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内容説明
「格差」は政策によって生み出された人工的なもの(=政災)か、それともグローバリズムに身を任せた結果(=天災)か。人間・社会の性質から、格差は必ず「政災」と判断される。格差が容認される社会から一転して、多くの国民が格差に怒る日はいつ訪れるか?
ベストセラー『はめられた公務員』『高学歴ノーリターン』(ともに光文社)の筆者が、小泉首相退陣後の格差社会をズバリ予測! 異色の元キャリア官僚による近未来社会のシミュレーションで、あなたの将来像が浮き彫りに!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
3
自由と平等.これらはどちらが良い,というものではなくて,どちらも欠かすことのできない貴重なものである.しかし,それらを両立させることは難しい.自由を許しすぎれば富裕層は貧困層をさらに食い物にして肥え太る.一方平等を重視すればよいかと言われても,素直に頷くことは難しい.やりすぎれば何をやっても変わらないということで社会が停滞してしまう.2011/01/07
Humbaba
2
富裕層から多くの税金をとって,それを貧困層に渡す.生活を平等にするという観点から見れば,非常に正しいことであろう.しかし,無理やり結果だけを平等化させることは,ほんとうに正しいのだろうか.上に立つ人間は,なにはともあれ努力してリスクをとったことは事実である.それと同じものを,努力を怠った貧困層が享受するというのは,納得できないという意見が生まれるのも当然であろう.2012/03/17
ひでかみ
1
3.02020/05/06
香菜子(かなこ・Kanako)
1
富裕層の傲慢、貧困層の怠慢という副題がついていますが、かならずしも富裕層が傲慢で、貧困層が怠慢であると結論付けているわけではなく、問題の本質を丁寧に説明していました。納得しました。 2015/08/31
ken
1
格差社会について詳細に分析した本。参考文献の数も多く、データも詳細でグラフの引用もあり見やすく信憑性も高い。取りざたされることが多い話題でもっと読まれてもいいのではないかと思った。さて、著者は小泉・竹中構造改革と格差社会の進展には必ずしも明確な因果関係がないという。一方でジニ係数の増加は事実なのであって、それと格差の広がりが期を一にしているのには興味に値する。能力開発と機会の均等が格差是正のキーワードということに関しては同意する。自助努力を促すようなハード面のサポートが不可欠である。2009/10/27