内容説明
「他人の懐へ手出ししてきたのはそちらではないか」。江戸町奉行に栄転早々、寺社奉行から因縁をつけられた曲淵(まがりぶち)甲斐守。配下の町方が富くじの余得を奪おうとしたのが原因だという。衝突回避のため内与力(うちよりき)の城見亨が奔走するが、利権が絡む暗闘ゆえ闇は深い。やがて騒動は吉原に飛び火。甲斐守と亨の信念は町方の強欲にのまれるか。波乱の第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
74
町奉行内与力奮闘記「他人の懐」2巻。大坂町奉行から江戸町奉行所に戻ってきました、いよいよこれから城見亨の内与力奮闘記が本格的に始まりますね。富籤に余得絡んだ町奉行と寺社奉行の対決、中に入る新米内与力板挟みに四苦八苦ですね。 2020/03/01
あかんべ
9
相変わらずこういった人を主人公にもっていくんだ。だから上田作品は歯がゆいおもいがする。女の描写もダメダメだし。捕物ってことで新局面を期待したがう~ん。2016/06/09
Abercrombie
7
○ 富籤の利権を巡って寺社奉行と町奉行が足の引っ張り合いをする話。話は悪くないと思うけど、相変わらず偉そうなこと言う癖に、短絡的な行動をする登場人物たちに少々うんざり。殺陣がほとんどないのも物足りない。2016/04/26
うさこ@タッタカタ
6
パターンが同じと言われようが、わっちは好きですよう。しかし、ここまで堕ちた町方を見せつけられると、紋蔵さんや、半次親分にあわせる顔がないねえ。2017/09/21
goodchoice
6
江戸の町奉行となり、その内与力なのだが始めはこれどういう話だったっけ、と思い出すのに時間がかかるようなまだっるっこしい展開だった。ちょっと上田さんの切れもなく、多作の影響か、それぞれの話の切れがまったくなくなった。しかも終わりの切れ方は、これってテレビドラマなの?というような引っ張り方で、こういうのって小説では無しだろう。ガッカリ!上田さん、編集者の話をきかずに、しっかりして下さい。読者への裏切りです!2016/05/02