内容説明
ダイビング中、妻とその不倫相手に見殺しにされた推理作家・風間春樹は、無人の八丈小島で意識をとりもどす。脱出しようと泳いで八丈島に向かうが、漂流してしまい、偶然にもセーラ号というヨットに辿り着く。そこには恐るべき秘密が……。航海日誌、口述テープ、手紙、新聞記事などに仕組まれた騙しとたくらみに満ちたプロット。荒れる大海原に浮かぶヨットで一体何が起こったのか。憎悪と殺意が錯綜する中、最後に生き残るのは誰か。騙しのマジックを駆使した叙述ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuna Ioki☆
37
783-392-4 長かったけど読みやすかったのでほぼ一気読み(笑)登場人物が入れ替わっていたのは途中で見えていたので結末も大ラスの飲酒運転のくだり以外はほぼ予想どうり。2014/12/06
ペトロトキシン
13
長かった割にはいつもの折原作品のような「騙された!」という感覚が薄い。解説では販売時の帯が悪くて販売戦略に失敗したから売れなかったと分析されているが、読み終わって感じたのは、この作品は読者が求めている折原作品のクオリティを満たしていなかったから売れなかった、つまり解説者が言っているような販売戦略の失敗ではなくただ単に面白くなかったから売れなかったのではないかと思うのです。結局この作品の見せ場は、死んでると思ったあの人が実は生きていたという部分だけでした。2014/12/20
あかつや
4
ダイビング中死にかけた作家の風間春樹は無人の八丈小島に漂着。そこから無謀にも泳いで八丈島を目指すものの海流に流され漂流し、セーラ号という名のヨットに辿り着く。とにかくもう話が込み入っていて、仕掛けが豊富。あの手この手でこちらを騙そうとしてくる。最後の最後までどうなることかとハラハラしたよ。ただこの手のやつって答えが明かされると、なんだそんなことだったのかって気分になるよな。想像だけが先走って、なにやらとんでもない未知の何かが待っているんじゃないかって期待しちゃうんだ。それすら超えてくるのはなかなかない。2023/05/03
ニョンブーチョッパー
3
○2001/09/27
あおさわ
3
長めの話なのに一気読みでした。やっぱりこいつだったのか、と思いました。ラストの文は嫌いじゃないんですが…いるのかな?2010/10/08