ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 別館三号室の男

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ハヤカワ・ミステリ文庫
別館三号室の男

  • ISBN:9784150775575

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内容説明

顔にドーランを塗り、民族衣装をまとった奇妙な死体――オックスフォードにあるホテルの別館で撲殺されていた男は、仮装大会の優勝者だった。モース主任警部は捜査をはじめるが、被害者は偽名で泊まっていたうえ、身元を示すものをいっさい持っていなかった。しかも同じ別館の宿泊客は、被害者の妻も含めて一人残らず姿を消していた……見知らぬ男女が集うホテルで起こった難事件にモース警部が挑む、人気シリーズ第七作

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

92
モース警部シリーズ第7弾。大晦日にホテルに集まった客たちが、新年にホテルを去ると一人の遺体が残された。モース警部たちがチェックイン記録から調べてみると、被害者も他の客たちも名前から住所までデタラメであった。被害者はいったい誰なのか、一緒に泊まった妻は何処にいるのか、そしてプロローグで語られた殺意との関係は何か。今回も謎の提示は素晴らしい、魅力的であり思わず前のめりになるが、終わってみるともう一つという感じだ。犯人のトリックに気がつくポイントが、あまりにも短絡的過ぎる。終焉の良さにて、納得させられた感じだ。2019/03/22

そのじつ

19
安定のデクスター節。相変わらずモースの推理はカッ飛ばしてる。ルイスがそれに疑義を唱えてモースが怒っても、もうルイスは怯まない。2人で考察を詰めていく過程もおもしろいし、読者に親切設計だよね!ロマンスの伏線もしっかりと。今回は「手紙」というアイテムに焦点を当てていて、面白かった。そもそも文書の読解はモースの得意とするところ。ほんの2行ほどの文章から、隠された意味や書いた人物の学歴まで浮かび上がらせるのに興奮する。2018/07/23

tera

11
モース警部シリーズ7作目。今作ではモースの癇癪はやや少なめでその代わりルイスが積極的に推理する場面もあったりと、新味はあるがシリーズ内ではどちらかといえば凡庸な出来かもしれない。2017/02/21

カーゾン

10
M:出だし〔死体発見、チェックアウトした連中の住所氏名が出鱈目〕は面白かったが、その後の処理はあまり上手くいってないので、シリーズの中では出来はいまいち、と判断せざるを得ない。ルイス警部が以前のようにモースの言いなりにならなくなったのは良い傾向だと思う。今作は瀬戸川猛資氏の評価が著しく低いけど、そこまでは悪くないともうぞ。(もちろん上位には来ないけど)1992/09/01

りず

5
全員身元不明だから誰が誰なのか行ったり来たりの読書だった。モースの妄想が控えめで、今回はルイスが推理に参加していて、彼らのやり取りは面白かったが全体的には私の好みとしては今ひとつだったかな。最後までしれっと嘘を付きとおした犯人の厚顔さには呆れを通り越して脱帽ですよ。2018/09/10

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