内容説明
謎の老婆と少年の笑いと涙の成長物語。
主人公・少年いるかは、小柄な小学五年生。けんかや競争、スポーツなど戦うもの全般が苦手で引っ込み思案なヘタレ男子。
ある日、たま川でうっかりフライングディスクを暴投、廃材を組み合わせた手作りハウスに住む“ペヤングばばあ”の住処に落としてしまう。
ペヤングばばあは、怪しい謎の老婆だが、実はさがしもの探偵を生業としており、「ペヤングソースやきそば」が大好物。こっそりディスクを回収にいったいるかは、運悪くばばあと鉢合わせ。そこで、なぜだか「さがしもの探偵」を手伝わされることになる。がんばれば、ばばあ特製アレンジの激旨「ペヤングソースやきそば」を食べさせてもらえるので、いるかも断れなくなっていく……。
さまざまなさがしものを依頼してくる個性豊かな人々。彼らのさがしものをばばあの超アナログかつ専門的な技術を伝授されながら、探していく少年いるか。さがしものにこめられた思いや人間ドラマを見つめることで、少年いるかは少しずつ大人になっていく。そして、偶然に見えたばばあとの出会いは、実は必然であったことを少しずつ知ることになる…。
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキナ
7
衝撃的なタイトルに惹かれて。河原のボロ小屋に住むペヤングが大好きなペヤングばばあと、少年いるかの日常の謎系物語。ばばあは探し物の探偵をしていて、いるか少年は助手としてお手伝いをすることになります。(ご褒美はペヤング)「物を探すのではなくて物語を探すんだ」のお言葉がカッコいい。どうしているか少年をパートナーにしたのか、ばばあの目的は何なのか。友人のこと家族のこと好きな人のこと、本当に大事なことはなんなのか、いるか少年は探します。大人なのでそうでもありませんが、子供が読むとペヤングが食べたくなるのでしょうか。2016/04/08