第3次世界大戦の罠 新たな国際秩序と地政学を読み解く

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第3次世界大戦の罠 新たな国際秩序と地政学を読み解く

  • ISBN:9784198639723

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内容説明

IS、ギリシア問題、中国の海外膨張、ロシアの新たなる帝国主義――世界は新たな秩序に向かって動乱の時代に突入した。忌まわしき戦争の世紀が再びやってくるのか。中東イスラーム研究の泰斗と、元外務省主任分析官でインテリジェンスの第一人者が、文明の興亡、地政学の視座、それぞれの専門分野における肉感性ある知見をもって世界を斬る。 【おもな内容】●ISが狙う「民族浄化」ならぬ「宗派浄化」 ●ホルムズ海峡有事と「宣戦布告」 ●IS「最後の未開拓地」、新疆ウイグル自治区 ●アメリカは戦略のためなら過激派とも手を組む ●第3次世界大戦は始まっているのか ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

非日常口

33
トルコが露戦闘機を撃墜し、局面が一変。ウクライナ問題の意義は軽くなった。だが、変化とはあくまで動きであり、その前後の定点を持って変化があったと認識できる。モダンの思想とシステムに対し、プレモダンとポストモダンが融合した形態のISによる動向は世界をその一手で揺さぶりかける。それが仮にバブル経済のように実体と情報による恐怖の水増し分の乖離によるものだとしても。本書は佐藤氏が露で活躍していた時にアカデミックの知を構築していた山内氏との対談であり、我々が渦中にある問題をいかに対象化していくかの試みの生きた知だ。2015/12/19

テイネハイランド

16
図書館本。佐藤優/池上彰対談本「大世界史」と内容がかぶっている箇所がある。「大世界史」の場合、池上さんの影響もあってか、要所要所で情報が整理され説明されていたのが書籍としての魅力であったが、この本の場合、山内さんが佐藤さんより内容が濃くてより専門的なことをしゃべっているため、本として若干わかりにくいのが難点。二人が、客観性なんてくそくらえといわんばかりの態度で、ギリシャやクエートやドイツ(メルケル)や中国や米国(オバマ政権)や日本の評論家などを切りまくるので、時事漫談として読む分には大変楽しめた。2016/06/20

九曜紋

13
佐藤優の対談本というと、佐藤氏の博覧強記ぶりにスポットが当たりすぎ、対談者が後景に退いたものになりやすい。あの池上彰にしてそうなのだから。しかしこの本は学者としての山内昌之が佐藤氏と対等以上に該博な知識を披露し、自身の見解を述べる充実の内容。IS、ロシア、ドイツ、アメリカ、イラン中東、中国等、現在進行中の世界史のプレイヤーの思惑を読み解き、300ページをいっきに読ませるスリリングな1冊。2016/04/23

Happy Like a Honeybee

8
山内氏の知識に圧倒。この対談が継続する事を願います。 ギリシアを足掛かりに、西欧進出を目論む中国。ドイツ、フランスなど文化的親近性と政治は別問題。先進国を性善説で読み解くことに警鐘を鳴らす。2015/11/03

ゆうきなかもと

7
山内先生の知識量が半端ない… 現在の国際関係について、イギリス、ロシア、ドイツ、トルコ、イランが主要な役割を果たしているように感じた。なんだか第1次世界大戦のころに世界が戻ってしまったかのような顔ぶれだな… 個人的には新疆ウイグル自治区のウイグル人がイスラーム教徒としてはハナフィー派というスンナ派に属しているということに恐怖を感じた。ISもスンナ派だからね( >_<)。2016/04/08

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