ハヤカワ・ミステリ<br> 神学校の死

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ハヤカワ・ミステリ
神学校の死

  • ISBN:9784150017194

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内容説明

サフォーク州の人里離れた海岸に位置する聖アンセルムズ神学校の学生が、近くの砂浜で砂の下に埋もれた変死体となって発見された。公式見解は事故死とされたが、納得しない学生の義父が、ロンドン警視庁に再捜査の圧力をかけてきた。少年時代に同校で夏期休暇を過ごした経験をもつダルグリッシュ警視長に白羽の矢が立ち、彼は校内に滞在して調査にあたることになる。時を同じくして、同校の閉校を推進する教会幹部も到着するが、ダルグリッシュはそこに不穏な空気を感じた。はたせるかな、嵐が荒れ狂う夜、彼の目と鼻の先で残忍な殺人事件が!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

33
冒頭は聖アンセルムズ神学校の住み込み看護婦であるマーガレット・マンローの手記から始まる。学生ロナルド・トリーヴィスが近くの砂浜で砂の下に埋もれて死んでいるのを発見したのが彼女だった。同校のマーティン神父がマーガレットに「小説のように経緯を書き留めるように」と勧められてのことである。ところがこの手記は突然終わりを告げる。マーガレットが身近な人のふとした事から事件に関連する“何か”を思い出し、“もっとも関わりのある人”に話した後に、何者かが彼女を訪ねてくる。読者の予測通り、訪問者は死神だった。2021/11/15

あっちゃん

27
神学校という設定のせいか時代的には携帯電話もある年代なんだけど、昔懐かしいイメージのある作品(笑)クリスティを思い出させる各登場人物の、それぞれの事情の細やかな描写も古い価値観の女性達もレトロ感満載で読ませてくれる!2017/05/23

kyoko

19
2つ目のP.D.ジェイムズ。だんだんと語り口に慣れてきた。重厚で緻密な描写。いちいち読むのは大変だったけど、とにかく冷たい海が眼前に広がる断崖絶壁の近くにある英国国教会の教会と神学校。そこの神父やら学生やらとそこで働く人たちの絡み合った過去と人間関係の中で起こった事件。スコットランドヤードの管轄ではないがダルグリッシュが乗り込んでいく。謎解きや反転はいまいちだったけど、雰囲気は十分堪能させていただきました。次もいこ。2022/05/08

bapaksejahtera

15
小さな神学校で学生の不審死。一旦は事故と処理されたが有力者である父親がロンドンをに働きかけ、休暇中のダルグリッシュが再捜査に当る。本シリーズもこうした処理でなければ警視庁の介入を望めない。きつい処だ。結局幾つかの殺人事件が引続き出来し、犯人は意外にも長い小説中余り注目の宛てられていなかった人物。著者の作品は丁寧で興味を引く書きぶりで頁が進むのだが、本作には苦労した。偶々不調だったせいなのか、不自然で無意味な殺人、英国国教会でもカトリック色の強い高教会派の学校が舞台だった為か「神父」という訳語も気になった。2023/04/03

Ayah Book

8
P.D.ジェイムスさんにしては、イマイチな方かなぁ。神学校という舞台設定や、キャラなどは良いのだけど、それがいまいちストーリーや謎解きと絡み合ってないような。。。つまらないわけではないんですが。2017/12/11

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