内容説明
夜ごと羊たちが怪物に食い殺されていく。その正体を暴くため、馬垣勘九郎は橘瑞超たちと泊まり込みで様子をうかがう。だが奇妙な鳴き声が聞こえてきたその時、勘九郎の父の仇である王洪宝が襲ってきて……!
※本書は二〇〇二年九月に朝日ソノラマより刊行され、二〇〇九年五月に朝日新聞出版より刊行された作品を、分冊のうえ文庫化したものが底本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
54
角川文庫版キマイラ15巻、中国編はまだまだ続くのであった。馬垣親子のエピソードだけでひとシリーズできるレベルなのが贅沢というべきか(笑)。『よくできました』。前半は「キマイラどこいった?」な馬垣親子を軸とした獏センセイお得意の異種格闘技と王洪宝の因縁にまつわる回想で展開される。後半になって王との決着を絡めつつ、ようやく本筋のキマイラ。「あ~~~~~~~~ る~~~~~~~~~」の雄叫びが出てほっとします。とはいえ寄り道な展開でもしっかりとした読み応えを感じられるところは安心の筆力ですね。2015/11/05
Kira
19
図書館本。この巻はなんだか格闘技小説みたいで、いまひとつ乗れなかったかな。本筋から離れた格闘技の立ち合いを、ここまでページを割いて描写する必要性がわからない。なので、流し読みしたところも多い。2024/02/19
木村 武史
18
回想の中の回想がやっと終わった。本当に必要な物語だったんだろうか?只、前田光世を書きたかっただけなんじゃないかと邪推してしまう。んで、やっとこキマイラが登場。こいつは巫炎なのか?狂仏らしき人物も一緒。何か起きそうでまだ全然起こらない。しかも、玄造の回想はまだ終わらない。2023/08/20
kiiseegen
5
長い回想が続く・・・物語が進まないうえ、角川文庫の分冊によりすっかりストーリーがボケてしまったような気がする。発刊ごとにストレスが溜まる。精神修養を兼ね備えたシリーズ。2015/11/02
爺
5
何だか他の作品と絡みそうな前田光世エピが前面に。馬垣勘介、漢である!2015/10/31