NHK出版新書<br> 巨大地震はなぜ連鎖するのか 活断層と日本列島

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NHK出版新書
巨大地震はなぜ連鎖するのか 活断層と日本列島

  • 著者名:佐藤比呂志
  • 価格 ¥726(本体¥660)
  • NHK出版(2016/08発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140884911

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内容説明

2016年4月、熊本県及び九州一帯を襲った熊本地震は、地下にひそむ活断層がずれ動いたことで起きた。西南日本では、この年ほど内陸地震と火山活動が活発化しており、この状況は南海トラフ巨大地震までおさまらないと考えられる。日本列島に活断層が多い理由、列島が形成されたメカニズムをひもときながら、「プレートの交差点」に位置する日本列島の将来を専門家が易しく解説する。

今後の地震に備えて、知っておくべき基礎知識を多数掲載!
・ 熊本地震は想定内だった
・ 日本列島が過去に受けた古傷、それが活断層
・ 活断層は日本国内で約2000見つかっている
・ プレートの沈み込みが内陸地震を引き起こす
・ 内陸地震の活発化が意味することとは?

・ 南海トラフ巨大地震の災害群にどう備えるか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

izw

15
日本で地震が発生するメカニズムが非常にわかり易く解説されています。日本列島がユーラシア大陸から離れ日本海ができた2500万年前から続く太平洋プレート、フィリピン海プレートの沈み込みによる、トラフ、海溝、断層の形成が地震発生にどのような影響があるのかがよく分かります。100万年単位で動く地殻の上に、10万年単位で進化している人間が住んでいて、文明が生まれてからわずか数千年。その中で数十年単位で発生している大地震は間断なく頻発している感じで、「プレートは消しゴムのように動く」という表現が印象的です。2017/01/21

chang_ume

9
再読するほど理解が高まる。日本列島の地震発生モデルについてベストブックかもしれません。2000万年前以降の「日本海形成」の一大イベントによって、日本列島にはいわば「古傷」と呼ぶような活断層が数多く生まれていった。そして著者が提唱する「震源断層ー活断層システム」によって、震源断層由来の地震波が出現させた地震断層の累積が活断層を我々に認識させる(この場合、活断層は「震源」でないことに注意)。日本海・日本列島の形成を中心に、地震発生のメカニズムをひとつの「系」としてとらえる視点。簡にして要を得た説明モデルです。2018/07/31

青雲空

8
辛いのお。 次の南海トラフ地震は短い場合90年で来る。前回が1946年だから2036年頃か。れいわ18年頃。 地球温暖化、世界はさらに20億人増加のなかで、日本は人口減と高齢化比率の上昇。このなかで巨大地震へ備えも復旧もしないといけない。 警戒すべきはプレート境界型だけでなく、巨大内陸地震も。 辛いのお。 浮かれている場合じゃない。2019/04/02

レコバ

7
学問的に先進するヨーロッパにおいて地震の発生数が少ないことが研究の遅れの原因。地震の原因であるプレートの移動に関わる理論が確立したのが1960年以降。その後、地下資源の調査手法を応用する形で地表面に現れない断層の研究が進んだ。断層面にかかる力の観測が出来ない現状では、大雑把な震源地予測と統計的手法による確立推定しか出来ない。日本以外に切実さを感じ予算を付けそうな国はなく、なんとも残念な現状だなと感じた。2019/11/23

Noboru

4
学生時代に習った地層や地震、プレートの動きなどの復習にもなりました。地震のメカニズム、日本列島の成り立ちと特徴、過去の地震から見る日本の地震の特色、そして今後起きるとされる南海トラフ巨大地震へと話は続きます。東北や熊本、昨日は鳥取など地震が続いていますが、プレート境界型、内陸型などと区別される地震が実は密接に関係していること、また日本の至るところに地震を引き起こす断層やプレート境界があることなど、新しい知見をいろいろと知ることができました!地震と共存するしかない日本、地震を知る為にもお薦めの1冊です。2016/10/21

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