内容説明
本書は、ロングセラー『身近な雑草の愉快な生きかた』の著者による、読みだしたらとまらない、すごい植物のはなし。植物は当たり前のように私たちの身の周りにありますが、けっして何気なく生えているわけではありません。植物の生態は、私たちが思っているよりもはるかに不思議であり、謎に満ちています。本書は、そんな植物の魅力を解き明かす一冊です。○本書の目次より/木はどこまで大きくなれるのか?/植物のダ・ヴィンチ・コード/花占いの必勝法/花は誰のために咲く/トリケラトプスの衰退と植物の進化/リンゴのヘタはどこにある?/紅葉はなぜ赤くなる?/植物の毒は私たちを魅了する/竹は木か草か?/植物はなぜ緑色をしているのか?/種子のひみつ/カラフルなトウモロコシの謎/台所の植物学/どうしてバナナにタネはないのか?/ねこじゃらしは高性能植物/オスの木とメスの木…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
126
身の回りにあるたくさんの植物(野菜や花から木までを含めて)についてのトリビア的な知識を提供してくれます。昔授業で習った生物の一環としての植物の話は無味乾燥であまり興味を惹くような部分は少なかったのですが、このような話題にしてくれるとなるほどなあと頷くことが多いと感じます。楽しい本でした。2018/02/27
Aya Murakami
103
図書館本。多分朝ドラの牧野富太郎特集。 木はどこまで大きくなれる?140mだそうです。ご神木サイズですね! ニンニクとかの毒素が人間の体を活性化させるというのは著者の別の本で読んだのですが、カフェインも然りだったのですね。ついでに毒素であるカフェインを体外に排出するためにしょんべんが近くなるとか(つまりは利尿作用)。恐竜の化石から植物の毒素にやられてしまった痕跡があるとは…。植物との生存競争に負けてしまったらしいです。2023/04/05
kinkin
92
植物学という固いタイトルが入っているが内容はとても読みやすい。植物とフィボナッチ数列との関係、植物と昆虫や動物の「共進化」のこと、いざ雑草を育てようとすると難しいのはなぜか、ネコジャラシは高性能植物木が先か草が先かなど他も面白いものがあった。人はまだ人工的に光合成システムを造ることが出来ない。ふだん踏みつけている小さな葉っぱや草すらも造ることができない一方で熱帯雨林の破壊や、都市のコンクリート化を進める。植物がいかにすばらしい仕組みなのかそのほんの一部であるが知ることができたと思う。図書館本2016/12/30
クリママ
62
花や葉の色、木と草の違い、葉緑素のことなど面白く、また、そうなってきた進化にもふれられているので、いっそう興味深い。わかりやすく、読みやすいところもいい。植物が長い年月をかけて作り上げた緑の地球。それを人類が森林を破壊し、植物が作り出す酸素の供給を絶とうとしている。まるで生命誕生以前の惑星に戻そうとしているかのようだ。筆者の言葉が重い。2018/04/28
まあか
57
本のタイトル通り、面白くて、夜更かしして一気読みしてしまった笑😆💓人間に都合よく生産された植物の均一性が異質であることを強く感じた。さまざまな環境で生き抜いていくためには、色んなタイミングで芽を出し、様々な個性を持ち合わせた個体があることが一番大切である。1つ1つ違う、ということが重要になってくる。このことは、人間にも当てはめることができるよな〜と深い感慨があった😮植物と昆虫の共進化の話も面白いし、ソメイヨシノがクローンであるというのも面白い🌸とにかく、不思議であり、哲学的でもありました❣️2021/12/06