講談社現代新書<br> 日米同盟の正体 迷走する安全保障

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講談社現代新書
日米同盟の正体 迷走する安全保障

  • 著者名:孫崎享【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 講談社(2016/07発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062879859

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内容説明

日米同盟は、日本の安全を保障するのか? 米戦略が冷戦後、そして9・11後、変質する中で、日米同盟も日本人が気づかないうちに大きくその性格を変えた。米戦略を丹念に読み解き、日本の戦略を考える。(講談社現代新書)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

285
この本を読むと日米の従属関係はアメリカと戦争に負けただけでなく、日本の主体性のなさが影響しているのだろうなと思った。戦前はまだ御一新以来の国家観を持った人がいたはずなのに、戦後は本当に誰もいなくなってその内人口も減るし、かなり絶望的な感想を持った。しかし本書は状況を淡々と述べるだけで具体的にどうすれば良いのかはあまり見えてこない。それは読者がそれぞれ考えるものだとは思うが著者がどうしたいかも必要と思った。2016/05/22

James Hayashi

32
日米安保も米国の政権党により政策が異なる為、流動性がある。しかし日米安保は日本が主導したものでなく米国であり、理するものも米国の方が大きい。日本の期待感は大きいが、キッシンジャーなど日本の戦略思考のなさに子供扱い。WGIPもあるであろうが、米軍基地の配備は日本を無力化させる為の手段でもあった。記述にあるが、抑止力の為の核配備やミサイル防衛は疑問大は個人的にショック。つまり安全保障に関し、日本はなにも持っていないに等しい。日本というブランドイメージを高めつつ維持する事が安全保障にも繋がる事しかないのか?2019/10/29

James Hayashi

26
ブッシュが悪の枢軸として挙げた3ヵ国は、冷戦終了後からソ連にとって代わるものとして考えられ、今でもその本質は変わらない。それは緊張を保ち、国防力を維持するためでもある。同盟の非対称性(p122)は重要。自衛隊の海外派兵より、米国が日本に基地を持つことの意義の大きさ。これは米国が求めた日米安保だが、近年は海外派兵も求められている。安保に国連重視も謳われているが、冷戦終了後は米国が一極化を望み、05年以降、日米一体化が進む。ただ基地をかせておけばいい関係でなくなった日米関係。踊らさせる日本を読み取った。再読2020/04/13

シュラフ

21
中国牽制という意味では米国の支援はほしいのだが、米国の中東介入による紛争には巻き込まれたくはない。米国の中東政策には違和感があるのだ。この本は日本の同盟国である米国を客観的に見るという意味で役立つ一冊。まず、日本にとって米国は「善意の同盟国」なのかどうかという点について、筆者は「善意の同盟国ではない」と指摘。また、米国の中東政策は、イラク戦争に見られる不正義、イスラエルへの肩入れ、などバランス感を欠いたものとなっているという。日本の運命は米国に任せきりにするのではなく、「日本独自の道」を模索するべき。2015/10/14

とうゆ

14
日本には安全保障戦略という考えが全くない。だから、安全保障問題となるとアメリカに従うか否かという短絡的な議論になってしまうのである。確かにこの主張には一理あると思う。だが、経済のグローバル化が平和を生むという考え、情報のソースが著者と情報提供者でのマル秘話だということが多い、この二つには少し疑問を覚えた。2014/10/17

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