幻冬舎文庫<br> 妖しい関係

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幻冬舎文庫
妖しい関係

  • 著者名:阿刀田高【著】
  • 価格 ¥763(本体¥694)
  • 幻冬舎(2016/08発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344425026

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内容説明

「死んだら会いに来るよ」。そう言い残して、若くして死んでしまった、年上の女性。合図は話しながら耳をかくことだという(「猫のしっぽ」)。かつて気まずい別れ方をした女性から送られていた、鞄。苦労してナンバー式の錠を開けると、中には褐色のかたまりが……(「鞄の中」)。男と女の関係は、妖しく不思議で、時に切ない。十三の傑作短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

56
長かったな。4年ぐらい待ったよ、文庫落ち。(そして、高いな…)2016/09/24

KEI

29
著者の博識とブラックユーモアをたっぷり味わえる短編集。日常の些細な会話やふと振り返る過去の出来事の中に潜む妖しさ。見事です。恨まれる事をすると黄色い影法師が付いてくるという「黄色い影法師」、誰しも恨まれる事など意識していないのに、影法師が…って嫌だな。亀井島の人は嘘つきだと亀井島の人が言う、「島人のパラドックス」は最後に「小説家はみんな嘘つきだ。これは本当だ」。嘘つきが本当と言うのは嘘か真か?作家が作品を生み出す苦労も垣間見て面白かった。2017/06/04

小梅さん。

10
阿刀田ぶしにどっぷりはまって楽しめる。 日常の隣の妖しくて怪しい関係がつまった1冊。 一般書で子供の頃から読んでいた作家さんの1人。 ジュブナイルから星新一さん、そして阿刀田さんが一般書のスタートだから。 間隔をあけても、ああ、そうそう、これが阿刀田さんだ、とその世界にあっという間に帰って行ける。2017/02/19

MIKETOM

8
全13編の短編集。これは阿刀田にだけ許されてる特権なのかそれとも他の作家もけっこうやってるのか。阿刀田の晩年(まだ死んでないけど)の作品を読むと、過去の作品やエッセイで書いたネタを使いまわししてるのがやたら目につく。要するに自作品の焼き直しパターン。さすがに丸パクリってのはなくて二つのネタの複合技とか、分岐点で前作品は右を行ったから今回は左とかそんな感じ。まあ、売れてりゃいいんだろうけどね。『街の分かれ道』は真相を知った時の腐った顔が目に見えるよう。コーヒーがさらにまずくなったって最後の一文は笑った(笑)2020/10/06

mits_55

3
☆☆☆☆印象に残った2篇。★ガラス窓幻想「たった一つの恋で人生が変わった」昔の恋を引きずる独身男が、不思議な占い師と出会い・・・★海を見る女 トラブる度に、海を見せれば機嫌が直る妻。自慢の息子が選んだ嫁に、嫌悪感を抱く妻を、海へ連れてきたが・・・若い頃よく読んでた 阿刀田さん。やっぱり、古典に通ずる知性と、ブラックユーモアのエッセンスがピリリと効いてる文章、好き。2016/10/21

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