/05/16

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