内容説明
「日本人十万人を十年以上かけて調べた結果、わかったことはみな、『養生訓』に書いてあったとは……」
こんな名医のつぶやきを聞いた著者は、江戸時代を代表する儒学者、本草(薬、博物)学者である貝原益軒が三百年前に書いた『養生訓』をひもといた。すると、いまも通じるその知恵にビックリ!
本書では、がん予防、肥満、睡眠、糖尿病、高血圧からセックスレスといった現代人の健康の悩みについて、『養生訓』の教え紹介し、それを現代医学の最新情報で裏付けた。
これを読んで、85歳で亡くなるまで生涯現役だった貝原益軒にあやかろろう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
31
著者というよりも、有名古典『養生訓』&ポップなカバーイラスト(寄藤文平氏)に惹かれて購入。自分より5歳年上の独身女性の自虐的な書きぶりが随所に見られて、今なお男性を求める肉食系ぶりは微笑ましい。類似の話題や、養生訓の同じ字句を複数のコラムで引用しているので、一冊の本で通読すると「あれっ、また同じだ」感は否めない。何はともあれ養生訓をさらっと楽しむなら良し。2015/12/20
*mayu*
19
貝原益軒の「養生訓」を基に著者が現代の健康被害と改善について考察するコラムを文庫化。水毒の気質持ちなのでタイトルで即買い(笑)健康被害について…なんて堅苦しく見えますが、内容はあっさりめで読みやすいですし、クスッと笑える場面も。身体に良いとされてきたものも、体質によっては毒となる…。自分の体質をきちんと理解した上で改善出来るところはしていきたいですね。本家の貝原益軒氏の養生訓にも興味が湧いてきたので近々買いにいきます!←2015/12/14
ドリチン
11
江戸時代の儒教学者、貝原益軒の著書『養生訓』を軸にした健康エッセイ。面白い。現代の最新医学と江戸時代の養生訓を照らし合わせてあり、完璧とは言えないまでも益軒翁の先見の明に感嘆。興味が湧き、岩波文庫の原著を読もうか悩み中。いかんせん文藝春秋のコラムとあって、一話一話が細切れになっているので読み終わった今、内容をあまり思い出せない。あかんではないか。でも気に入った一文は「つねに心をよろこばしめて、みだりにいからず、悲を少なくし、かへらざる事をくやまず、過あらば、一たびはわが身をせめて二度と悔やまず」2016/11/21
じぇい
2
最新の健康、医学に関する情報の連載(文芸春秋)をまとめたものらしい。著者が師と仰ぐのは江戸前期の儒学、本草学者貝原益軒。「養生訓」は1913年84歳!の著書らしい。いちいちその訓が正しいいわけで、最新の医学情報も併せて紹介してくださるわけだが、わかっちゃいるけどなんですよね。健康訓って、突き詰めるとどうやって暮らすかなわけだけど、だんだんにそっちの「正しい」方向に行きたいものだとは、思っているんですよ、ホント。2016/02/02
ことり
1
養生訓が気になり手に取った1冊。全部で83の短くまとめられたコラム。わかりやすい入門書だった。2024/01/08